ぶらあぼ2022年3月号
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4/3(日)15:00 Hakuju Hall問 Hakuju Hall チケットセンター03-5478-8700 https://hakujuhall.jp 2019年9月に開館した高崎芸術劇場にその活動拠点を移し、2020年には創立75周年を迎えて、ますます充実が図られている群馬交響楽団。そんな群響と理想の音響空間である同劇場がタッグを組み、22年度に全5回からなる壮大な演奏会シリーズ「GTシンフォニック・コンサート」を企画。クラシックとポピュラーの2大柱で“オーケストラのある街”高崎から名曲を発信する。 4月9日の第1回は、同劇場の芸術監督・大友直人が指揮するベートーヴェン「運命」、シューベルト「未完成」、ドヴォルザーク「新世界より」の王道“三大交響曲”の饗宴。6月29日の第2回には、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの若手・原田慶太楼が登場し、サクソフォンの〜N響メンバーによる室内楽シリーズ〜 N響チェンバー・ソロイスツ第3回 クリスティアン・バッハとモーツァルト渋谷のスーパーアンサンブルが聴かせる古典派の精髄 NHK交響楽団メンバーがHakuju Hallで室内楽を聴かせる「N響チェンバー・ソロイスツ」。スタートは2021年ながら、11月の第2回ではなんとマーラーの交響曲第10番全5楽章(カステレッティ版)に挑戦。しかも恐ろしく高精度、高水準の名演をやってのけた。“指揮者なしでも上手”という次元をはるかに超えた世界基準の演奏に、会場も大変な盛り上がりだった。 4月開催の第3回は、一転して古典派作品に取り組む。前半は大バッハの末子、1735年生まれのヨハン・クリスティアン・バッハ。実演機会は稀少な作曲家だけに、古典派前期の様式と旋律美をもつ佳品3曲を楽しめる好機となる。交響曲op.3-1に続き、典雅な協奏交響曲ヘ長調ではN響の誇るダブルリードの名手たち、オーボエ池田昭子とファゴット宇賀神広宣がソロを務める。そして、21年10月に首席ヴィオラ奏者に就任したばかりの村上淳一郎が、クリ36Vol.1 三大交響曲 4/9(土)14:00 2/22(火)発売Vol.2 映画音楽名作選1 6/29(水)19:00 2/22(火)発売Vol.3 三大コンチェルト 9/19(月・祝)14:00Vol.4 映画音楽名作選2 11/11(金)14:00Vol.5 ジブリ&ミュージカルナンバー 2023.2/23(木・祝)14:00高崎芸術劇場問 高崎芸術劇場チケットセンター027-321-3900 http://takasaki-foundation.or.jp/theatre/左より:大友直人 ©Rowland Kirishima/原田慶太楼 ©Shin Yamagishi/須川展也/尾城杏奈 ©山田 翔/荒井里桜 ©Shigeto Imura/岡本侑也 ©Shigeto Imura須川展也とともに映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズ尽くしの一夜を。9月19日の第3回は、大友によるチャイコフスキー、メンデルスゾーン、エルガーの“三大コンチェルト”がテーマ。それぞれピアノの尾城杏奈(1997年生)、ヴァイオリンの荒井里桜(1999年生)、チェロの岡本侑也(1994年生)と、すべて20代の若手有望株をソリストに迎えた注目公演。11月11日の第4回は、竹スティアン・バッハの名品、ヴィオラ協奏曲ハ短調を弾くことも注目。ケルン放送響で10年以上首席を務め、ソロの濃密な音色、熱い演奏姿など、まさに世界基準を体現する存在だ。 後半はモーツァルトのディヴェルティメント第15番 K.287。愉悦感あふれる楽想、気の利いたハーモニー、感動左より:白井 圭/池田昭子 ©Yasuhisa Yoneda/宇賀神広宣/村上淳一郎本泰蔵が指揮する“映画音楽名作選”の第2弾。前半も名画揃いだが、特に後半は映像付きでオードリー・ヘップバーンの出演作からのナンバーが並ぶ予定なのでこちらも楽しみだ。明けて2023年2月23日の第5回は、久石譲の交響組曲「魔女の宅急便」ほかジブリ&ミュージカルナンバーを、フランスで研鑽を積んだ田中祐子が指揮。最後まで聴き逃せない!的な緩徐楽章など、作曲者の魅力が詰まった傑作。第1ヴァイオリンの超絶技巧が際立つ楽曲としても知られるが、前回のマーラーでも最高のリードで卓越した演奏を構築した、N響ゲストコンサートマスター白井圭の名技で聴けるのは嬉しい限り。理想的なモーツァルト体験への期待が膨らむ。文:東端哲也文:林 昌英群馬交響楽団 × 高崎芸術劇場 GTシンフォニック・コンサートクラシックとポピュラーの名曲を楽しむ新シリーズが始動!

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