前半は名曲&名人芸のハイライト。ソプラノの林正子、メゾソプラノの林美智子、テノールの西村悟、バリトンの成田博之、関西二期会特別合唱団も加わり、《カルメン》《蝶々夫人》やヴェルディ、ドヴォルザークのオペラの作品が並ぶ後半は、スターたちの声の饗宴となる。これは、オペラに秀でた沼尻の本領も発揮される、飛び切りスペシャルな公演だ。 一方「煌めくガラ・コンサート」は、1日と2日に沖縄県南城市文化センター シュガーホール、9日に山形テルサホールでの3公演。こちらはより親密かつバラエティ豊かな内容で魅了する。 沖縄の2公演は、ピアノの新居由佳梨、佐藤卓史、白石光隆、ヴァイオリンの礒絵里子、チェロの新倉瞳、ソプラノの砂川涼子、テノールの工藤和真など、ほぼ同じ顔ぶれで開催。だがプログラムは異なるので、各日違った味を楽しめる。1日は9ヵ国の作曲家の小品が連なる“音楽世界めぐりプロ”。「ラ・カンパネラ」「グラナダ」「リベルタンゴ」など弾んだ曲が左より:藤岡幸夫 ©Shin Yamagishi/迫田美帆/清水華澄 ©Takehiko Matsumoto/笛田博昭/須藤慎吾/沼尻竜典/南 紫音 ©Shuichi Tsunoda左より:新居由佳梨 ©アールアンフィニ/佐藤卓史 ©Takaaki Hirata/白石光隆 ©岩切 等/新倉 瞳 ©Yoshinobu Fukaya/砂川涼子 ©Yoshinobu Fukaya/仲道郁代 ©Kiyotaka Saito/米元響子 ©Hirotada Onaka多いので愉しさ満点だ。2日は「乾杯の歌」「月の光」「白鳥」など有名な小品が並ぶ「The クラシック名作選」の趣。誰もが知るメロディに浸れ親子で楽しめるコンサートとなっている。 山形公演は『喜びのメロディ』~ウィーンのワルツ物語。クライスラー、J.シュトラウスⅡ、ブラームスによるウィーンゆかりのワルツの数々が、様々な形態で演奏される。出演者は、ピアノの仲道郁代やヴァイオリンの米元響子など、全弦楽器や全声域の歌手におよぶ12名。ここには書き切れないが、とにかく豪華だ。暗黒時代のオーストリア国民を慰めたワルツは現況に相応しいし、ただ身を任せるだけで陶酔境へと誘ってもくれる。 こうしたガラ・コンサートは、多種多様な音楽やアーティストに触れられると同時に、普段聴かないジャンルの作品や未知の演奏家を知る好機でもある。そんな“楽しみと発見”を求めて、身近な公演にぜひ足を運ぼう!33Informationクラシック・キャラバン2022 クラシック音楽が世界をつなぐ 〜輝く未来に向けて〜9月〜12月 全国13地域全21公演《華麗なるガラ・コンサート》10/10(月・祝)15:00 東京オペラシティ コンサートホール ■ 日本オペラ振興会チケットセンター03-6721-087410/22(土)15:00 大阪/ザ・シンフォニーホール ■ ザ・シンフォニー チケットセンター06-6453-2333《煌めくガラ・コンサート》10/1(土)15:00、10/2(日)14:00 沖縄県南城市文化センター シュガーホール ■ 南城市文化センター シュガーホール098-947-110010/9(日)15:00 山形テルサホール ■ 山形テルサ023-646-6677https://www.classic-caravan.com ※各公演の詳細は左記ウェブサイトでご確認ください。
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