eぶらあぼ 2024.1月号
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4月の見もの・聴きもの■■■■■■〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場◎4月1、3日 ワーグナー:パルジファル 指/A.ソディ、演出/K.セレブレンニコフ、出/M.ナジ、G.グロイスベック、E.ガランチャ◎4月2、4日 ドヴォルザーク:ルサルカ 指/T.ハヌス、演出/S=E.ベヒトルフ、出/P.チェルノホ、E.ヴェイソヴァ、A.パルカ4月6、8、11、13日 ヴェルディ:シモン・ボッカネグラ 指/M.アルミリアート、演出/P.シュタイン、出/L.サルシ、ヨン・グァンチョル、C.ウンターライナー、F.デ・トマーゾ◎4月10日 B.ベルネームT 共/C=A.マテソンp4月14、16、19日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ指/B.ド・ビリー、演出/B.コスキー、出/A.フィロンチク、E.ロチャ4月18、21、25、28日 ビゼー:カルメン 指/A.フィッシュ、演出/C.ビエイト、出/V.ベルザンスカヤ、V.グリゴーロ◎4月20、23、26日 プッチーニ:トスカ 指/Y.ガムゾウ、演出/M.ヴァルマン、出/K.ストヤノヴァ、R.マッシ、A.エンフバート★◎4月29日 ワーグナー:ローエングリン[プレミエ] 指/C.ティーレマン、演出/J.ヴィーラー、S.モラビト、出/G.ツェッペンフェルト、D.B.フィリップ、M.ビストレム、M.ガントナー、A.カンペ4月30日 ドニゼッティ:愛の妙薬 指/F.I.チャンパ、演出/O.シェンクウィーン・フォルクスオーパー(主要公演のみ/子供のためのオペラは省略)4月1(18:00)、4(19:00)、7(18:00)、11(19:00)、14(18:00)日 レハール:メリー・ウィドウ[24年3月プレミエ] 演出/M.クレマン4月2(19:00)、9(19:00)、15(19:00)日 J.ケンダー:キャバレー(ミュージカル) 演出/G.メーメルト 4月はキリル・ペトレンコが何とウィーン・フィルに客演してレスピーギの「ローマ三部作」を演奏する。ベルリン・フィルでも、彼がレスピーギを採り上げたことはまだ一度もないのではないか。サイモン・ラトルは、新しい手兵オケであるバイエルン放送響でシェーンベルクの「グレの歌」を演奏。なお、ウィーン・フィルはティーレマンがピアノのレヴィットと共演するブラームスの公演も要注目。ベルリン・フィルではバーデン=バーデン復活祭音楽祭に出されるR.シュトラウス「エレクトラ」(ペトレンコ指揮)を演奏会形式で後追い上演。他にもリントゥ指揮のシベリウス、バレンボイムの登壇など話題は豊富。バイエルン放送響もラトル指揮でマーラーの交響曲第6番やロト指揮の現代曲公演などが続く。 ラトルの後を受けてロンドン響の首席指揮者となるパッパーノは、同響とヨーロッパ・ツアーを行い、4月末からの「ハンブルク国際音楽祭」にも出演する。そのハンブルクでは、NDRエルプフィルにビシュコフが客演して、マーラーの「千人の交響曲」を演奏。テノールにシャーガーを起用する豪華版だ。その他にも、高年齢や病後の体調が心配されるブロムシュテットとウェルザー=メストが登場するライプツィヒ・ゲヴァントハウス管(ちなみに、ブロムシュテットはパリ管にも客演予定)、1324月3(19:00)、6(19:00)日 ヴェルディ:椿姫 演出/H.グラッツァー4月5(19:00)、19(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 演出/R.ヘルツル4月7(11:00)、28(11:00)日 G.ブランズ:おしゃれキャット◎4月8(20:00)、17(20:00)、30(20:00)日Ein bisschen trallalala(F.マサリーとM.パレンベルクへのオマージュ) 演出/M.グレートラー★4月10(19:00)、12(19:00)、18(19:00)、23(18:00)、26(19:00)日 プッチーニ:つばめ[プレミエ] 指/A.ジョエル、演出/L.デ・ベア4月13(19:00)、16(19:00)、25(19:00)、28(18:00)日 ニコライ:ウィンザーの陽気な女房たち 演出/N.スペイカース4月20(19:00)、24(11:00)、27(19:00)日R.ロジャーズ&O.ハマースタイン2世:サウンド・オブ・ミュージック(ミュージカル) 演出/R.ドゥセ4月21(18:00)日 ヴァイル:三文オペラ 演出/M.レンハルトアン・デア・ウィーン劇場[会場:ミュージアム・クォーター・ホールE(ウィーン)]〔注〕アン・デア・ウィーン劇場は改修工事中です(2024/25シーズンに再開場予定)。それまで MuseumsQuartier・Halle E(Museumsplatz 1,1070 Wien)を代替会場として公演が行われます。★◎4月5(19:00)、7(19:00)、9(19:00)、11(19:00)、13(19:00)、15(19:00)日 サリエリ:クビライ・ハン[プレミエ/イタリア語によるオリジナル版の世界初演] 指/C.