eぶらあぼ 2022.04月号
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第351回 定期演奏会 4/22(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール問 東京シティ・フィル チケットサービス03-5624-4002 https://www.cityphil.jp第25回 平日の午後のコンサート〈ウィーンの思い出〉4/28(木)14:00 東京オペラシティ コンサートホール第92回 休日の午後のコンサート〈北欧より〉5/15(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール第13回 渋谷の午後のコンサート〈北欧より〉5/16(月)14:00 Bunkamura オーチャードホール3/29(火)発売問 東京フィルチケットサービス03-5353-9522 https://www.tpo.or.jp58いようだ。「ロマンティック」は異稿も多いが、第2稿をコーストヴェットが校訂した最新版という今回の選択にもこだわりが表れている。 前半は日本の作曲界に大きな足跡を残した大家・三善晃の出世作「交響三章」。吹奏楽編曲版でご存知の方も多いだろうが、ほのぐらい情熱が激しく発火していくプロセスを描いたこの音の緻密なドラマは、ぜひオーケストラ全曲版で味わってほしい。ブルックナーとテイストはスト・サイド物語」より〈シンフォニック・ダンス〉も演奏される。映画『ウエスト・サイド・ストーリー』リメイク版が話題だが、生のオーケストラの迫力を味わいたい方にぴったり。 「渋谷の午後のコンサート」はBunkamura オーチャードホールで平日に開催される。5月16日の14時開演で、内容は「休日の午後のコンサート」と同じ。栗田が指揮とトークを務める。 ライフスタイルに合わせて3つのラ尾高忠明 ©Takafumi Ueno異なるとはいえ、初期三善作品の濃厚なロマンティシズムも、一度はまるとやみつきになる中毒性がある。選曲も絶妙だ。高関 健 ©上野隆文栗田博文インナップから選べるのが「午後コン」の魅力だ。オーケストラをぐっと身近に感じられることだろう。文:江藤光紀文:飯尾洋一高関 健(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団好調コンビがブルックナー「ロマンティック」の真髄に迫る 高関健が2015年に常任指揮者に就任してから、東京シティ・フィルの評判がとにかくいい。オーケストラ・ビルダーとしての腕前が、いかんなく発揮されているようだ。 8シーズン目のオープニングとなる第351回定期は、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」を取り上げる。大らかな自然賛歌とも言うべき作品で、作曲家存命中から評価が高かった。ジューシーな弦、たっぷりとした金管のコラール、小鳥のようにさえずる木管、ホルンの狩の信号など、オーケストラ芸術の醍醐味が満載だ。 高関&東京シティ・フィルはこれまでに1、3、5、8番とブルックナーに継続的に取り組んでおり、とりわけ大曲は取り上げにくいコロナ禍での第8(20年8月)、第5(21年6月)はCD化され高い評価を受けている。スコアに真摯に向かい合う高関の姿勢は、とりわけブルックナーのような作曲家と相性がよ東京フィルハーモニー交響楽団 午後のコンサートマエストロの話術と名曲を楽しむ午後のひととき 14時開演で、マエストロのトークとともにバラエティに富んだ名曲を楽しむ。そんなリラックスできる設定が好評なのだろう、「午後コン」こと東京フィルの「午後のコンサート」は23年にわたって続く人気シリーズだ。 「午後コン」には3種類のラインナップがある。 「平日の午後のコンサート」は午後の時間をゆったりと過ごせるのがうれしい。4月28日は尾高忠明が登場し「ウィーンの思い出」のテーマでトークと演奏を披露する。曲はJ.シュトラウスⅡの《こうもり》序曲、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」他。かつてウィーンに学んだマエストロならではのトークが聴けそう。 「休日の午後のコンサート」も東京オペラシティで開催される。こちらは日曜日の14時開演。5月15日は、栗田博文の指揮でグリーグの「ペール・ギュント」他の北欧音楽に加えて、バーンスタインの「キャンディード」序曲や「ウエ

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