eぶらあぼ 2022.08月号
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8/28(日)15:00 よこすか芸術劇場問 横須賀芸術劇場046-823-9999 https://www.yokosuka-arts.or.jpとレーヴェ〈石崖の上のグレゴール〉をとりあげる。〈人質〉は太宰治『走れメロス』の原作たるシラーの詩に基づき、〈グレゴール〉は、愛した女王が実母であった悲劇の騎士が主人公となる(詩:クーグラー)。いずれも木村の熱く豊かなフレージングが曲を深く掘り下げるはず。ピアノの子安ゆかり、日本語訳を朗読する俳優・山本郁子の熱演と共に、若き名歌手のきりっとした歌いぶりをお楽しみに。8/5(金)19:00 トッパンホール問 ヤタベ・ミュージック・アソシエイツ03-3787-5106 https://y-m-a.com他公演 7/29(金) 岡山/ルネスホール(ギフトミュージックカンパニー:木村080-1933-4844)めとする彼らのオリジナル曲に加え、「ニュー・シネマ・パラダイス」に「パイレーツ・オブ・カリビアン」など多くの人々に愛され続ける映画音楽が並ぶ。神奈川フィルは今年から沼尻竜典が音楽監督に就任し、さらにその音楽性を深めている。輝ムスは後にこの曲を改訂し、第2版が出版された。「同年代であるピアノの五十嵐薫子さん、チェロの黒川実咲さんとの共演でこのロマンティックな大作に挑み、トリオによる濃厚な時間を楽しみたいと思います」と意欲を語る。 ドイツなど海外での研鑽を積んできた伊藤と、人気・実力を兼ね備えたふたりのアーティストとの共演が、若きブラームスの情熱を蘇らせる。8/13(土)14:00 東京オペラシティ リサイタルホール問 MIグループ03-6913-3401 https://www.maoito.info左より:レ・フレール ©Yuu Kamimaki/神奈川フィルハーモニー管弦楽団 ©藤本史昭きを増した音色が、鈴木織衛の指揮、レ・フレールとの共演によってさらに広がりを増していくことだろう。文:岸 純信(オペラ研究家)五十嵐薫子伊藤万桜文:長井進之介文:片桐卓也黒川実咲69レ・フレール(ピアノ・デュオ) & 神奈川フィルハーモニー管弦楽団ジョイント・コンサート神奈川の縁が結ぶ、豪華共演 斎藤守也、斎藤圭土の兄弟ピアノ・デュオ「レ・フレール」。美しいメロディーやグルーヴ感にあふれ、超絶技巧が凝らされたオリジナル作品やアレンジ曲を、「キャトルマンスタイル」と称する独自の迫力ある連弾スタイルで演奏し、感動のステージを届けてきた。今年で結成20周年を迎えた彼らは神奈川県横須賀市出身。2020年に創団50周年を迎えた神奈川フィルハーモニー管弦楽団と、地元のよこすか芸術劇場で、“神奈川”という縁が結ぶ共演を果たす。 演奏曲は大人気曲「オニヴァ」をはじSUMMER CONCERT 秘めた熱情 8月のブラームス真夏に聴く若きブラームスの情熱 若手ヴァイオリニストとして活躍を続ける伊藤万桜が、親交のあるふたりのアーティストを誘って、ブラームスの名作「ピアノ三重奏曲第1番ロ長調」などを演奏する。コンサートのタイトルは「秘めた熱情 8月のブラームス」だ。 「巨匠ブラームスは私の永遠の探究テーマです」と語る伊藤。「この三重奏曲の初版はブラームスが20歳を越えた頃の作品ですが、金髪に青い瞳の麗しい青年がシューマン夫妻の家を初めて訪問した時のことを想い、胸が熱くなったことを思い出します」。ブラー木村善明 バスバリトン リサイタル 〜歌物語への誘い Ⅰ〜バスバリトンの俊英が描く、バラードの世界 岡山県出身の木村善明は2007年に渡独。14/15年シーズンからドイツ・ビーレフェルト歌劇場の専属を務める多忙な歌い手である。 木村の声種はバスバリトン。力強く濃い声音を武器に《ラインの黄金》のアルベリヒや《後宮からの誘拐》のオスミンなど、強烈な人物像の表現を得意とする。豊かな声量を有し、ドイツ語の長大なセリフもこなせる彼ならではのレパートリーである。 その木村が8月に東京でリサイタルを開催。選曲の中心は「物語詩」による2つのバラード。今回はシューベルト〈人質〉

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