ぶらあぼ2022年3月号
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4/8(金)13:30 王子ホール 2/26(土)発売問 王子ホールチケットセンター03-3567-9990 https://www.ojihall.jp44すみだクラシックへの扉 第6回4/15(金)、4/16(土) 各日14:00 すみだトリフォニーホール問 新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815 https://www.njp.or.jp興演奏を取り入れる予定とのことで期待が高まる。まずは神秘的な「永遠なるナイル」と軽快な「ロンガ・ファラッファザ」で、常味裕司が巧みに操るウードと濱元智行が奏でるレク(タンバリンの一種)、そしてバロック・ハープが織りなすオリエンタルな雰囲気を心ゆくまで楽しみ、巨匠ヘンデルの傑作オペラ《エジプトのジュリアス・シーザー》の世界へ。チェンバロと名手・大江馨のヴァイオリン銀座ぶらっとコンサート #169 西山まりえの歴女楽 Vol.8 〜女王クレオパトラの愛と美〜歴史を動かした絶世の美女へ想いを馳せて チェンバロとヒストリカル・ハープ、2種の古楽器を自在に操る稀有な演奏家でありクラシック界きっての“歴女”が、歴史上の有名な人物を巡る物語を多彩なゲストを交えて紡いでいく「西山まりえの歴女楽」第8弾。こちらは王子ホールの名物企画「銀座ぶらっとコンサート」が誇る人気シリーズで、前回の女帝エカチェリーナ2世と前々回の太陽王ルイ14世も好評を博したが、今回の女王クレオパトラ編はさらに大きな話題を呼びそうだ。 プログラムはエジプトの伝統音楽とバロック音楽の2本柱で、両スタイルで即久石 譲 ©Omar Cruzンス「チェロ協奏曲第1番」は、30代の作曲家として脂の乗った時期に書かれ、劇的でロマンティックな協奏が繰り広げられる。独奏のリーウェイ・キンは中国系オーストラリア人で国際的に活躍している。久石とは初共演、どんな化学反応が起きるのか。西山まりえ ©Naoya Yamaguchi/松井亜希/大江 馨 ©Shigeto Imura/常味裕司/濱元智行にのせて、注目のソプラノ・松井亜希が超絶技巧を駆使したアリア〈嵐で船が難破しても〉など、エジプト女王の愛と苦悩を歌い上げる。特にヘンデルゆかりの(3列弦の)トリプル・ハープを交えて演奏される、囚われの身となったクレオパトラが歌う名曲〈我が運命を嘆く〉は必聴。加えてクレオパトラの美の秘訣…アンチエイジング方法やお洒落の逸話など、充実のトークも聴きどころ!リーウェイ・キン 美術館での鑑賞体験を音で綴った「展覧会の絵」は、ロシア人ムソルグスキーのピアノ曲だが、「オーケストラの魔術師」と評されたフランス人ラヴェルの管弦楽編曲によって人気が爆発した。ラヴェルのマジックは作曲家&指揮者・久石の目にどう映るのだろう。文:江藤光紀文:東端哲也久石 譲(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団作曲家の視点を通して生み出されるオーケストラ・サウンドの躍動 昨年からスタートした「すみだクラシックへの扉」は、話題のアーティストで名曲を聴かせる嬉しいシリーズだ。 4月は指揮に久石譲が登場する。久石といえば誰もが知るメロディー・メーカー。思わず口ずさみたくなる旋律がオーケストラのゴージャスなサウンドに彩られる様に、心を揺さぶられた人も多いはずだ。ここ10年ほどは指揮にも積極的で、各地のオケに客演しているが、新日本フィルとは、久石作品で構成するワールド・ドリーム・オーケストラでのコラボなどを通じ、最も関係が長く深い。昨年からはComposer in Residence and Music Partnerに就任。進化を続けている。 今回はフランス近現代の名作でプログラミング。ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」は、けだるい昼下がりの幻想を歌い上げ、現代音楽の扉を開いた作品で、「クラシックへの扉」にふさわしい。 昨年、没後100年を迎えたサン=サー

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