eぶらあぼ 2022.7月号
41/165

 都響は首席客演指揮者アラン・ギルバートを指揮台に招き、プロコフィエフの「古典交響曲」、ビゼーの「アルルの女」より抜粋、ラフマニノフの「交響的舞曲」を披露する(8/2)。都響の緻密なアンサンブルとゴージャスなサウンドを楽しめるはず。 ユニークなプログラムを組んだのは創立50周年の新日本フィル。今年生誕90年を迎える楽団ゆかりの作曲家、山本直純を特集する(8/3)。広上淳一の指揮により交響譚詩「シンフォニック・バラード」、児童合唱とオーケストラのための組曲「えんそく」抜粋、NHK大河ドラマ『武田信玄』テーマ曲など、その並外れた多才に焦点をあてる。 東京シティ・フィルは昨年急逝したジャズの巨匠チック・コリアの「スペイン~六重奏とオーケストラのための」をとりあげる(8/4)。故人と親交の深かったリチャード・ストルツマンの独奏によるコープランドのクラリネット協奏曲も聴きもの。指揮は首席客演指揮者の藤岡幸夫。レスピーギの交響詩「ローマの松」では絢爛たる音の饗宴がくりひろげられるだろう。三浦文彰 ©Yuji Horiアラン・ギルバート ©Rikimaru Hotta藤岡幸夫 ©ShinYamagishi 関西の雄、大阪フィルは尾高忠明音楽監督とともに、イリヤ・ラシュコフスキーの独奏によるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、エルガーの交響曲第1番を聴かせる(8/5)。エルガーはマエストロ尾高の十八番。大阪フィルの重厚なサウンドが熱いパッションを作品に注ぎ込む。 東京フィルは久しぶりに桂冠指揮者ダン・エッティンガーとともにやってくる。リムスキー゠コルサコフの交響組曲「シェエラザード」でめくるめくアラビアンナイトの世界へと誘う(8/7)。華麗で色彩感豊かなサウンドを堪能したい。気鋭、服部百音によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲も楽しみだ。 日本フィルは現田茂夫の指揮で、今もっとも注目されるソプラノ森谷真理によるR.シュトラウス「4つの最後の歌」、ブラームスの交響曲第1番他のドイツ音楽プログラムは聴きごたえ十分(8/10)。 これらオーケストラ公演以外にも、小川典子の名物企画「イッツ・ア・ピアノワールド」(7/31)や、小川典子とイリヤ・ラシュコフスキーの2台ピアノに広上淳一 ©Masaaki Tomitori尾高忠明 ©飯島 隆イリヤ・ラシュコフスキーリチャード・ストルツマンダン・エッティンガー ©JuergenAltmann関西を代表するオーケストラが初登場!38

元のページ  ../index.html#41

このブックを見る