eぶらあぼ 2022.9月号
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9/10(土)15:00 神奈川県民ホール(小)問 チケットかながわ0570-015-415 https://www.kanagawa-arts.or.jp/tc/C×C(シー・バイ・シー) 作曲家が作曲家を訪ねる旅 Vol.3山根明季子 × ジョン・ケージ「かわいい」と「ケージ」が共振するステージ 昨年度神奈川県民ホールで始動し覚性を備えた独自の感性で知た新シリーズ「C×C(シー・バイ・シー)られる山根である。高度なテ作曲家が作曲家を訪ねる旅」の第3回クニックに裏打ちされながらが、9月10日に開催される。今注目のも、彼女の音楽は、エンターテ旬の作曲家と記念イヤーの作曲家をインメント性や視覚的な快楽とりあげ、双方の意外な化学変化を通といったこれまでにない感覚じて未知の音楽体験をもたらすユニーに満ちている。山根のキークな企画だ。これまで武満徹と山本ワードのひとつは「かわい裕之、サン=サーンスと川上統というい」。新作初演となる「カワイイ^_-☆d」のほか、「キッチュ意表をつくカップリングが好評を博してきた。今回は生誕110年、没後30年マンダラかわいい」など、遊のジョン・ケージが山根明季子の異色び心に溢れ、ヴィヴィッドな色の作品とともに演奏される。奇想天外彩が広がる山根ワールドは、なアイディアに満ちたケージは、音楽ケージとしなやかに共振するの概念そのものを広げていったが、今だろう。成田達輝(ヴァイオリ回は、柔和な響きの「6つのメロディ」、ン)、東条慧(ヴィオラ)、山澤〈イエスタデイ〉など名ナンバーを慧(チェロ)ほか演奏者は腕利コラージュした「ザ・ビートルズ1962-きばかり。心躍るスリリング1970」、やや瞑想的な雰囲気の「セブなコンサートになりそうだ。ン」など、ケージ初心者でも楽しめる選曲だ。 ケージと対峙するのは、ポップな視5910/22(土)15:00 すみだトリフォニーホール問 トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212 https://www.triphony.comラーヴァが指揮をとる。J.S.バッハのモテットで幕を開けた後は、難曲として知られるリゲティ「ルクス・エテルナ」。続いてラトヴィアの作曲家ヴァスクスの作品。そしてメインにはモーツァルトの「レクイエム」が置かれている。神シグヴァルズ・クラーヴァ ©Jānis Deinatsラトヴィア放送合唱団 ©Matiss Markovskisに捧げるために始まった人間の「声」による音楽の、古今の名曲がプログラムされており、まさに合唱音楽の真髄を味わえる演奏会といえるだろう。また今回は新日本フィルハーモニー交響楽団が共演するのも非常に楽しみだ。山根明季子 ©Ayano Sudo文:室田尚子文:伊藤制子ラトヴィア放送合唱団 & 新日本フィルハーモニー交響楽団古今の祈りの音楽を集めて 1940年に創設されたラトヴィア放送合唱団は、現在、ヨーロッパでもトップクラスのプロフェッショナルの室内合唱団として知られている。オーボエ奏者で指揮者・作曲家でもあるハインツ・ホリガーが「世界一の合唱団」と称賛していることは、特筆に値するだろう。古い時代から現代作品までをカバーするレパートリーの広さ、メンバー一人ひとりの能力の高さからくる表現力の豊かさは世界中で絶賛されており、これまでにザルツブルク音楽祭、モンペリエ音楽祭をはじめとする世界各地の多数の音楽祭に参加。また前述のホリガーのほか、ムーティ、サロネンなど名だたる指揮者との共演もある。日本では2017年に初めて公演を行い、その2年後には二度目の来日を果たしている。 10月22日のコンサートは前回と同様、すみだトリフォニーホールでの公演で、音楽監督であるシグヴァルズ・ク

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