eぶらあぼ 2022.08月号
73/153

8/28(日)15:00 東京オペラシティ コンサートホール問 東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999 https://www.operacity.jp侍BRASS 2022《舷■■■■■牆》夏はブラスで音楽の大海原へ! まさに夏の風物詩だ。トロンボーン奏者・中川英二郎が楽団長を務める人気アンサンブルユニット「侍BRASS」が、東京オペラシティ コンサートホールで毎夏恒例の公演を開催する。 2006年から続いてきたシリーズで、今年のテーマは「舷牆(げんしょう)」。何やら見慣れない言葉だが、舷牆とは船の甲板の両舷側に設置され、強い波や船員の転落を守る鋼板の柵のこと。今年は探検家マゼランの艦隊による、史上初の世界一周の航海から500年に当たることにちなみ、9人の金管楽器奏者と1人の打楽器奏者による「大航海=コンサート」へと観客をいざなう。 プログラムのメインタイトルである中川作曲の「舷牆」は、左右の舷牆に見立てた2本のトロンボーンをフィーチャーした新作。ほかにも、滝澤俊輔「宝船」、石川亮太「海賊弁慶丸」、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』のテーマ「He’s a Pirate」(エリック・ミヤシロ 日本を代表するオーケストラのひとつ、読売日本交響楽団がかつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールに登場する。指揮はいま注目の若手・太田弦(1994年生まれ、東京藝術大学卒業)。そして日本のクラシック・ギター界を牽引する荘村清志、福田進一、鈴木大介、大萩康司という強力な4人が加わり、スペインの盲目の作曲家ロドリーゴ「4つのギターと管弦楽のための荘村清志福田進一鈴木大介『アンダルシア協奏曲』」(1967年初演)を披露する。そのほか、ビゼーの「カルメン」組曲抜粋、ラヴェルの「ボレロ」など、スペインの音楽を素材とした色彩感溢れる作品を演奏する。 特にロドリーゴ作品をこの4人のソリストで聴くという機会は本当に限ら9/3(土)14:00 かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール問 かつしかシンフォニーヒルズ03-5670-2233 https://www.k-mil.gr.jp編)、リムスキー゠コルサコフ「シェエラザード」(高橋宏樹編)など、海・航海・船にまつわる曲を中心に演奏される。 参加メンバーはエリック・ミヤシロ、本間千也、澤田真人、オッタビアーノ・クリストーフォリ(以上トランペット)、森博文(ホルン)、野々下興一(バス・トロンボーン)、齋藤充(ユーフォニアム)、次田心平(テューバ)、岩瀬立飛(パーカッション)。オーケストラ、吹奏楽、ジャズなど異ジャンルで活躍する名プレイヤーが「侍BRASS号」に集結。最高の大萩康司 4点すべて ©Takanori Ishii©藤本史昭 提供:東京オペラシティ文化財団サウンドはもちろん、ユーモア満点のトークでも会場を熱く沸かせる。 2022年の夏は「侍」たちとともに「音楽の大海原」へと乗り出そう。文:オザワ部長(吹奏楽作家)文:片桐卓也太田 弦 ©ai uedaれるので、ギターファンだけでなく多くの音楽ファンに注目していただきたいコンサートである。また、2023年4月から仙台フィルハーモニー管弦楽団の指揮者に抜擢された太田のフレッシュな指揮ぶりもしっかりとチェックしておきたい。70熱狂のボレロ & 荘村清志らによる4本のギター協奏曲期待の若手指揮者と4大ギタリストたちの響宴

元のページ  ../index.html#73

このブックを見る