新型コロナウイルスの流行によって2020年2月以降、コンサート会場でクラシック音楽に触れ合う機会が激減してしまった。一般社団法人日本クラシック音楽事業協会では、文化庁の助成を得て、全国各地に一流のアーティストが出向いて開催するコンサート・シリーズ「クラシック・キャラバン」を企画し、2021年は好評のうちに終わった。そして2022年も9月より「キャラバン」はスタートし終盤を迎えている。 今年のキャラバンの特徴は、それぞれの会場によって参加アーティストが異なり、各地で個性的な《ガラ・コンサート》を開催するという点。《煌めくガラ・コンサート》では歌や室内楽など、様々なジャンルのアーティストが共演するというスタイルだ。今回は、12月に開催される、今年の「クラシック・キャラバン」を締めくくる5公演を紹介したい。 まず12月5日には長野市芸術館メインホールにて《煌めくガラ・コンサート》長野公演が開催される。「豪華ソリストによる音楽の玉手箱」と題して、小林沙羅(ソプラノ)、中島郁子(メゾソプラノ)、工藤和真(テノール)、ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン)という現在活躍中の歌手たちがオッフェンバック、モーツァルト、ヴェルディなどの有名なデュエット(二重唱)を披露。また、ベテラン・ピアニストである清水和音を中心に、堀正文(ヴァイオリン)、藤村俊介(チェロ)などが集まり、ブラームスの傑作「ピアノ五重奏曲ヘ短調」を演奏。司会は中井美穂が担当する。 9日の王子ホールでは、「選ばれし若手実力派アーティストが贈る一夜限りのスペシャル室内楽ガラ・コンサート in 銀座」と題された室内楽の夕べが開かれる。米良美一(カウンターテナー)、藤元高輝(ギター)によるヘンデル、高木綾子(フルート)によるパガニーニ。その高木と千田悦子(ハープ)、石上真由子(ヴァイオリン)などが加わるフランセの「フルート、ハープと弦楽三重奏のための五重奏曲第1番」という、かなりレアな作品も注目だ。後半には周防亮介(ヴァイオリン)、田原綾子(ヴィ42文:片桐卓也いよいよ終盤! 《煌めくガラ・コンサート》の聴きどころ
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