日本とイタリアの国交樹立150周年の今年、東京ではこれを記念した展覧会の開催が続く。その皮切りとなるのが、1月16日より両国の東京都江戸東京博物館で開催されている特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」だ。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)は、イタリアのヴィンチ村で生まれ、ミケランジェロやラファエロと並ぶルネサンス最盛期の三大巨匠の一人である。画家としてだけでなく、彫刻家、建築家、科学者などとしても名を馳せ、「万能の天才」と称されるほどだ。本展は、彼の研究・創作活動を、絵画、手稿、素描等、レオナルドとレオナルド派による約70点の作品を通じて紹介する。
特筆すべきは、イギリスのバクルー公爵家が代々所蔵し、英国外に出品されるのは77年ぶりとなる《糸巻きの聖母》や、人類の飛行を予見していたことを示す直筆ノート『鳥の飛翔に関する手稿』(イタリア・トリノ王立図書館所蔵)が初公開されること。《糸巻きの聖母》は15点にも満たないレオナルドの現存絵画の1点で、のちの《モナ・リザ》(ルーヴル美術館所蔵)へとつながるスフマート技法(ぼかし技法)が用いられた貴重な作品だ。
また、レオナルドの素描所蔵点数を誇るヴェネツィアのアカデミア美術館素描版画室より過去最大規模で出品される、花や子どもを観察した真筆素描7点(うち1点は弟子との共作)や、レオナルド派による日本初公開の珠玉の絵画も展示され、本展を通じ「天才の挑戦」を探ることができる。
日伊国交樹立150周年記念
特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」
1月16日(土)〜4月10日(日) 東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
開館時間:9:30-17:30、土曜日は19:30まで(最終入館は17:00まで。土曜日は19:00まで)
休館日:月曜日(ただし、3/21、3/28は開館。3/22は休館)
http://www.davinci2016.jp