eぶらあぼ 2022.11月号
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2月の見もの・聴きもの■■■■■■〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場2月1日 L.フォルマー:チック(Tschick)[22年12月プレミエ] 指/J.メルトル、演出/K.ウィンケル2月1、3、6日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ指/A.マナコルダ、演出/B.コスキー、出/K.ケテルセン、A.アンガー、E.ブラット、D.コルチャック、K.リンジー、P.スライ★◎2月2、4、8、10、12日 R.シュトラウス:サロメ[プレミエ] 指/P.ジョルダン、演出/C.テスト、出/G.A.ジーゲル、M.シュスター、M.ビストロム、I.パターソン2月5、7、9、11日 ヴェルディ:椿姫 指/N.ルイゾッティ、演出/S.ストーン、出/K.ムヒタリアン、D.ポポフ、A.エンフバト2月16日 〔オーパーンバル(オペラ舞踏会)〕◎2月20、23、26日 ワーグナー:トリスタンとイゾルデ 指/P.ジョルダン、演出/C.ビエイト、出/A.シャーガー、C.フィシェッサー、N.ステンメ、I.パターソン、C.マイヤー2月21、24日 ドニゼッティ:愛の妙薬 指/S.モンタナーリ、演出/O.シェンク、出/K.ムヒタリアン、F.デムーロ、C.ウンターライナー、A.マエストリ、M.クトロヴァツ2月25日 ベートーヴェン:フィデリオ 指/A.コーバー、演出/O.シェンク、出/M.ヘスラー、J.シュメッケンッベッヒャー、B.ヨヴァノヴィチ、A.カンペ、C.フィシェッサー◎2月28日 A.シャーガーT シューベルト、シューマン、R.シュトラウスの作品 共/H.ドルシュpウィーン・フォルクスオーパー◎2月1(19:00)、5(18:00)、8(19:00)、14(19:00)日 オッフェンバック:地獄のオルフェ(天国と地獄)[23年1月プレミエ] 演出/スパイモンキー、A.バサウリ、T.パーク2月3(19:00)、6(19:00)、12(18:00)日 モーツァルト:フィガロの結婚 演出/M.A.マレッリ 「イースター(復活祭)」は、キリスト教と関係なく、日本でも独自のイベントになりつつあるが、キリスト教国でイースターの前2月から3月にかけて行われる「カーニバル(謝肉祭)」の方は、まだ日本では馴染みが薄い。その2月、ヨーロッパではカーニバル企画を催す劇場も少なくなく、クラシック界においても、特に「ケルン歌劇場」で長年この時期に開催されているカーニバル公演「チェチーリア・ヴォルケンブルク」は大変に有名だ。そのため、通常公演はほぼ休止となるので、本号では同劇場の2月分の紹介は割愛させていただいた。 また、カーニバルの趣旨とは直接関係ないとは思われるものの、毎年2月には、現代音楽にスポットを当てたフェスティバルが特にドイツ・フランスあたりを中心に開催されるのが最近の特徴的なトレンドと言える。本文に取り上げただけでも、「ベルリン・フィル・ビエンナーレ」、「エルプフィルハーモニー・ヴィジョンズ」、「現代音楽ビエンナーレ」(hr響)、「エクラート現代音楽フェスティバル」(SWR響)、「フェスティバル・プレサンス」(フランス国立管/フランス国立放送フィル)など注目のフェスティバルが並ぶ。この中では、特にペトレンコがリゲティの「ロンターノ」「アトモスフェール」、ラトルがB.A.ツィンマーマンの「ユビュ王の晩餐のための160◎2月4(19:00)、7(19:00)、13(19:00)、18(19:00)、22(19:00)日 ヴァイル:闇の女演出/M.ダヴィッズ2月10(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり演出(校訂)/C.ズュス2月16(19:00)、20(19:00)、24(19:00)日カールマン:マリッツァ伯爵夫人 演出/T.エンツィンガー2月23(19:00)、28(19:00)日 J.ボック:アナテフカ(ミュージカル) 演出/M.ダヴィッズ2月26(18:00)日 ヴェルディ:椿姫 演出/H.グラツァーアン・デア・ウィーン劇場[会場:ミュージアム・クォーター・ホールE(ウィーン)]〔注〕アン・デア・ウィーン劇場は改修工事中です(2024/25シーズンに再開場予定)。それまで MuseumsQuartier・Halle E(Museumsplatz 1,1070 Wien)を代替会場として公演が行われます。★◎2月20(19:00)、22(19:00)、24(19:00)、26(19:00)、28(19:00)日 ヘンデル:ベルシャザール[プレミエ] 指/C.プルハー、演出/M=E.シニェロール、出/R.マレー、J.ド・ビク、V.ジュノー、M.ナグル、E.ザイチク、演奏/ラルペッジャータ◎2月25(19:00)日 C.プルハー指揮ラルペッジャータ ヘンデルの作品集 独/C.シェーンS、V.サバドゥスCTウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(FRA)=アルテオーパー(フランクフルト)]◎2月1(19:00)(SZG)、4(19:00)(SZG)日D.