第148回 東京オペラシティ定期シリーズ7/7(木)19:00 東京オペラシティ コンサートホール第972回 オーチャード定期演奏会7/10(日)15:00 Bunkamura オーチャードホール第973回 サントリー定期シリーズ 7/12(火)19:00 サントリーホール問 東京フィルチケットサービス03-5353-9522 https://www.tpo.or.jp10/5(水)19:00 紀尾井ホール問 紀尾井ホールウェブチケット webticket@kioi-hall.or.jp https://kioihall.jp61客演した時と同じ内容。出口とハチャトゥリアンを結ぶ縁により、約60年ぶりに再現される。出口は東京フィルのインタビューで「今回のコンサートがアルメニアと日本の架け橋の一つになったらうれしい。彼の東洋的な音楽は日本人と相性が良く、私たちの琴線に触れるものがあります」と語っている。日本ではハチャトゥリアンの作品をまとめて聴く機会は、これまでも、またこの先も少ないだろう。通底させている。 来年卒寿を迎える小林は、伴奏の名人としても伝説のスターたちを支えてきた。たとえば男声ではエルンスト・ヘフリガーやフィッシャー=ディースカウ、ペーター・シュライヤーといった大歌手たちの最盛期を知る、いわば歴史の生き証人だ。一方の大西は主にアメリカで実績を積みかさねているが、国内でも2019年のセイジ・オザワ松本フェスティバルでのオネーギンの代役で一躍脚光を浴び、その後の快進撃は目覚ましいものがある。出口大地 ©hiro.pberg_berlin木嶋真優 ©KINYA OTA(MILD)民族的なエネルギーに満ち溢れ、平和への祈りや葛藤など、作曲家の思いが詰まった作品に耳を傾けるのは、今の時代にこそふさわしい。大西宇宙 ©Dario Acosta文:江藤光紀小林道夫 このリサイタルはドイツ・リート伴奏の奥義を知る小林が、その精神を次世代のスターに伝える貴重な機会になるはずだ。出口大地(指揮) 東京フィルハーモニー交響楽団気鋭の日本デビューはハチャトゥリアン自身が指揮したプログラムで文:長谷川京介 2021年ハチャトゥリアン国際コンクールで優勝、同年クーセヴィツキー国際指揮者コンクールでも最高位およびオーケストラ賞を受賞した若手指揮者、出口大地の日本でのデビューコンサート。 プログラムはすべてハチャトゥリアンの作品。コンクールで指揮した交響曲第2番「鐘」を中心に、木嶋真優との共演によるヴァイオリン協奏曲 ニ短調、さらによく知られたバレエ音楽「ガイーヌ」の抜粋も演奏される。 交響曲第2番「鐘」は独ソ戦の最中に書かれ、戦争に対する怒りや悲哀が込められている。ヴァイオリン協奏曲は、ハチャトゥリアンの名を国際的にした民族色豊かな作品。ランパルが後にフルート協奏曲に編曲した。「ガイーヌ」の中で最も有名な「剣の舞」はわずか8時間で作曲したという。 実はこのプログラムは、1963年ハチャトゥリアンが指揮者として読響に大西宇■■■■宙(バリトン) & 小林道夫(ピアノ) デュオ・リサイタルレジェンドと次世代スターで触れるドイツ歌曲の深遠 バリトンのライジングスター・大西宇宙とピアノ界のレジェンド・小林道夫のリサイタルを意外に思われる方もいるかもしれないが、実は二人は2020年に日本製鉄音楽賞を揃って受賞している(大西はフレッシュアーティスト賞、小林は特別賞)。コロナ禍で延期になったものの、昨年は受賞記念コンサートで共演し、ベートーヴェンの「遥かなる恋人に寄せて」で息の合ったところを見せた。 今回のリサイタルはその拡大バージョンと言えよう。プログラムも「遥かなる恋人に寄せて」で始まり、後期ロマン派の影響下にあるシェーンベルクの最初期の「2つの歌曲 op.1」へとつなげて、シューマンの「詩人の恋」で結ぶ。ベートーヴェンとシューマンは愛を巡る大きな連作歌曲であり、シェーンベルクの作品も2曲で15分近くを要する大作、しかも内容も恋愛がらみで、骨太の作品を並べつつ、一つの気分を
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