eぶらあぼ 2023.3月号
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Interviewダニエル・ライスキン(スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者)ウィーン流儀の優雅さとスラヴの民族性の理想的な結合 スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団が7月、首席指揮者のロシア人、ダニエル・ライスキンと、前首席客演指揮者のチェコ人、レオシュ・スワロフスキーとともに来日する。「聴衆やホールの素晴らしさだけでなく、庭園や寺などの美意識、食べ物まで日本の全部が好き」というライスキン。アムステルダムの自宅と結び、インタビューを試みた。——スロヴァキア・フィルとの出会い、オーケストラの特色を教えてください。 2009/10シーズンにベートーヴェン、チャイコフスキーというコアな曲目で初共演して協力関係を積み重ね、友情から“結婚”へと発展しました。深い信頼関係で結ばれ、私はこの楽団と働くのが大好きです。120人の優秀な音楽家、音響の素晴らしいホール、欧州屈指の実力を持つ合唱団に恵まれ、J.S.バッハから現代の新作まで350年のレパートリーに対応しています。 第1の柱はもちろん、スメタナからDNAを受け継いだドヴォルザーク、ヤナーチェクに至るチェコと、ツィケル、スホニュ、ベラらスロヴァキアの作曲家です。次いでチャイコフスキー、ショスタコーヴィチなどロシアの音楽。そして、ドナウ川の対岸に位置するウィーンとの地理的な近さを反映したマーラー、ブルックナーといったオースト演奏される。以降、9月26日の第2回は指揮の広上淳一、ヴァイオリンの成田達輝とピアノの萩原麻未、2024年2月2日の第3回は指揮の大井剛史、ピアノの小林愛実といった豪華な顔ぶれが並ぶ。 また、毎回13時40分より約10分間のオルガン・プレコンサートが開催される。サントリーホールが誇るオルガンの重厚な音色を楽しめる。実にぜいたくな気分で平日の午後を過ごすことができそうだ。5/2(火)14:00 サントリーホール 問 サントリーホールチケットセンター0570-55-0017 suntoryhall.pia.jpリアの作曲家にも強みを発揮します。オーケストラの音色はウィーン流儀の貴族的な優雅さ、西ヨーロッパへの接近とスロヴァキアの民族音楽、スラヴの心が一体になった理想の配合です。管楽器も西の柔らかさ、スラヴの強さを兼ね備えています。——日本ツアーのメインはドヴォルザークです。 私は元々ヴィオラ奏者で、ドヴォルザークの室内楽曲を数多く弾いてきました。堤剛さんとご一緒したこともあります。スメタナやドヴォルザークの尽きることのないメロディーは天才的であり、人間の魂を直撃するので、いささかセンチメンタルな私にはぴったりです。しかもドヴォルザークはベートーヴェン、マーラーと同じく「第9番」までの交響曲を残したシンフォニスト。指揮者としての私の、重要なレパートリーにもなっています。——その「チェロ協奏曲」では日本のダニエル・ライスキン(指揮) スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団横浜公演 7/5(水)19:00 横浜みなとみらいホール第19回イマジン七夕コンサート  7/6(木)19:00 サントリーホール秋田公演 7/8(土)15:00 あきた芸術劇場ミルハス問 コンサートイマジン03-3235-3777 http://www.concert.co.jp※日本ツアーではレオシュ・スワロフスキー指揮のプログラムも予定。詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。若手、笹沼樹さんと共演されますね。 ヴァイオリンだけ挙げてもMIDORI(五嶋みどり)、諏訪内晶子、樫本大進…と数多くの日本人ソリストと共演しています。ドイツのライン州立フィルの首席指揮者を12年間務めた当時のコンサートマスターも、日本人でした。皆さん非常に勤勉、卓越した美意識の持ち主で「素晴らしい」の一言です。笹沼さんとは初共演で、ブラチスラヴァで演奏後、日本に向かうのをすごく楽しみにしています。永峰大輔 ©T.Ikegami神尾真由子 ©Makoto Kamiya取材・文:池田卓夫文:飯尾洋一高橋克典55日本フィル & サントリーホール にじクラ トークと笑顔と、音楽と平日午後の豊かな時間、音楽で“ととのえる” サントリーホールと日本フィルによる新シリーズ「にじクラ」がスタートする。「にじクラ」、すなわち平日2時のクラシックコンサート。これまでの「とっておき アフタヌーン」がリニューアルされることになった。開演時間をまちがえようがない、わかりやすいネーミングだ。 シリーズの顔となるナビゲーターは俳優の高橋克典。指揮者とソリストは回ごとに異なり、5月2日の第1回は永峰大輔の指揮、神尾真由子のヴァイオリンにより、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番、プロコフィエフの交響的物語「ピーターと狼」(高橋克典の語り)他が

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