7/2(土)16:00 住友生命いずみホール問 住友生命いずみホールチケットセンター06-6944-1188 http://www.izumihall.jp78 あのルツェルン祝祭管弦楽団で2003年の創立時より首席を務め、ソリストとしても八面六臂の大活躍をみせる名トランペット奏者、ラインホルト・フリードリッヒ。彼の呼びかけにより結成され、欧州のブラス界を席巻する金管五重奏団が、コロナ禍による公演延期を経て、今夏ついに彩の国に登場する。 メンバーはいずれも真の実力者たち。第2トランペットはフリードリッヒの教え子で幅広いレパートリーを持ち、細川俊夫の作品を多く初演していることでも知られるイェルーン・ベルワルツ。ホルンは2006年からデンマーク国立交響楽団ラインホルト・フリードリッヒ新・音楽の未来への旅シリーズいずみシンフォニエッタ大阪 第48回定期演奏会「知の絢爛」祝クセナキス生誕100年! 腕利きの奏者たちが難曲に挑む 創立22年を迎えるいずみシンフォニエッタ大阪は、現代音楽の多くの難曲に挑戦してきた。そうした難曲中の難曲といえるのがヤニス・クセナキスの作品。今年生誕100年を迎え、建築家でもあった異色の経歴を持つ。 今回、定期で演奏される12人の弦楽奏者による「アロウラ(大地)」(1971)について、常任指揮者・飯森範親によると「スコアは建築の設計図のようで、山ほどの特殊奏法、演奏不可能な複雑なリズム等々、とにかくヤヤコシイ!! 13分ほどの超難曲の終わり2分ほどのところで、突然オケがまとまりだす。多様性からの一つの纏まりは不安な世界から平和を感じさせる」という。「パリンプセスト」(1979)はピアノと9人の管弦によるピアノ協奏曲。ピアニストの碇山典子は「クセナキスは数学理論に従って作曲した部分が多くありピアノの発想がないので、譜読みがとてもイェルーン・ベルワルツ難しく謎解きのようなもの」と語る。このほか独奏チェロのための「ノモス・アルファ」(1966)と金管三重奏のための「リネア‐アゴン(リノスとアポロンの音楽競技)」(1972)と難曲が続く。 もう一つの柱はバルトーク「2台のピアノと打楽器のための協奏曲」。原曲は室内楽のソナタ(1937)だが、バルトークが2管編成のオケ用に編曲したもの首席奏者を務めるラッセ・マウリッツェン。トロンボーンはウィーン宮廷管弦楽団を経て英国人として初めてウィーン・フィルの首席奏者に就任したイアン・バウスフィールド。そしてテューバはマウリッツェンと同じくデンマーク国立響の首席奏者で、アバド時代にルツェルン祝祭管でも演奏経験があるトーマス・ロイスランドが務める。 プログラムはフリードリッヒが得意と7/30(土)15:00 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール問 SAFチケットセンター0570-064-939 https://www.saf.or.jp他公演 7/29(金) Hakuju Hall(プロアルテムジケ03-3943-6677) 他ラッセ・マウリッツェンイアン・バウスフィールドトーマス・ロイスランドするラモー、テレマン、ヴィヴァルディら各国のバロック音楽から、この編成のために書き下ろされた、英国が生んだ金字塔、金管五重奏曲第1番(アーノルド)やロシアン・ブラスの試金石、金管五重奏曲第3番(エヴァルド)ら20世紀作品まで多彩。加えて金管楽器を知り尽くした名編曲家S.フェルヘルストによるビートルズ・メドレーも。この至福をブラス・ファンはお聴き逃しなく!の。今回は川島素晴が再編曲したバージョンで演奏する。打楽器奏者の山本毅は「この曲も完璧な演奏は不可能に思える部分が多い。室内楽版は何度もやったが、協奏曲版は長年の夢。念願かなって嬉しい」と語る。難曲揃いのプログラムに挑戦するシンフォニエッタ団員の意気や高し。7月の公演本番がますます楽しみになってきた。文:横原千史文:東端哲也 ©樋川智昭ユナイテッド・ユーロ ブラス・クインテットヨーロッパの精鋭が集まった金管五重奏団がやって来る!
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