eぶらあぼ 2022.7月号
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8/27 (土)15:00 よこすか芸術劇場問 横須賀芸術劇場046-823-9999 https://www.yokosuka-arts.or.jp他公演8/23(火) 愛知県芸術劇場 コンサートホール(CBCテレビ事業部052-241-8118)8/25(木) 東京オペラシティ コンサートホール(ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212)71横須賀芸術劇場リサイタル・シリーズ65 チョ・ソンジン ピアノ・リサイタル第17回ショパン・コンクール覇者の“今”を聴く 昨秋の開催でも大いに話題となったショパン国際ピアノコンクールだが、その優勝者は長きにわたってその称号を語るにふさわしい音楽家としての魅力に、ますます磨きをかけていかなければならない。2015年、第17回のコンクールで韓国人として初の優勝を飾ったチョ・ソンジンは、まさに権威ある舞台の覇者にふさわしい深化を続け、モーツァルト、シューベルト、ベルク、ドビュッシーなど実に多様なレパートリーで世界中の聴衆を魅了し続けている。 コロナ禍を経て待望の再来日を果たすこの夏、よこすか芸術劇場での公演では、ショパンのスケルツォ全4曲を演奏する予定だ。昨年8月にリリースされたアルバムでも、ショパンのピアノ協奏曲第2番とともに4曲のスケルツォを収め、それぞれの作品がもつユニークで鮮烈な表情や繊細に織り込まれたテクスチュアとを浮き彫りにする演奏で話題を呼んだ。明晰でクリアなタッチと、鋭敏な情感との見事なバランスで聴かせるチョ・ソンジンのスケルツォを、生演奏で堪能することができる絶好の機会となる。 またコンサートの前半は、ヘンデルのクラヴサン組曲から、有名な「調子の良い鍛冶屋」を含む第5番(第1集)と、第7番(第2集)で幕を開ける。そこから、ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」へと繋ぐプログラミングも粋である。オペラ♪プチコンサート 9/4(日)15:00 大田区民プラザ(小)舞台を探検!! ジュニアコンサートプランナーワークショップ8/21(日)、8/22(月)各日10:00 14:00 ※一般公開なし【募集期間】7/13(水)~7/25(月)問 大田区文化振興協会チケットセンター03-3750-1555 https://www.ota-bunka.or.jp鷲尾麻衣大沼 徹ラ界で活躍する豪華メンバー。「オペラ♪プチコンサート」では一部の講師が受講生とのアンサンブルで共演するほか、スペシャルステージも披露する。ワークショップの成果発表会という位置付けながら、耳の肥えた聴衆も楽しめるコンサートとなるにちがいない。近藤 圭吉田貴至 ©Satoshi Takae 小学生を対象とした「舞台を探検!! ジュニアコンサートプランナーワークショップ」は夏休みの2日間を利用して、公演に関わる裏側の仕事を体験してみる画期的なプログラムを準備している。今後の展開も気になる大田区のオペラプロジェクトに注目していきたい。チョ・ソンジンの多彩な音楽的アプローチを存分に堪能できるコンサートとなりそうだ。©Christoph Köstlin/Deutsche Grammophon文:飯田有抄文:室田尚子Future for OPERA in Ota,Tokyo 〜子ども達に届けるオペラの世界〜オペラを「つくる」喜びを体験できる2つのワークショップ  2019年から大田区民とオペラ歌手が一緒にオペラを作っていくプロジェクトに取り組んできた大田区文化振興協会が、新たに3年計画の区民参加型のプログラム《Future for OPERA in Ota,Tokyo~子ども達に届けるオペラの世界~》をスタート。2024年度のオペラ全幕公演実施に向け、一般から募集した大人と子どもを対象に、オペラを「つくる」喜びを体験できる2つのワークショップを3年かけて開催する。 今年度の大人対象プログラム「オペラ歌手に挑戦!! “Hall de SONG♪”」では、「オペラソロクラス」と「オペラアンサンブルクラス」の2つを用意。オーディションで選ばれた20名が約5ヵ月・計10回のレッスンを経て、9月4日に大田区民プラザ小ホールで行われる「オペラ♪プチコンサート」に臨む。講師陣はソプラノの鷲尾麻衣、メゾソプラノの山下裕賀、バリトンの大沼徹、近藤圭、ピアノの吉田貴至など日本のオペ

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