eぶらあぼ 2022.7月号
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8/7(日)13:00 東京文化会館問 東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 https://www.t-bunka.jp7/3(日)14:00 王子ホール問 ヤタベ・ミュージック・アソシエイツ03-3787-5106 https://y-m-a.com他公演7/7(木) 鳥取/米子市文化ホール(コンサート米子0859-34-3173)7/9(土) ミューザ川崎シンフォニーホール(神奈川芸術協会045-453-5080)7/12(火) 札幌/ふきのとうホール(0120-12-6666)愛知室内オーケストラ 第37回定期演奏会A7/15(金) 名古屋/三井住友海上しらかわホール(愛知室内オーケストラ052-211-9895)67させ、それが完全にからだに入ったときに楽譜を見ることを示唆する。そうやって作品に近づいていくのです」 この精神が心に響く音楽を生む。アチュカロの演奏を聴くと魂が浄化されるような感覚を抱く。以前聴いたベートーヴェンのソナタの緩徐楽章がロマンにあふれ、この上なく響きが美しく、涙がこぼれそうになった。スペイン作品は自家薬籠中。リズムが立ち上がり、光と影が見え隠れし、情熱と哀愁が交錯する。音楽から真の活力をもらえる―そんな稀有なピアニズムである。また、あの感動に会える!!ムやアニメのスリリングな音楽に慣れっこの子どもたちの耳に、ストラヴィンスキーの原始主義サウンドはジャストフィットするはず。しかも沼尻竜典(指揮とお話)と東京都交響楽団、富岡明子(メゾソプラノ)、清水勇磨(バリトン)という豪華沼尻竜典清水勇磨 ©井村重人文:伊熊よし子文:宮本 明富岡明子出演陣が真剣勝負で出迎えてくれるのだから、大人の音楽ファンにも聴きごたえ十分だろう。なお、入場は小学生以上。特典の利用には、当日、チケットを「上野1dayパス」に引き換える必要がある。対象サービスなど、詳細は下記サイトへ。ホアキン・アチュカロ ピアノ・リサイタル現代ピアノ界の至宝が魅せる色彩豊かな作品たち 1932年スペインのビルバオ生まれのホアキン・アチュカロは、59年リヴァプール国際コンクールで優勝に輝き、以来世界各地で演奏。指揮者のサイモン・ラトルからは「独特な音色をもつピアニスト」と称されている。ニキタ・マガロフからは作曲家の魂に肉薄する奏法と表現を学び、スペインの名ギタリスト、アンドレス・セゴビアからも教えを受けている。セゴビアの教えは「常に勤勉であること」。この教えをアチュカロはいまなお守り続けている。  アチュカロはアルベニス、グラナドスなどのスペイン作品をレパートリーの根幹に据えているが、今回はブラームス、リスト、ラフマニノフという多彩なプログラムも披露する。 「音楽はリズムですよ。ラフマニノフもグラナドスも、リズムを理解しなければ適切な演奏はできません。長年教える仕事もしていますが、教えるときにはまず生徒たちに曲のリズムを体得夏休み子ども音楽会2022 上野の森文化探検今年の夏は子どもたちにオーケストラ・サウンドを贈ろう! 夏休みのまるまる一日、家族全員でのお出かけにうってつけのコンサートが、東京文化会館の「夏休み子ども音楽会 上野の森文化探検」だ。 本編はトーク付き1時間のオーケストラ・コンサート。チケット自体、大人がS席3300円~B席1100円、小中学生が全席1100円というお手頃価格なのに、これに公演日に使用可能な特典満載の「上野1dayパス」が付く。動物園や美術館・博物館の対象展示が無料になったり、老舗食堂でドリンクやデザートが無料サービスになったりするうれしい企画だ。うまく使えば、あっというまに数千円のお得になる計算。展示品はもちろんだけれど、名建築が揃う上野公園の美術館などを巡るだけでも、いい絵日記ネタになる。 もちろんメイン・イベントは音楽会。プログラムは本格的だ。オペラ・アリア、日本歌曲とストラヴィンスキー「火の鳥」組曲(1919年版)という組み合わせ。ゲー

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