eぶらあぼ 2024.09月号
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9/14(土)〜11/23(土・祝) 京都コンサートホール■ 京都コンサートホール075-711-3231https://www.kyotoconcerthall.org※音楽祭の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。32 28回目を数える「京都の秋 音楽祭」の開幕が目前だ。京都コンサートホールを舞台に、9月14日から11月23日までの会期中、全21公演が行われ、国内外で活躍する演奏家や楽団が出演する。盛り沢山のラインナップの中から、特に注目すべき公演を6つ紹介しよう。 幕開けを告げるのは京都市交響楽団で、ウィーンで活躍した3人の作曲家による名曲を演奏する(9/14)。若手指揮者の杉本優とピアノの髙木竜馬は、ウィーンで学び、切磋琢磨し合った仲。シューマンのピアノ協奏曲をフレッシュに届けてくれる。華やかなメンデルスゾーンで始まり、ブラームスの交響曲第2番で快活に締め括る。明るく煌びやかに、音楽祭がスタートする。 10月5日は、今年没後100年を迎えるガブリエル・フォーレのピアノ五重奏曲を2曲とも聴くことができる貴重なコンサートが開催される。2022年の「フランク生誕200周年記念公演」でもピアノ五重奏曲他を演奏し、絶賛を浴びたフランスの名匠エリック・ル・サージュと気鋭の若手奏者4名が再び集結し、室内楽の最高傑作との誉れ高いフォーレの作品に挑む。アニバーサリーイヤーだからこその貴重なコンサートだ。 10月14日には、京響のハープ奏者・松村衣里のコンサートが、1階のエントランスホールで行われる。注目は、作曲家・山根明季子に委嘱した、「ベックメッサーハープソロのための委嘱作品」の世界初演! これは昨年、びわ湖ホールのワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》上演にあわせて、松村がベックメッサーハープを入手したことから始まる。この楽器のために作品を委嘱し、誕生した新曲のお披露目なのだ。他にもハープの名曲が聴ける本公演、なんと入場無料とのこと。 10月24日に行われる、京都コンサートホールのトーク付きランチタイム・コンサート「京都北山マチネ・シリーズ」のVol.19には、伸長著しい若きチェロの名手・佐山裕樹が登場。シューマンの小品やプーランクのソナタなどを、変幻自在の表現力と美しい音色で奏で、客席を魅了する。 11月2日は、人気オルガン奏者・中田恵子が登場左より:杉本 優 ©Taira Tairadate/髙木竜馬 ©Yuji Ueno/エリック・ル・サージュ左より:松村衣里 ©井上写真事務所 井上嘉和/佐山裕樹 ©Kosuke Atsumi/中田恵子 ©Toru Hiraiwa左より:井上道義 ©Yuriko Takagi/京都市交響楽団 ©井上写真事務所 井上嘉和する。京都コンサートホールのパイプオルガンは、4段の手鍵盤と足鍵盤、90のストップ、そして7155本のパイプを備える、国内最大級の規模を誇る楽器。バッハを得意とする中田が演奏するのはもちろんオール・バッハ・プログラム。聴き逃すわけにはいかない。 音楽祭のトリを飾るのは、井上道義と京都市交響楽団。今年で引退する井上と京響とのラスト公演だ。第9代常任指揮者を務めた井上が最後に演奏するのは、ブルックナーの交響曲第8番。名演奏を数多く送り出してきたコンビの、最後の勇姿を目と耳に焼き付けたい。 もちろん他にも魅力的なコンサートが綺羅星の如く並び、どれを聴こうかとパンフレットを眺めるのも音楽祭の楽しみの一つ。「京都の秋 音楽祭」への期待は益々高まるばかりだ。文:磯島浩彰第28回 京都の秋 音楽祭錦秋の古都を彩るバラエティ豊かなプログラム

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