eぶらあぼ 2024.6月号
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♪♪♪取材・文・写真:オザワ部長(吹奏楽作家)洛南高校名物「洛南ファイト」34 新幹線や近鉄線が京都駅付近を走るときに、車窓から五重塔が見える。平安京が開かれた際に建立された、1200年以上の歴史を持つ東寺だ。 洛南高校は、その東寺の境内に位置している。 偏差値70を優に超える京都府内で屈指の進学校として知られ、地元の京都大学をはじめ、東京大学・大阪大学・神戸大学・同志社大学・立命館大学などの難関大学に多数合格している。 勉強だけでなく部活動も盛んだ。吹奏楽部は全日本吹奏楽コンクールに14回出場、金賞4回受賞という名門。NHK交響楽団の首席トランペット奏者・菊本和昭、元オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラのトランペット奏者の田中弘などプロ奏者も輩出している。 現在も毎年関西大会に進出している洛南高校吹奏楽部だが、2006年に共学化されてからは全国大会に出場できていない。 2024年度、洛南高校吹奏楽部の部長に選ばれたのは3年生でフルート担当の内藤絢子だ。絢子は第61代の部長になるが、女子の部長は初となる。「中学の先輩が洛南にいて、定期演奏会を見にいったのが洛南を目指すようになったきっかけです。難関校なので雲の上の存在やと思っていたんですけど、吹奏楽部に入りたいという気持ちで勉強を頑張りました」 絢子は1年生のころ、洛南高校ならではの珍しい伝統に驚いたという。 部活は毎朝のラジオ体操から始まる。それが終わると、名物の「洛南ファイト」をやる。部長を中心に、肩を組んで輪になり、「洛南ファイト! ファイト! ファイト!」と声を上げるのだ。「洛南ファイト」はコンサートやコンクールの本番前にも気合を入れるために行われる儀式だ。Vol.22 洛南高等学校 吹奏楽部ユニークな伝統を持つ京都屈指の進学校目指すは全国大会への復活!

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