eぶらあぼ 2023.1月号
138/153

第190回サンシティクラシック・ティータイムコンサート 三浦一馬(バンドネオン) & 大萩康司(ギター) デュオ・リサイタル135文:笹田和人新春の陽光の中、2つの才能が幸せな邂逅を果たす。埼玉・越谷のサンシティホールが続けている「ティータイムコンサート」シリーズ。第190回には、琴線に触れる音色を紡ぐ「バンドネ三浦一馬 ©Toshinori Iida大萩康司 ©SHIMON SEKIYAオンの革命児」こと三浦一馬と、繊細なプレイで「音の詩人」と称されるギタリストの大萩康司が登場。「オブリヴィオン」ほかピアソラの佳品をはじめ、ドビュッシーやラヴェルなど名旋律をデュオで披露、各々のソロ曲も聴かせる。「アフターセブンコンサート」は、仕事帰りにも楽しめる午後7時15分開演、60分の極上な時間が過ごせるシリーズ。第2回は、フェッラーラ国際コンクールほか難関の登竜門を制し、藤田島睦子原歌劇団をはじめ数々の檜舞台で名唱を披露している人気テノール・笛田博昭が登場。ピアノの田島睦子と共演し、プッチーニ《トスカ》から〈星は光りぬ〉や同《トゥーランドット》から〈誰も寝てはならぬ〉など、珠玉のアリアを歌う。笛田博昭中原朋哉ミュンヘン音大に学び、豊かな表現力と明朗な音色で魅せるピアニストの石井啓子が、1987年から続けている「アンサンブルシリーズ」。その第32回は、ヴァイオリニストの石突美奈、チェリストの桜庭茂樹との共演でメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番、夫でヴァイオリニストの石井啓一郎と桜庭との同第2番、さらに娘でフルーティストの石井陽子、桜庭とともにクーラウの三重奏曲を披露する。ヴァイオリンの荒井英治と戸澤哲夫、ヴィオラ小野富士、チェロ藤森亮一による「モルゴーア・クァルテット」は1992年の結成以来、プログレッシヴ・ロックからクラシックまで、先鋭的に熱く演奏し、弦楽四重奏の新たな地平を拓いてきた。活動30周年におくるシリーズ第1弾は、オール・ショスタコーヴィチ。弦楽四重奏曲第5番に、ピアノの野田清隆を迎えての五重奏曲、荒井の編曲による交響曲第9番第1楽章を弾く。ニューイヤーコンサート2023ピアノトリオのメンバーによる新春の調べ我が国の演奏史に重要な足跡を残してきた、旧東京音楽学校奏楽堂。そんな特別な空間で味わう「ニューイヤーコンサート」に、ヴァイオリン玉井菜採、チェ野田清隆ロ河野文昭、ピアノ©Leonardo Bravo野田清隆という豪華な顔ぶれによるトリオは、いかにも相応しい。ベートーヴェンの三重奏曲第2番やクライスラー「ウィーン風小行進曲」など新春らしい旋律を披露。さらに河野による黛敏郎「BUNRAKU」をはじめ、ソロもたっぷりと。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。玉井菜採 ©尾形正茂河野文昭1/7(土)14:00 サンシティホール(小)石川県立音楽堂アフターセブンコンサート 第2回1/17(火)19:15 石川県立音楽堂 コンサートホールシンフォニエッタ 静岡第73回定期公演 Happy birthday Mozart!1/27(金)19:00 三鷹市芸術文化センター 風のホール2022年9月に起きたスプリンクラー事故で、多くの楽器が深刻なダメージを受けた「シンフォニエッタ静岡」。だが、どんな災禍も、彼らの音楽への熱き思いを消せはしない。新春の定小山 清期は、芸術監督・中原朋哉の指揮で、モーツァルトを特集。交響曲第34番に、ソリストにバソン(フランス式ファゴット)の小山清を迎えての協奏曲変ロ長調、ハフナーセレナードに基づく交響曲ニ長調ほかで“267回目の誕生日”を祝う。1/12(木)19:00 東京文化会館(小)1/23(月)19:00 東京文化会館(小)1/28(土)14:00 旧東京音楽学校奏楽堂石井啓子アンサンブルシリーズ ⅩⅩⅫモルゴーア・クァルテット 演奏活動30周年コンサートVol.1 モルゴーアの証言月の1

元のページ  ../index.html#138

このブックを見る