横浜音祭り2013 公式プログラム
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8横浜の名前を世界中に広めたい「横浜には、いろいろな街ごとの顔や魅力、そして文化があります。僕は横浜の中でも鎌倉に近いエリアで育ったので湘南の文化に親しみを覚えるんですが、もちろん横浜の中心街やみなとみらい、いま住んでいる田園都市線沿線など、それぞれに個性を感じますね。市内の各区には素晴らしい音楽ホールや公会堂があり、地域からの文化発信ができるという可能性も秘めています。今年が第1回となる『横浜音祭り2013』は、この街の音楽文化にとって最高級の刺激となるでしょうし、横浜ならではの文化を築くチャンスだと思います。海外へ行く機会も多いんですが、『あの横浜か。いい街から来たな』と言われるくらい有名にしたいですね」 横浜愛にあふれる力強いメッセージを発してくれるのは、日本太鼓の演奏を軸に作曲など幅広い活動を行っているヒダノ修一。伝統文化の楽器だと思われている太鼓だが、ヒダノはスティーヴィー・ワンダーをはじめ著名なジャズやロック・ミュージシャン、クラシックの音楽家たち、民族音楽、俳優などとのコラボレーションを重ね、最近では、ももいろクローバーZとの共演などを通じて、楽器の可能性を積極的に広げている。いわばノンジャンルで活動しているリーダー的存在なのだ。オープニングで魂を入れる「来年はデビューして25周年ですが、まだ自分の力量も知名度も低かった頃、横浜にたくさんあるジャズ・クラブに乱入して演奏させていただいたり、神奈川県民ホールや関内ホールなどでも、太鼓の可能性を広げるようなイベントのプロデュースを任されたんです。そうしたことから、今回は横浜の街へ恩返しをするつもりでinterviewヒダノ修一横浜育ちのトップ・アーティストが語るヨコハマの魅力太鼓ドラマー/プロデューサー/作・編曲家Profile1969年札幌生まれ、横浜育ち。幼少時よりピアノを習い、中学校1年よりロックドラムをはじめる。高校生の時にキース・ジャレットのレコードを聴きジャズに傾倒。18歳で初めて「太鼓」を聴いてその音色や存在に魅了され、クラシック打楽器、世界各国の各種民族打楽器、長唄囃子と幅広く学ぶ。1989年にソロデビューしてからは、音楽ジャンルや業種の壁を越え、世界中で活躍。現代の太鼓史に残るパイオニアとして、次世代にも多大な影響を与えている。ヒダノ修一(ひだの・しゅういち)世界を舞台に日本太鼓の素晴らしさを披露し、数多くのミュージシャンと共演して可能性を広げる「太鼓ドラマー」。横浜への思い入れが音楽となり、記念すべき「横浜音祭り2013」の幕開けを飾る。そこにかける思いの深さを聞いた。取材・文:オヤマダアツシ

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