ルセ、演出/M.G.ベルガー、出/C.レポーレ、L.オリヴァ、A.ケント、演奏/レ・タラン・リリク 共/アルノルト・シェーンベルク合唱団◎4月17(19:00)日 ヘンデル:フラーヴィオ(演奏会形式) 指/B.バイル、出/J.レーハーディングがマーラーやブルックナーを採り上げるミュンヘン・フィル、ソヒエフが客演するスイス・ロマンド管、この6月にドイツ・グラモフォンが契約を結んだ2人目の女性指揮者ヨアナ・マルヴィッツ(ベルリン・コンツェルトハウス管のシェフとしてブレーク中)の振るバイエルン州立管とコンセルトヘボウ管、グラジニーテ=ティーラ(この人がグラモフォンの契約女性指揮者第1号)の指揮するフランス国立放送フィル等々、多士済々。ブリュッセル・フィルには大野和士も登場。 さて次にオペラ公演。ウィーン・フォルクスオーパーとミラノ・スカラ座で偶然にもプッチーニ「つばめ」のプレミエ公演が競合。メトロポリタン歌劇場でも同作品が上演される。ワーグナーの注目公演も多い。まずは「ローエングリン」。ウィーン国立歌劇場でティーレマンの指揮によりヴィーラー、モラビトのコンビで新演出が出る。タイトル役のデイヴィッド・バット・フィリップは今春の東京春祭「マイスタージンガー」にも出演した。また、新演出ではないが、ベルリン州立歌劇場の公演も魅力的。こちらは演出がビエイト、タイトル役はフォークトとシャーガーのダブル・キャスト。他には、フランクフルト歌劇場で「タンホイザー」(グッガイス指揮)、テアトル・レアルで「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(エラス=カサド指揮)が新演出上演となるほか、ヤノフスキが振るシュトゥットガルト歌劇場の「ラインの黄金」、ゲルハーヘル出演のバイエルン州立歌劇場の「パルジファル」、ロンドン・フィルでの演奏会形式「神々の黄昏」(ユロフスキー指揮)なども面白そうだ。 ワーグナー以外では、アン・デア・ウィーン劇場のサリエリ「クビライ・ハン」、ヘンデル「フラーヴィオ」、ザルツブルク復活祭音楽祭とナポリ・サンカルロ歌劇場のポンキエッリ「ラ・ジョコンダ」(共にネトレプコ出演予定)、R.シュトラウスではベルリン・ドイツ・オペラの「インテルメッツォ」(ラニクルズ指揮)やドレスデン・ゼンパーオーパーの「影のない女」(ティーレマン指揮)、珍品オペラではバイエルン州立歌劇場のレスピーギ「ルクレツィア」やトリノ王立歌劇場のコープランド「入札地」。さらには、パリ・オペラ座のシャルパンティエ「メデ」(クリスティ指揮)、ジュネーヴ大劇場のメシアン「アッシジの聖フランチェスコ」(ノット指揮)、音楽祭関係では、「シュヴェツィンゲン音楽祭」のロンケッティ「ドッペルゲンガー」、「フィレンツェ五月音楽祭」のプッチーニ「トゥーランドット」(メータ指揮。懐かしきチャン・イーモウ演出)にも要注目。(曽雌裕一・そしひろかず) (コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演ジネヴァ、M.E.チェンチッチ、Y.ミネンコ、S.ルニエ、演奏/コンチェルト・ケルンウィーン・フィル[会場:ムジークフェライン(ウィーン)]◎4月13(15:30)、14(11:00)日 C.ティーレマン指揮 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、交響曲第2番 独/I.レヴィットp◎4月19(19:30)、20(15:30)、21(11:00)、22(19:30)日 K.ペトレンコ指揮 レスピーギ:ローマの松、ローマの泉、ローマの祭りウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(FRA)=アルテオーパー(フランクフルト)、(HAM)=エルプフィルハーモニー(ハンブルク)、(DUS)=トーンハレ(デュッセルドルフ)、(BER)=フィルハーモニー(ベルリン)、(SCS)=ムルティフンクツィオンスハレ(ハレ80)(シュポルトカンプス・ザール)、(EIN)=ムジークヘボウ(アイントホーフェン)、(ANR)=エリザベート王妃記念ホール(アントワープ)、(MUC)=イザールフィルハーモニー(ミュンヘン)]4月4(19:30)(KH)、5(19:00)(KH)、6(15:00)(KH)日 A.ポーガ指揮 J.M.シュタウト:Whereas the Reality Trembles(4/6日)、ラフマニノフ:交響曲第2番(6日は第2・3楽章のみ)、(公演終了後)ホワイエにてC.ジーツェンとタンゴ5による演奏(5日のみ) 独/C.ジーツェンpc、タンゴ5(アンサンブル)(5日のみ)、司会(6日のみ)/M.グリュン、S.ペヒハッカー4月10(19:30)(MV)、11(19:30)(MV)、12(19:30)(MV)、14(19:00)(FRA)、15(19:30)(HAM)、16(19:30)(DUS)、17(20:00)(BER)、19(19:30)(SCS)、20(20:15)(EIN)、21(20:00)(ANR)、22(20:00)(MUC)日 P.ポペルカ指揮 ドヴォルザーク:曽雌裕一 編2024年4月の

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