eぶらあぼ 2023.3月号
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4/20(木)19:00 武蔵野市民文化会館(小)問 パシフィック・コンサート・マネジメント03-3552-3831 http://www.pacific-concert.co.jp他公演札幌交響楽団 第652回定期演奏会4/22(土)、4/23(日) 札幌コンサートホール Kitara(札幌交響楽団011-520-1771)まで実現している。とにかく必見、驚愕の時間になる。協奏曲はリゲティの特長が凝縮された傑作で、13年前に新日本フィルと同曲を披露した際には、何かが憑依したかのような姿で衝撃的な名演かつ怪演を展開、会場は異様な興奮状態に。両曲とも深化した“アーティスト”コパチンスカヤで体験できるのは僥倖。その姿を目に焼き付けたい。 本公演はピアノ曲「虹」管弦楽版(アブラハムセン編)と、リゲティ同郷の先輩にあたるバルトークの傑作「中国の【リゲティの秘密 ―生誕100年記念―】第971回 定期演奏会Bシリーズ 3/27(月) 都響スペシャル 3/28(火)各日19:00 サントリーホール問 都響ガイド0570-056-057 https://www.tmso.or.jpいころから数学好き。一時は数学者になろうと思ったとか。現在は、ピアニスト、作曲家、指揮者の3つの活動を展開している。以前の来日公演では、自作のコンチェルトを披露したが、親友であるチェロのスティーヴン・イッサーリスやヴァイオリンのジョシュア・ベル、指揮者のエサ=ペッカ・サロネンとも自作で共演している。 今回のプログラムは得意なバッハとベートーヴェン。ムストネンのバッハはまさに数学的で分析型のクレバーな演奏。ベートーヴェンは人間らしさをにじませるヒューマンな演奏。唯一無二のユニークなピアノは必聴だ。大野和士 ©Herbie Yamaguchiパトリツィア・コパチンスカヤ ©Julia Wesely不思議な役人」全曲版が取り上げられるのも凄い。大野&都響の最高の成果を示す好演が期待できよう。痺れるような緊張と熱気、絶対に会場で体験するべし。 ©Heikki-Tuuli-scaled文:林 昌英文:伊熊よし子52大野和士(指揮) 東京都交響楽団リゲティ生誕100年スペシャルプログラムで炸裂する超絶パフォーマンス 生誕100年を迎えたハンガリー出身のジェルジ・リゲティ(1923-2006)。現代作曲家としては人気の高い巨匠だけに、多くの記念公演が予定されるが、3月の都響公演は殊に特筆されるものになる。近現代作品を得意とする音楽監督の大野和士と屈指の技量をもつ都響が、演奏至難を極める「ヴァイオリン協奏曲」「マカーブルの秘密」を演奏する――それだけでも十分に注目だが、今回ばかりは、ソリストの破格のパフォーマンスがすべての話題を独占するに違いない。 その2作品のソリストはパトリツィア・コパチンスカヤ。裸足でステージに現れ、別格の求心力で聴衆を独自の世界に引きずり込んでしまうヴァイオリニスト。しかも、今回は「声」のソロを、オーケストラまで演技が要求される超難曲「マカーブルの秘密」で聴かせる。信じ難いことだが、既に同曲でヴァイオリンを弾きながら歌う(叫ぶ!)離れ業オリ・ムストネン ピアノ・リサイタル3つの顔を持つ鬼才が放つドイツ音楽の王道 オリ・ムストネンが初来日したのは1990年。ピアノに向かうと、左足をぶらぶらさせながら拍子をとる奏法に驚いたものだ。彼は昔からベートーヴェンがアイドルだという。 「昔から光であり導き手で、神のような存在でもあります。でも、ベートーヴェンはとても人間的で喜怒哀楽のすべてを曲に映し出した」 一方、J.S.バッハの音楽も愛奏し、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」とショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」を組み合わせて斬新な録音も生み出している。 「バッハとショスタコーヴィチは研究するほど魅了されていく。以前、パリで組み合わせて演奏したときショスタコーヴィチの未亡人が見え、温かなことばをかけてくれました。バッハの未亡人は姿を現しませんでしたけどね」 こんな冗談も飛び出す。ムストネンの父親は統計学者で、ムストネンも幼

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