eぶらあぼ 2023.1月号
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1/14(土)14:00 国分寺市立いずみホール問 国分寺市立いずみホール042-323-1491 https://www.kokubunji-izumihall.jp1/22(日)14:00 広島/三次市民ホールきりり問 三次市民ホールきりり0824-62-2222 https://www.kiriri.org69ケース」と「室内楽演奏会」が実施される。「ショーケース」ではクラリネット、ホルン、ファゴットを専攻する6名が、リサイタル形式で自ら選曲したプログラムを披露する。アカデミー生と講師陣が共演する「室内楽演奏会」は、聴き応えたっぷりのコンサート。今年はR.シュ卒団生によるショーケース Vol.1 2/10(金) Vol.2 2/11(土・祝)各日19:00室内楽演奏会 2/12(日)15:00 東京芸術劇場 シアターイースト問 東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296 https://www.geigeki.jp シューベルトの「3つのピアノ曲」D946も、シュトロッセの磨き抜かれた奏法と解釈が堪能できる。彼が素朴さと感情の昂りの対比をいかに弾き進めていくか、興味は尽きない。 オープニングに登場するベートーヴェンの「月光ソナタ」から、即座にシュトロッセの世界へといざなわれる。かろやかなピアニズムはフランス絵画の淡い色彩や微妙なグラデーション、官能的な美を連想させる。その音を全身にまとうと、えもいわれぬフランスの美質に心が浮遊していき、幸せ色に包まれる。文:飯田有抄文:伊熊よし子©T.Tairadateトラウスの「13管楽器のための組曲」、ヘンデル(ハワース編)の「王宮の花火の音楽」などに取り組む。これからの音楽シーンを担う若き音楽家たちの門出を祝してエールを送り、プロとしての覚悟を決めた彼らのみずみずしい演奏に耳を傾けたい。芸劇オーケストラ・アカデミー・フォー・ウインド 第9回演奏会 劇場から羽ばたく若き音楽家たちの未来に注目! 「芸劇オーケストラ・アカデミー・フォー・ウインド」は、東京芸術劇場が進めているアカデミープログラムだ。若き管打楽器奏者たちの演奏力をオーケストラ・プレイヤーとして活躍できるように磨き上げ、さらには音楽家として社会的に輝ける人材へと育成することが狙いだ。このプログラムが特徴的なのは、講師陣に福川伸陽(ホルン)といった一流の管打楽器奏者だけでなく、岡田奏(ピアノ)をはじめ、声楽や弦楽器の演奏家を迎えており、レッスンでは演奏技術面のみならず音楽的な表現力を広く深く身につけ、さらに音楽家としてのキャリア形成やセルフプロデュース力を学ぶワークショップにも力を注いでいる。 オーディションを通過した約20名の奏者たちはアカデミーに最長3年間在籍し、その学びと経験の成果を年度末に発表するステージが用意されている。今年度は2月10日から12日までの3日間にわたり、「卒団生によるショーエマニュエル・シュトロッセ ピアノ・リサイタルピアノの詩人が十八番のプログラムを色彩豊かにつむぐ フランスの実力派ピアニスト、エマニュエル・シュトロッセは、色彩感と多種多様な表現、温かな音色を特徴とする、ピアノ好きに愛されるピアニスト。フランス作品のほか、ベートーヴェン、シューベルトの作品を得意とし、「ピアノの詩人」と称される馨しく情感あふれる響きで聴き手を作品の内奥へと導く。 ソロはもちろんのこと、室内楽の名手としても知られ、ヨーロッパの著名な音楽祭に招かれてさまざまな音楽家と共演。共演者からは再度のオファーが届き、より濃密な音の対話を繰り広げ、室内楽の醍醐味を伝える。 今回の来日では、自家薬籠中のベートーヴェン、シューベルト、シューマンがプログラムに組まれ、とりわけシャブリエが聴きどころである。シュトロッセはシャブリエ「10の絵画風小品」の録音も行っており、粋で洒脱、また軽快でエスプリに富む演奏を披露。それをナマで聴くことができるチャンス到来だ。

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