eぶらあぼ 2023.3月号
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3/18(土)15:00 新宿文化センター問 新宿文化センター03-3350-1141 https://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/6/3(土)15:00 豊田市コンサートホール問 豊田市コンサートホール・能楽堂事務室0565-35-8200 https://www.t-cn.gr.jpバッティストーニが導く新宿文化センター合唱団3年ぶりのステージ文:池田卓夫 1987年ヴェローナ生まれのアンドレア・バッティストーニが首席指揮者を務める東京フィルハーモニー交響楽団の本拠は東京都新宿区。同区出資の公益財団法人新宿未来創造財団が管理運営する公共ホール「新宿文化センター」とは長年の協力関係にある。 開館3年後の1982年に発足した市民参加の新宿文化センター合唱団は、ベートーヴェンの「第九」をはじめとする様々な作品でオーケストラとの共演を重ね、2017年からバッティストーニとの関係を急速に深めてきた。これまでにヴェルディ「レクイエム」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」、マーラー「交響曲第8番『千人の交響曲』」(開館40周年記念)、ウォルトン「オラトリオ《ベルシャザールの饗宴》」を取り上げ、児童合唱の入る作品ではバッティストーニが区内の小学校へ指導に出かけた。母国イタリアにとどまらずドイツ、イギリス…と幅広い文化圏の音楽に合唱団ともども挑戦するなか、3月パイプオルガン 設置20周年記念 MANSAIボレロ 〜新しき伝統を紡ぐ〜厳かなオルガンの響きとともに野村萬斎が舞う祝いのとき 豊田市コンサートホールのオルガンは、北ドイツのバロック様式を基本として幅広い時代の音楽に対応できる名品。世界的に名高いジョン・ブランボー製であり、ホール完成から5年後の2003年に同社のものとしてはアジアで初めて設置され、会場のシンボルとしてその荘厳な響きで聴衆を魅了してきた。6月に開催されるのはその設置20周年を記念するコンサート。同ホールが誇るオルガニストの徳岡めぐみを中心にスペシャルなプログラムが予定されている。 注目は数百年の時を経て東西の歴史が交わる能楽とのコラボレーション。第2部の近藤岳作曲「オルガンのための『獅子』」では、巨大なパイプオルガンの響きと囃子方とが溶け合うアンサンブルのもとに、シテ方観世流の2人の能楽師(梅若紀彰と観世喜正)が舞う。続く第3部では当代のカリスマ狂言師・野村萬斎の独舞「MANSAIボレロ」が披露される。萬斎が長年の構想を経て2011年に東京の世田谷パブリックシアターで初演し、以降各所で好評を博している演目であり、ラヴェルの傑作舞踊音楽「ボレロ」に「三番叟」を軸とする狂言の発想と技法とを集結させたオリジナル。「三番叟」の舞が五穀豊穣を寿ぐといわれ、地固めの意味で足拍子を力強く踏むのが印象的である。こちらにはベルギー生まれのオルガン奏者ジャン=フィリップ・メルカールトも参加。いずれも祝賀に相応しいラインナップで観逃せない。アンドレア・バッティストーニ ©上野隆文18日の共演にはフランスの作曲家ベルリオーズの「レクイエム」を選んだ。 すでにバッティストーニは「幻想交響曲」を東京フィルの2020年1月定期で指揮、日本コロムビアからCDを発売したほか、23年3月定期にも序曲「ローマの謝肉祭」を入れるなど、ベルリオーズを折に触れ手がけている。「ベートー宮里直樹 ©深谷義宣 auraY2ヴェン後の時代の作曲家で唯一、自分の道を歩み続ける勇気を持った人物。革新を続け、もっと熱狂的で、もっと新しい音楽を求めたのです」(ぶらあぼ2019年12月号より)と語る作曲家像は、巨大編成の「レクイエム」でも存分に発揮されるだろう。独唱に輝かしい美声のテノール、宮里直樹が華を添える。世田谷パブリックシアター「狂言劇場その七」 撮影:政川慎治文:東端哲也70新宿文化センター × 東京フィルハーモニー交響楽団ベルリオーズ「レクイエム」

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