eぶらあぼ 2023.2月号
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2/12(日)12:30 16:15 Bunkamura オーチャードホール問 チケットポート03-6327-3710 https://www.ticketport.co.jpクラリネット奏者としても活躍したハンガリー出身のセルヴァンスキーの木管五重奏曲第1番へ。ホルストが若い頃に書いた木管五重奏曲は、素直で巧んだところのない音楽。バーバー「サマー・ミュージック」はリズミカルな部分を挟みながらも、どこか懐かしい郷愁を誘う、このジャンルの名作。洒脱とユーモアにあふれ、終楽章ではシンプルなコラールが変奏されるニールセンの大作で締めくくる。2/3(金)19:00 ヤマハホール問 パシフィック・コンサート・マネジメント03-3552-3831 http://www.pacific-concert.co.jp他公演2/1(水) 大阪/ザ・フェニックスホール(大阪アーティスト協会06-6135-0503)2/7(火) 名古屋/電気文化会館 ザ・コンサートホール(クラシック名古屋052-678-5310)74飯森範親なかなかハードルが高いのが実情だ。その点、こういった親子コンサートであれば気軽に足を運べる。MCが入るのもありがたい。 曲目はモーツァルトの《フィガロの結婚》序曲、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番第1楽章、ブラームスのハン福間洸太朗 ©Masaaki Hiragaガリー舞曲第5番、ラヴェルの「ボレロ」といった超名曲ばかり。公演時間は休憩ありの約100分。大人向けの公演より少し短めの設定だ。 オーケストラのカラフルで迫力のあるサウンドが、子どもたちに特別な体験をもたらしてくれることを期待したい。左より:芹澤美帆、世良法之、野村和代、熊澤杏実、向 なつき 作曲家の出身国もすべて異なるヘビーで意欲的なプログラム。彼らの高度なテクニックとアンサンブル力が遺憾なく発揮されるだろう。文:飯尾洋一文:江藤光紀子どもの感性を育てるクラシック名曲コンサート豪華ゲスト出演! 色とりどりの響きを親子で楽しむひととき 親子で生のクラシック音楽を楽しみたい。そんな要望にこたえてくれるのが「子どもの感性を育てるクラシック名曲コンサート」。だれもがどこかで耳にしている名曲を、フルオーケストラで楽しむことができる。出演者陣はとても豪華だ。MCに女優の杏、ゲストに脳科学者の茂木健一郎が招かれる。演奏は飯森範親指揮パシフィックフィルハーモニア東京。ソリストをピアノの福間洸太朗が務める。音楽監修は新井鷗子。 親子コンサートでまず気になるのは、子どもの対象年齢だろう。この公演では4歳から入場可。お子さんをクラシックのコンサートに連れていく場合、親御さんの心配は尽きないものだが、周囲もみな同じような親子連れであることが与える安心感は大きい。一般的なクラシックの公演では未就学児は入場できないことがほとんど。しかし小学生になったからといってすぐに大人向けの公演に連れていけるかといえば、クインテット・ポワンティエ 〜私たちの愛する20世紀の木管五重奏曲の名曲〜愛知室内オケのメンバーがおくる色彩豊かなアンサンブル 木管五重奏はエアリード(フルート)、シングルリード(クラリネット)、ダブルリード(オーボエ、ファゴット)、マウスピース(ホルン)とそれぞれ発音体が違うので、同じ原理を持つ弦やブラスのアンサンブルとは違った難しさがあるが、それだけに巧者が集まれば色彩的でシンフォニックな音楽が生まれる。クインテット・ポワンティエのメンバーは全員が愛知県立芸大の卒業生で、現在は愛知室内オーケストラで演奏しており、文字通り“同じ釜の飯を食う”仲間だ。2021年にはデビューアルバムがリリースされているが、光溢れるフェルメール作品のハイライト技法の名前のままに、主役となる楽器の変化を通じ多彩な音色が楽しめる。 大阪、東京、名古屋と3都市を巡る2月のツアーでは、20世紀の名作でプログラムを組んだ。中世を描いた映画につけた音楽を7曲の組曲に編みなおしたミヨーの「ルネ王の暖炉」に始まり、

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