eぶらあぼ 2023.4月号
64/157

リサイタルを開催する。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第14番「月光」に、シューマンの「クライスレリアーナ」、ショパンのバラード第4番と、ロマン派鍵盤音楽の系譜を辿るようなプログラムとなっている。平井が特に力を注いでいるレパートリーであり、師である平尾のもとで磨き上げてきた音色でこれらの楽曲をどのように輝かせていくか、ぜひ注目したい。 4/8(土)14:00 東京オペラシティ リサイタルホール問 プロアルテムジケ03-3943-6677 https://www.proarte.jpオーケストラ・アンサンブル金沢 第467回 定期公演フィルハーモニー・シリーズ(指揮:ジャン■クロード・カサドシュ)4/21(金)19:00 石川県立音楽堂コンサートホール問 石川県立音楽堂チケットボックス076-232-8632 https://www.oek.jp東京公演 池辺晋一郎 80歳バースデーコンサート(指揮:広上淳一)9/15(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール 5/19(金)発売問 東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999※公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。Interview広上淳一(指揮/OEKアーティスティック・リーダー)地元の人たちにかわいがってもらえるオーケストラに 昨年9月にオーケストラ・アンサンブは、岩城(宏之)先生が十八番とされてル金沢(OEK)のアーティスティック・いたシチェドリン編曲の『カルメン組曲』リーダーに就任した広上淳一がまず取を取り上げます。また、若い人を紹介り組んでいるのは、コロナ禍で減ってするというコンセプトで葵トリオとベーしまった聴衆を取り戻し、増やしていくトーヴェンの三重協奏曲を演奏します。 2024年7月のファンタスティック・コということ。彼はそのための努力を惜しまない。昨年9月の就任披露演奏会ンサートは、久石譲の『となりのトトロ』の途中休憩時にホール内のカフェに出の組曲や、できれば『サンダーバード』てきて、聴衆と積極的にコミュニケーなど、子どもも大人も楽しめるコンサーションを取っていた姿が印象に残ってトにしたいと思っています。いる。現在は、毎月、金沢駅ナカのイ 定期公演の指揮者の顔ぶれはできタリアン・レストランでOEKの楽団員たるだけバラエティ豊かにして、僕は年に2回くらいにします。その代わり、小ちとトーク・コンサート(自ら鍵盤ハー学校や中学校の音楽鑑賞教室を僕がモニカも演奏)を行ったり、地元のテレ振ることにします。何十公演もやりまビやラジオに出演したりもしている。 「演奏会がなくても、毎月、金沢に通っす。石川県内をまわって、オーケストています。地元の人たちにかわいがっラがなかなか来られないところにはこてもらえるオーケストラにしたいし、仲ちらから行きます。出前ですよ。北陸間を増やしたいと思っています。定期の代表として、新潟、富山、福井にも足会員も150人増えたと聞きました。今を延ばして、北陸でのコンサートも増は種まきをしているところで、5年くらやしたいですね」 来シーズン、OEKパーマネント・コンいはかかると思います」 2023/24シーズンは9月、OEKコンダクターの川瀬賢太郎はイギリス音ポーザー・オブ・ザ・イヤーを務める池辺晋一郎の交響曲第11番(シンフォニーⅪ)の世界初演で始まる。 「僕がジュンイチだから11番だって(笑)。そのほか池辺先生のピアノ協奏曲、ストルツマンさんとのモーツァルトのクラリネット協奏曲を予定しています。 大阪、名古屋、広島などへのツアーで楽特集やドヴォルザークの交響曲を振る。そのほか、マルク・ミンコフスキ、井上道義、ギュンター・ピヒラーら、OEKにポストを持つ指揮者たちも登場。 広上&OEKは、この3月22日に就任後初めて東京でのお披露目演奏会を開催する。シューベルト、モーツァルト、ベートーヴェンという“王道”プログラムである。取材・文:山田治生文:長井進之介61平井華枝子 ピアノリサイタル春の喜びを感じるロマン派の名曲たち 武蔵野音楽大学ピアノ専攻を卒業後、ソリストとしてはもちろん、オペラでのチェンバロ演奏やオーケストラとの共演と、多彩な演奏活動を展開しているピアニストの平井華枝子。JMLセミナー入野義朗現代音楽研究所で現代音楽の奏法も学ぶなど、幅広いレパートリーを有する。 2015年からは日本を代表するピアニストの一人である平尾はるなに師事し、特にここ数年は活発な演奏活動を展開している平井が、2年ぶりに東京オペラシティ リサイタルホールにてソロ

元のページ  ../index.html#64

このブックを見る