eぶらあぼ 2022.6月号
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第10回 NHK交響楽団いわき定期演奏会 10/9(日)15:00読売日本交響楽団 創立60周年記念 いわき特別演奏会「小林研一郎 × 角野隼斗」10/10(月・祝)16:00いわきアリオス 6/4(土)、6/5(日)2公演セット券予約受付 6/11(土)一般発売問 アリオスチケットセンター0246-22-5800 https://iwaki-alios.jp6/21(火)15:00 神奈川区民文化センター かなっくホール6/22(水)15:00 緑区民文化センター みどりアートパーク問 横浜みなとみらいホール仮事務所チケットセンター045-682-2000https://yokohama-minatomiraihall.jp第10回 NHK交響楽団いわき定期演奏会読売日本交響楽団 創立60周年記念 いわき特別演奏会名匠、話題の新鋭、二大楽団が集結! 国内最高水準の音響性能を持つ福島県いわき市のいわきアリオス大ホールで10月9日と同10日、NHK交響楽団と読売日本交響楽団がそれぞれ相次ぎコンサートを開く。N響は指揮がサッシャ・ゲッツェル、ピアノがいわき生まれの牛田智大。読響は指揮がやはり地元出身の小林研一郎、ピアノが「かてぃん」名義でユーチューバーとしても活躍する角野隼斗。オーケストラ、指揮者、ピアニスト、ホール、曲目の組み合わせからして今秋、東北で最も注目すべき2日間となる。 第10回N響いわき定期演奏会は、グリーグの組曲「ペール・ギュント」より〈朝〉から始まり、若手ピアニスト筆頭格の牛田との共演で、同じくグリーグのピアノ協奏曲 イ短調。後半はシベリウスの交響曲第2番 ニ長調。北欧の人気曲を堪能する演目だ。牛田の研ぎ澄まされたロマンティシズムに期待したい。ウィーン出身のゲッツェルはヴァイオリ横浜みなとみらいホール出張公演 横浜18区コンサート 第II期毛利文香(ヴァイオリン) & 田原綾子(ヴィオラ) × ハマのJACK(弦楽五重奏)地元のホールで名曲・名演奏を味わう新しい贅沢 横浜みなとみらいホールの休館中に、横浜市内18区のさまざまな会場で、午後3時から公演を行う「横浜18区コンサート」は、世界的に活躍し、同時に横浜とも深い関わりを持つアーティストが出演することで、気軽な雰囲気、しかも手頃なチケット料金ながら、とても濃い内容を持つコンサート・シリーズとなっている。6月には「かなっくホール」(東神奈川駅)と「みどりアートパーク」(長津田駅)で開催され、いま弦楽器の世界で注目される毛利文香(ヴァイオリン)と田原綾子(ヴィオラ)が出演する。 横浜を拠点とする演奏団体「ハマのJACK」のメンバーによる弦楽五重奏と共演するのは、モーツァルトの傑作「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」(vn&va&弦楽五重奏版)。ザルツブルク時代の終わり、20代のモーツァルトが、あるヴァイオリニストのために書いたとされる作品だが、音楽的にもテクニック的にもヴァイオリ左より:サッシャ・ゲッツェル ©️Ozge Balkan/牛田智大 ©️Ariga Terasawa/小林研一郎 ©️読売日本交響楽団/角野隼斗 ©️平舘 平ア音楽界にも及ぶ中、ロシア革命に伴いニストとしての経験もあり、シベリウスな母国を離れたラフマニノフ、ウクライナらではの弦楽の美を引き出すはずだ。 読響の創立60周年記念いわき特別演と縁のあるチャイコフスキーは今こそ興奏会は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第味深い。情熱と叙情の表現で随一の小2番 ハ短調とチャイコフスキーの交響曲林の指揮は、大きな感動を呼ぶだろう。第5番 ホ短調という超メジャー曲のカッ 名匠と若手俊英によるN響と読響の公演。聴き比べてもいい。プリング。ウクライナ侵攻の影響がロシ毛利文香ンとヴィオラが同等に活躍する名曲で、両者のかけ合いがとても興味深い。と同時に、音楽的に多彩な要素が満載の「協奏曲」である。それを身近なコンサート会場で聴くことができるというのは、近くにお住まいの方にとっ田原綾子 ©️Hisashi Morifujiてはとても得難い体験となるはず。前半ではハマのJACKのメンバーにより、モーツァルトのオペラのアリアなども弦楽五重奏版で演奏されるので、モーツァルトの様々な世界を楽しめるコンサートになる。文:池上輝彦文:片桐卓也53

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