eぶらあぼ 2022.12月号
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2023.1/6(金)19:00 愛知/刈谷市総合文化センター アイリス1/9(月・祝)14:00 浦安市文化会館 1/11(水)14:00 神奈川県立音楽堂1/13(金)19:00 武蔵野市民文化会館1/14(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール問 プロアルテムジケ03-3943-6677 https://www.proarte.jp54Interview﨑谷直人(ヴァイオリン)& 懸田貴嗣(チェロ)新春に多彩で豪華なバッハ名曲集を! 2023年2月サントリーホールにて、「ニューイヤー バッハ名曲演奏会」が開催される。同公演は18年にブルーローズ(クローズド公演)で始まり、22年から大ホールでの一般公演に移行。演目は「ブランデンブルク協奏曲」が中心で、今回は3曲が演奏される。当初から中心的存在なのがバロック・チェロの名奏者・懸田貴嗣、今回リーダーを務めるのが神奈川フィルの前コンサートマスターで、ウェールズ弦楽四重奏団ほか多彩な活躍が光る﨑谷直人だ。 なお前半は、大木麻理のオルガン・ソロおよびトランペットの斎藤秀範とのデュオでお馴染みの名曲が披露される。ちなみに斎藤は、「バッハ・コレギウム・ジャパンの奏者を務めるナチュラルとモダン両楽器の名手」(懸田)だ。 さて23年の「ブランデンブルク」は、1パート1人のピリオド楽器で演奏された22年とは趣が異なる。懸田「今回は基本的にモダン楽器で演奏します。編成も大きくし、ヴァイオリンは6人が出演。各パートの人数も曲に応じて増やします」 﨑谷は初の出演となる。﨑谷「2年ほど前にチェンバロの西山まりえさん(本公演にも出演)と共演して手応えを得たのが、今回出るきっかけになりました。神奈川フィルの『ブラ管弦楽に加え、2人のオペラ歌手と2人のバレエダンサーも帯同する。 ステージでは、「美しく青きドナウ」や「皇帝円舞曲」、オペレッタ《こうもり》序曲をはじめ、シュトラウス一家などのワルツやポルカの調べをたっぷりと。さらに、東京オペラシティンデンブルク』全曲公演の際にもリーダーを務めていますし、スタイル云々ではなく、個性あるメンバーの自主性を生かした演奏をしたいと思っています」 二人で集めたメンバーは豪華かつ多彩な顔ぶれ。さらに今回は、「変則編成の第6番、弦楽合奏の第3番、ソロがフィーチャーされた第5番と、3種類楽しめる」(懸田)内容だ。﨑谷「バッハには色々な可能性があります。編成もまったく違いますし、チェンバロがソロを弾く第5番など、これがなければ協奏曲がここまで発展しなかったかもしれない作品。そうした今との繋がりも面白い」懸田「1曲1曲のキャラクターが際立った曲集。おもちゃ箱をひっくり返して新しいものを組み合わせるような楽しみがあります」 楽器の種別も会場の大きさも本質ではないという。﨑谷「各自の引き出しを持ち寄り、皆がニューイヤー バッハ名曲演奏会 2023.2/4(土)14:00 サントリーホール問 ムジカキアラ03-6431-8186 https://www.musicachiara.comウィーン・サロン・オーケストラ﨑谷直人 ©Shigeto Imura新鮮な感覚でまとまっていければいい。それに音量は音を出す方向性次第。大きなホールでより面白いステレオ効果が生まれる可能性も十分にあります」懸田「集うメンバーが共有できる地点があるはずだし、感度の高い優秀な奏者が揃っているので、一期一会のエネルギーが生まれると思っています。私も、同時代の人が楽しんだように、フレッシュな気持ちで臨みたいですね」 この実力者たちによるバッハ名曲集を、ぜひ生で体験したい。取材・文:柴田克彦久元祐子 ©武藤 章公演(2023.1/14)には、国際的に活躍するピアニストの久元祐子が登場。モーツァルトの協奏曲第21番を披露する。懸田貴嗣 ©M.Baba文:笹田和人ウィーン・サロン・オーケストラ ニューイヤー・コンサート20233年ぶりに戻ってくる! ウィーンの音楽とともに祝う新年 待ち焦がれていたファンも、大勢いらっしゃるだろう。名門ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団の名手たちで構成され、地元はもちろん、世界中の聴衆に薫り高きサウンドを届けている「ウィーン・サロン・オーケストラ」。3年ぶりに新春の日本へと降り立ち、優雅で甘美な“音楽の街”の粋を届けてくれる。 この楽団は1994年、「本物のウィーンの音楽を、世界中の人に届けたい」と、フォルクスオーパーのコンサートマスターだったウド・ツヴェルファーを音楽芸術監督として設立され、19世紀建造の趣あるクアサロンを拠点に、年間400公演を開催。今回は、総勢23人の

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