eぶらあぼ 2023.2月号
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第152回 東京オペラシティ定期シリーズ2/22(水)19:00 東京オペラシティ コンサートホール第980回 サントリー定期シリーズ2/24(金)19:00 サントリーホール 第981回 オーチャード定期演奏会2/26(日)15:00 Bunkamura オーチャードホール問 東京フィルチケットサービス03-5353-9522 https://www.tpo.or.jp3/3(金)19:00 文京シビックホール問 シビックチケット03-5803-1111 https://www.b-academy.jp/hall/51 演奏するのは同シリーズのテーマ曲ともいえるドビュッシー「月の光」(山田武彦編)に、ハイドンらしい明るい旋律美と異国情緒が楽しめる「ジプシー・トリオ」ことピアノ三重奏曲第25番など。極めつけの室内楽版ベートーヴェン「運命」(フンメル編)にも大いに期待ミハイル・プレトニョフ ©Takashi Fujimotoチなどを通じ、もはや真のプロフェッショナルな演奏家の域に到達していた。 一方、チャイコフスキーの交響曲は指揮に進出して間もない頃からプレトニョフの「おはこ」。多くの指揮者が番山田武彦 ©井村重人イム・ユンチャン ©Lisa-Marie Mazzucco号付きの6曲、あるいは第4番~第6番「悲愴」の後半3曲しか取り上げないなか、プレトニョフは「マンフレッド交響曲」にも強い愛情を示してきたので、円熟の解釈を期待できる。上野星矢 奥村 愛 ©小島竜生笹沼 樹 ©Taira Tairadateしたい。2014年にスタートした「夜クラシック」は2023~24シーズンも多彩なプログラムとスペシャルな編成が盛り沢山だが、まずはリニューアルを祝す本公演をご堪能あれ! なお今回から開演時間が30分早まって19時~なのでお間違いなく。文:池田卓夫文:東端哲也ミハイル・プレトニョフ(指揮) 東京フィルハーモニー交響楽団巨匠とコンクール覇者の若き新鋭が夢の共演 東京フィルハーモニー交響楽団の2月の定期演奏会で、特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフ、22年の第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで史上最年少(18歳)の優勝を果たして聴衆賞、最優秀新曲演奏賞も受けた韓国の新鋭イム・ユンチャンの共演が実現する。プレトニョフ自身も1978年の第6回チャイコフスキー国際コンクールに優勝したピアニストであり、2006年9月にはドイツ・ボンのベートーヴェンフェストでベートーヴェンの「ピアノ協奏曲全集(第1番~第5番「皇帝」)」をライブ録音している。ユンチャンを独奏に迎えた「皇帝」でもピアニスト、指揮者それぞれの豊かな経験を反映した「音の絨毯」を用意することだろう。 ユンチャンは2004年3月20日、韓国始興(シフン)市の生まれで「若い」のは事実だが、22年12月3日、サントリーホールの日本初リサイタルでは時代や様式に至るまで考え抜かれたプログラミングやコントロールの行き届いたタッ夜クラシック 大ホールリニューアル記念公演役者が揃って華やかに! 室内楽を堪能する一夜 文京シビックホールは、長らくの改修工事を経て昨年10月から小ホールが、この1月には待望の大ホールがリニューアルオープン。名手たちの演奏とトークで名曲をリラックスした雰囲気で楽しめる、人気企画「夜クラシック」もいよいよ3月、大ホールに帰ってくる。 この記念公演をとり仕切るのは、休館中の特別編でも様々なアーティストとアンサンブルを奏でてきたクラシック・マイスターの山田武彦。フランスで研鑽を積んだ彼のピアノを中心に、今を時めく3人が集結。山田と同じようにパリ国立高等音楽院の審査員陣を唸らせて卒業した上野星矢(フルート)を筆頭に、アムステルダム生まれの才媛でメディアへの出演も多い奥村愛(ヴァイオリン)、文学部でも学んだスケールの大きな若手ホープ笹沼樹(チェロ)と、いずれもソロではもちろん、オーケストラとの共演や室内楽でも定評のある実力派ぞろいなだけに楽しみだ。

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