横浜音祭り2013 公式プログラム
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32ピアソラの音楽をトリオ・リベルタで まず2000年から活動を続けている「トリオ・リベルタ」。ピアノの中岡太志、サクソフォンの松原孝政と石田の3人によるトリオだ。「編成もちょっと変わっていて、しかもアストル・ピアソラの音楽を中心に演奏しているトリオです。こうした形でピアソラを演奏しているグループは世界的に見ても少ないと思います」と石田。ヴァイオリンならばクァルテットという選択肢もあったはずだが、トリオを選んだのは、一人ひとりの個性や技量がより際立つ編成だからという。今回演奏する横浜赤レンガ倉庫では2003年に一度ライヴを行ったことがある。「その時には、聴衆に外国人も多くて、非常に盛り上がったことを覚えています。またやりたいねとメンバーと話していたのですが、ようやく10年ぶりに実現します」 演奏曲目はピアソラを中心に、美しいメロディの映画音楽などが候補になっている。「ピアソラの音楽は演奏している方も熱くなってしまう、そんな魅力を持っていますね」神奈川フィルの定期では協奏曲も 石田はこの他にも、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会でグラズノフのヴァイオリン協奏曲を披露し、その後のR・シュトラウス「アルプス交響曲」でもコンサートマスターを務める。これも石田ならではの離れ業だろう。 また、フィリアホールでの室内楽、杉田劇場ではヴァイオリン、ハープ、コントラバスのトリオによる演奏会もある。たくさんの表情を持つ石田泰尚の魅力を、横浜で発見しよう。interview石田泰尚ヴァイオリンで作り出す多彩な音楽世界ヴァイオリニスト/神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターProfile国立音楽大学を首席で卒業後、新星日本交響楽団コンサートマスターを経て、2001年より現在も務める神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターに就任。その活躍はオーケストラに留まらず、YAMATO弦楽四重奏団やトリオ・リベルタといった多彩なアンサンブルでの公演や、ソロ・リサイタルなど多岐にわたる。ファンも多く、完売するリサイタルも少なくない。3枚のソロアルバムの他、数々のCDをリリースしている。石田泰尚(いしだ・やすなお)神奈川フィルハーモニー管弦楽団のソロ・コンサートマスターとして活躍する石田泰尚。さまざまな演奏活動を展開している彼の魅力を、「横浜音祭り2013」で発見できるだろう。取材・文:片桐卓也〈出演〉●TRIO LIBERTAD Special Live in 横浜赤レンガ倉庫11/4(月・祝)16:00横浜赤レンガ倉庫1号館3階ホール⇒公演情報の詳細はp45をご参照ください。●神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第292回定期演奏会9/27(金)19:00横浜みなとみらいホール 大ホール⇒公演情報の詳細はp43をご参照ください。●神奈川フィル×フィリアホール・室内楽シリーズ「シューベルトの鱒」10/9(水)14:00青葉区民文化センター フィリアホール ⇒公演情報の詳細はp44をご参照ください。石田泰尚×横浜音祭り2013Informatino

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