趙 磊湯 暁風左:印田千裕 右:印田陽介 ©Ayane Shindo阿部篤志11/13(木)18:30 東京/MUSICASA11/14(金)18:30 札幌/ザ・ルーテルホール問 日本楽友協会03-6277-8559 https://www.jmassoc.info印田千裕 & 印田陽介 デュオリサイタル〜ヴァイオリンとチェロの響き Vol.14〜11/23(日・祝)14:00 王子ホール問 マリーコンツェルト music@malykoncert.comhttps://chihiroinda.comhttps://yohsukeinda.com74CD『Present ―知られざるデュオ名曲集―』マリーコンツェルト MLKT-26003¥3300(税込)12/1(月)発売Interview印田千裕(ヴァイオリン)& 印田陽介(チェロ)満を持してのセカンドアルバムは、珠玉の秘曲たちを集めて二胡と琵琶の饗宴 Part 2民族楽器の名手たちの至芸を愉しむ取材・文:池田卓夫文:東端哲也 雅楽師の東儀秀樹が中国最高峰の音楽教育機関「上海音楽学院」の若手奏者たちと結成したユニットTOGI+BAOのメンバーとして、かつて一緒に活躍した経験のある二胡奏者の趙磊(ツァオ・レイ)と琵琶奏者の湯暁風(タン・シャオフォン)。その後2024年に再会を果たして東儀らを交えて公演を行い、今年5月にも古今東西の名曲を演奏するコンサートを開催したばかりの二人が、再び集結。11月に東京と札幌でその“饗宴”の続きとも言えるコンサートを開く。 今回、合流するのはジャンルを超えたコラボに定評があり、舞台芸術とも ヴァイオリンの印田千裕、チェロの印田陽介の姉弟が11月23日、「ラヴェル生誕150年に寄せて」の副題を添えたデュオリサイタルを東京・銀座の王子ホールで開く。2012年、陽介が留学から帰国した機会をとらえて「ヴァイオリンとチェロの響き」を企画して以来、今回が14回目の公演。 一貫して他の楽器を交えず、2人だけで弾いてきた。千裕「きょうだい仲は子どもの頃から良かったのですが、2人一緒に演奏する機会はあまりありませんでした。『1回くらい一緒にやろう』ということで始めましたが、レパートリーの開拓にやり甲斐を感じ、この編成でリサイタルを続けることにしました」 弦楽器どうしなのでアンサンブルはシンプルで合わせやすい半面、それぞれの音数は多く、技巧面の難易度は意外に高いらしい。陽介「1回あたり5~8曲を並べるので、今までに手がけた作品は100曲に迫ります。ラヴェルのソナタは今回が3度目です。毎回、邦人作曲家も1人は入れます。今回の橋本國彦『習作第1番』は日本で最初期の微分音作品。4~5分の短い曲ながら、微分音を邦楽器の“揺らぎ”を表現するために使っている点がユニークです。他の楽曲もヴァイオリニストやチェリストが自身の技を縁が深いコンポーザー・ピアニストの阿部篤志。「タイスの瞑想曲」のようなクラシック曲から「二胡協奏曲(第一)」や「十面埋伏」といったそれぞれの定番曲も楽しみだが、中国古代詩に登場する物語を描写した「孔雀東南飛」のような作品に、この3人がどのように挑むのか大いに期待したい。聴かせたり、仲間と合わせたりするために書かれたものが多く、親しみやすいと思います」 「マリーコンツェルト」レーベルから12月1日発売、リサイタル会場での先行販売を予定しているセカンドアルバムのタイトル『プレゼント』も今回のリサイタルの1曲。「ちょっとロック、ジャズみたいなカッコ良さがあります」(陽介)。作曲者のオンジェイ・クーカルは1964年プラハ生まれ、現役のチェコ人ヴァイオリニストでもある。千裕「最初のアルバムのタイトル『ウォーター・ドロップレッツ(水滴)』も収録曲の1つ、シベリウス最初の作品から採りました。 他はハルヴォルセン編曲のヘンデルやグリエールなどこの2つの楽器のためのオリジナル作品の定番と、モンティ『チャルダッシュ』、エルガー『 愛の挨拶 』などの編曲ものでした。セカンドでは、リサイタルでも取り上げるダンクラの《セビリアの理髪師》による二重奏曲など、割と知られていないけれども、実は聴きやすくて良い作品を積極的に集めています」 2人とも、デュオリサイタルは「もう曲がない、と困るまで続ける」と声をそろえる。「そろそろ、同時代の作曲家への新作委嘱も考えたいですね」とも語るので、作品リストが枯渇する心配はなさそうだ。
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