CDSACDCDCD+Blu-ray146シマノフスキ:ピアノ作品集/クリスチャン・ツィメルマンレジェンド/菊本和昭&竹沢絵里子イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27/髙旗健次モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集/藤田真央ツィメルマンが自ら録音を長らく希望していた祖国ポーランドの作曲家、シマノフスキの作品から、全年代の楽曲をまんべんなく収録。初期の前奏曲では、ピアノをロマンティックに豊かな抑揚で歌わせ、中期の「仮面劇」ではハーモニーのミステリアスさを明瞭なタッチで際立たせる。後期のマズルカでは、内向的な深い音色を聴くことができる。再び初期に戻る「ポーランド民謡の主題による変奏曲」は、民族音楽に深い愛着を持っていた作曲家への共感が滲み出る、熱をもった演奏。シマノフスキ生誕140年の今、彼の全体像を世に紹介したいという奏者の目的が果たされている。(高坂はる香)N響首席奏者が“西方への旅”をテーマに構成した硬派のアルバム。近代フランスを主体としたオリジナル作品が8曲収録されている。大きなポイントは、C管トランペットやB♭管コルネットなど、作品に即して楽器が使い分けられている点。まずはその音色変化が興趣を盛り上げる。濃密かつシャープな音で変幻自在に繰り広げられる演奏も実に鮮やか。パリ音楽院の卒業試験課題曲も多いシリアスかつテクニカルな各曲が、スムーズに表現されており、唯一異質なスパーク作品も新鮮で愉しい。トランペットを知り尽くすピアノの竹沢絵里子の絶妙な合わせも貢献度大。 (柴田克彦)広島を拠点として演奏と指導に活躍中のヴァイオリニスト髙旗健次が、満を持してイザイ無伴奏全曲に挑んだ。音色の美しさを豊かな響きの録音が強調するが、演奏スタイル自体はむしろ硬派、誤解を恐れずにいえば無骨ですらある。全体には卓越した技術を駆使して安定した流れを維持するが、ときにわずかな音のぶれも厭わずに感情を込めて、濃密な表現を選択する。その結果、技巧性をこえた人間味ある作品の姿が浮かび上がり、難しさよりも温かみを感じとることができる。気迫あふれる音でしっかり構築した第1番や第2番の聴きごたえ、長調作品の喜びの感情など、心が動かされる。(林 昌英)藤田真央が日本人ピアニストとして初のワールドワイド専属契約を結んだソニークラシカルのリリース第1弾。モーツァルトのピアノ・ソナタ全集全5枚組だ。藤田は2021年からリサイタルでもモーツァルトのソナタツィクルスに臨んでおり、喜びに溢れ、神々しいほど輝きに満ちた演奏で聴衆の心を捉えている。このアルバムは2021年8月から11月にかけて収録。全18曲のソナタが第1番から順に収められており、初期の古典的な作風から円熟期の飛び抜けた発想力を持つソナタまで、その魅力を藤田の軽やかで繊細な変化に満ちたタッチが丹念に描き出す。これは必聴盤だ! (飯田有抄)クリスチャン・ツィメルマン(ピアノ)菊本和昭(トランペット)竹沢絵里子(ピアノ)ユニバーサルミュージックUCCG-45059 ¥3080(税込)オクタヴィア・レコードOVCC-00166 ¥3520(税込)コジマ録音ALCD-9241 ¥3080(税込)ソニークラシカルSICC-30603〜30608(5枚組+Blu-ray) ¥10000(税込)シマノフスキ:9つの前奏曲 op.1より第1番・第2番・第7番・第8番、仮面劇、20のマズルカ op.50より第13番〜第16番、ポーランド民謡の主題による変奏曲シュミット:組曲 op.133/ジョルジュ:ラルモールの伝説/エネスコ:伝説/ロパルツ:アンダンテとアレグロ/ビッチュ:カプリッチョ/シャルリエ:ソロ・ド・コンクール、同第2番/スパーク:協奏曲(ピアノ・リダクション版)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番〜第6番髙旗健次(ヴァイオリン)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第1番〜第18番藤田真央(ピアノ)
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