eぶらあぼ 2023.4月号
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第256回 土曜マチネーシリーズ 4/29(土・祝)第256回 日曜マチネーシリーズ 4/30(日)各日14:00 東京芸術劇場 コンサートホール問 読響チケットセンター0570-00-4390 https://yomikyo.or.jp左より:仲道郁代 ©Kiyotaka Saito/萩原麻未 ©Marco Borggreve/實川 風 ©T.Tairadate/周防亮介 ©JUNICHIRO MATSUO/エール弦楽四重奏団 ©Hideki Shiozawa/前橋汀子 ©篠山紀信 文京シビックホールの「夜クラシッオリン・ソナタでは流麗な旋律にあふク」は、人気と実力を兼ね備えたアーれた名曲に若きふたりがみずみずしさティストが“名曲を名演で聴かせる”シと新鮮な息吹を吹き込む。 2024年は弦楽器ファン待望の作品リーズ。作品や演奏への親しみと理解が多く組まれ、1月26日(vol.31)にはを深めてもらおうとトークも交え、会場進境著しいエール弦楽四重奏団、3月には温かく親密な雰囲気がただよう。3年ぶりの再開となる2023-24シーズ15日(vol.32)には前橋汀子&弦楽アンは開演が19時に繰り上がり、多種多ンサンブルの公演が予定され、シュー様な編成のアンサンブルが登場。全4ベルト「死と乙女」、ヴィヴァルディ「四公演のシーズンセット券も用意されて季」など聴き応えのあるプログラムがいる。演奏される。 7月28日(vol.29)はピアノの仲道郁代と萩原麻未が登場。モーツァルト「2台ピアノのためのソナタ」で、生き生きとした両者の対話が天上へと聴き手をいざなう。ボロディンの歌劇《イーゴリ公》より「ダッタン人の踊り」では、躍動感あふれるリズミカルなモチーフを存分に聴かせる。ビゼー(アンダーソン編)の「カルメン幻想曲」では耳慣れた旋律の連続に会場が湧きたち、一体感が生まれるに違いない。 10月13日(vol.30)はピアノの實川風とヴァイオリンの周防亮介のデュオが堪能できる。フォーレの夜想曲や舟歌、ラヴェル「ツィガーヌ」でそれぞれの個性が発揮され、フランクのヴァイvol.29 7/28(金) vol.30 10/13(金) vol.31 2024.1/26(金) vol.32 3/15(金)各日19:00 文京シビックホール問 シビックチケット03-5803-1111 https://www.b-academy.jp/hall/※セット券は3/31までの期間限定販売尾高忠明 ©読響ドゥ・メストレを独奏者に迎えてグリエールのハープ協奏曲が演奏される。グリエールはキーウ生まれ。ロシア革命後、モスクワ音楽院教授を務め、「赤いけしの花」などのバレエ音楽で成功を収めるなど、大衆にもわかりやすい音グザヴィエ・ドゥ・メストレ ©Gregor Hohenberg Sony Classical楽でソビエト連邦を代表する作曲家になった。ハープ協奏曲も1938年に書かれたとは思えないほどロマンティックな音楽。現代最高のハープ奏者の一人であるメストレが非常に洗練された演奏を聴かせてくれるに違いない。文:山田治生67尾高忠明(指揮) 読売日本交響楽団名匠とハープ界の貴公子が奏でる耽美な調べ 読売日本交響楽団名誉客演指揮者の尾高忠明が、ラフマニノフの生誕150年を祝して、彼の交響曲第2番を読響とともに演奏する。尾高は、イギリス音楽のエキスパートとして知られているが、早くから最も熱心にラフマニノフの交響作品を取り上げてきた日本人指揮者の一人でもある。現在のようにラフマニノフの交響曲が評価される以前の1991年から92年にかけて、BBCウェールズ交響楽団とラフマニノフの交響曲全集を録音し、第2番については2010年にメルボルン交響楽団との録音も残している。つまり尾高にとって、ラフマニノフの交響曲第2番は、十八番のレパートリーといえるだろう。過度に甘くならず、激情にも走らず、中庸なバランスを保って、温かみのある演奏が繰り広げられるのが、尾高のラフマニノフ。ますます演奏の精度を上げている読響とどんな第2番を聴かせてくれるのか、楽しみだ。 コンサートの前半には、グザヴィエ・夜クラシック 2023-2024シーズン勢いのある若手からベテランまで、人気アーティストによる上質な室内楽を文:伊熊よし子

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