eぶらあぼ 2022.11月号
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文:宮本 明 コロナ禍を乗り越えろ。全国を縦断する「クラシック・キャラバン」は、クラシック音楽マネジメントやホール等の事業者と音楽家たちが一丸となって開催する大型プロジェクト。大ホール公演の「華麗なるガラ・コンサート」と、小ホール公演の「煌めくガラ・コンサート」の2種のコンサートで構成されている。テーマは「クラシック音楽が世界をつなぐ~輝く未来に向けて~」。文化庁の支援のもと、日本クラシック音楽事業協会と各加盟団体が主催する。11~12月公演の5公演をご紹介。 「華麗なる~」は、特別編成の「スーパー・クラシック・オーケストラ」が出演するオーケストラ公演。 広島公演(11/2)は飯森範親指揮。以前の広島交響楽団正指揮者だ。前半は協奏曲の超名曲第1楽章の4連発。アレッサンドロ・ベヴェラリ(クラリネット)のモーツァルト。広島市出身の正戸里佳(ヴァイオリン)のメンデルスゾーン。新倉瞳(チェロ)のドヴォルザーク。仲道郁代(ピアノ)のベートーヴェン「皇帝」。なんとも華やか。後半はアリアや二重唱によるオペラ・ガラ。コロンえりか(ソプラノ)、山下牧子(メゾソプラノ)、隠岐速人(テノール)、青山貴(バリトン)が登場して《フィガロの結婚》や《ドン・ジョヴァンニ》《サムソンとデリラ》《トスカ》《椿姫》を歌う。 金沢公演(11/25)は岩村力指揮で協奏曲の魅力をたっぷり。15歳の新星・村田夏帆(ヴァイオリン)のメンデルスゾーンは聴きものだ。吉田南(ヴァイオリン)も期待の若手。チャイコフスキーを弾いて「メンチャイ」揃い踏み。上村文乃(チェロ)のドヴォルザーク、佐藤卓史(ピアノ)のベートーヴェン「皇帝」と中野翔太(ピアノ)のラフマニノフの協奏曲第2番(いずれも第1楽章のみ)。シメはシベリウスの交響詩「フィンランディア」。合唱入りで、最後の約2分だけのために藤原歌劇団合唱部と二期会合唱団が出演するのだから贅沢。 福岡公演(12/8)は末廣誠指揮。ここも前半の協奏的作品と後半のオペラ・ガラという構成。徳永真一郎(ギター)はブローウェル編曲のビートル50大規模プロジェクトもいよいよ後半へ11~12月開催の5公演の聴きどころ

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