バレンボイム指揮 → 〔ザルツブルク・モーツァルト週間〕参照◎2月17(15:30)(公開リハーサル)、18(15:30)、19(11:00)日 C.ティーレマン指揮 シェーンベルク:浄められた夜(弦楽合奏版)、R.シュトラウス:アルプス交響曲音楽」などを振るベルリン・フィルの演奏会は、むしろ現代音楽の古典とも言えるラインナップで、その他の公演内容を見てみると、まったく知らないような作曲家の新作が次々に登場し、ヨーロッパ現代音楽の潮流を知る上では注目すべき2月と言ってもよさそうだ。既知の作曲家としては、チン・ウンスクの新作が紹介されるフランス国立放送管(ロト指揮)、フランス国立放送フィル(ナガノ指揮)などが特に要注目。 現代音楽を離れて、いつも通りの注目公演を探すと、ラトルがバイエルン放送響で継続的に行っているワーグナーの演奏会形式「リング」ツィクルスで、2月に取り上げられる「ジークフリート」がまず目にとまる。アニア・カンペの歌うブリュンヒルデも興味深いが、バーバラ・ハンニガンが森の小鳥で登場するのが洒落ている。ラトルはその他チェコ・フィルにも客演し、相変わらずエネルギッシュな活動が続く。ウィーン国立歌劇場のR.シュトラウス「サロメ」は長年定着してきたバルロク演出に変わる新演出。世の反応はどう出るだろうか。R.シュトラウスでは、ベルリン州立歌劇場の「ダフネ」プレミエ、ハンブルク州立歌劇場の「エレクトラ」なども興味をそそる。ウィーン国立歌劇場ではビエイト演出のワーグナー「トリスタンとイゾルデ」も楽しみ(シャーガーのトリスタン)。ワーグナーでは、他にドレスデン・ゼンパーオーパーでティーレマンの振る「リング」、シュトゥットガルト歌劇場の「神々の黄昏」と「ラインの黄金」、ジュネーヴ大劇場の「パルジファル」、パリ・オペラ座の「トリスタンとイゾルデ」、英国ロイヤル・オペラの「タンホイザー」、METの「ローエングリン」とコロナ前に戻ったかのような華々しさ。 アン・デア・ウィーン劇場はプルハー指揮のラルペッジャータによるヘンデル「ベルシャザール」が要注目。ベルリン・ドイツ・オペラのランゴー「反キリスト」の再演、ドレスデン・ゼンパーオーパーのライマン「幽霊ソナタ」、フィレンツェ歌劇場のブゾーニ「ファウスト博士」、テアトロ・レアルのコルセッリ「シロのアキッレ(アキレス)」、ミンコフスキ=レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルのヘンデル「アルチーナ」ツアーなどもどれも注目ポイントが多い。 オーケストラにほとんど触れられなくなったが、ティーレマン=ウィーン・フィルや大野和士=フランス国立放送フィルなどの他、ロレンツォ・ヴィオッティ指揮のミュンヘン・フィル、ケルン・ギュルツェニヒ管も好演が期待できる。ウィーン響やベルリン・ドイツ響を振るマリー・ジャコーも注目の女性指揮者だ。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演◎2月24(19:30)、28(20:00)(FRA)日 C.ティーレマン指揮 メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟(序曲)、交響曲第3番「スコットランド」、ブラームス:交響曲第2番◎2月25(15:30)、26(11:00)日 C.ティーレマン指揮 ブルックナー:交響曲第8番(ハース版)ウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(CDG)=フィルハーモニー(ケルン)、(DUS)=トーンハレ(デュッセルドルフ)]2月2(19:30)(KH)、3(19:00)(KH)日 S=M.ロウヴァリ指揮(Fridays@7(3日)) ロッシーニ:セミラーミデ〜序曲(2日のみ)、メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲、ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(1947年版) 独/V.フラングvn◎2月15(19:30)(MV)、16(19:30)(MV)、17(19:30)(MV)日 M.ジャコー指揮 ボロディン:イーゴリ公〜序曲、グリーグ:ピアノ協奏曲、シベリウス:交響曲第1番 独/R.ブッフビンダーp2月24(19:30)(KH)、26(11:00)(KH)日J.ヴァン・ズヴェーデン指揮 ブラームス:交響曲第3番、第4番 司会/B.レット(26日のみ)2月27(20:00)(CDG)、28(19:30)(DUS)日J.ヴァン・ズヴェーデン指揮 ベートーヴェン:エグモント〜序曲、ピアノ協奏曲第4番、ブラームス:交響曲第2番 独/B.ラナpムジークフェライン[楽友協会]大ホール[ウィーン]◎2月3(19:30)日 L.ヴィオッティ指揮ミュンヘン・フィル → 〔ミュンヘン・フィル〕参照2月4(19:30)日 M.プレトニョフp バッハ:イギリス組曲第3番、ブラームス:3つの間奏曲、A.ショー:ピアノ・ソナタ(M.プレトニョフ編曲)、ブラームス:2つのラプソディ〜第1番、ドヴォ曽雌裕一 編2023年2月の

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