104文:笹田和人卓越した女性奏者たちの瑞々しい調べを味わう、土曜ソワレシリーズ《女神との出会い》に、世界的ハーピストの吉野直子が登場。このシリーズでの共演を熱望していた気白井 圭鋭のヴァイオリニスト、白井圭を迎えて、この楽器編成のために書かれたサン=サーンス「幻想曲」をはじめ、ヘンデルやモーツァルトのソナタ、ドビュッシーの小品など、妙なる調べをたっぷりと。トゥルニエ「ソナチネ」では、吉野のソロも愉しめる。ティンパニやマリンバで鮮烈なサウンドを紡ぐ梅津千恵子。打楽器の本場メキシコをはじめ、国際的に活躍する教え子の古德景子と共同で企画するシリーズが、10回の節目左:古德景子 右:梅津千恵子に。集大成のステージは、二部構成。第一部では、丹生ナオミと藤家溪子への委嘱新作の世界初演と、日本のうたメドレー(小室昌広編曲)を。第二部は「Z改造計画」をはじめ、没後10年を迎えた三木稔のマリンバ・打楽器作品3曲を特集する。吉野直子 ©Tomoko Hidaki我が国きっての実力派として、国際的な活躍を続ける江口玲。第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで第2位に入賞し、一躍“時の人”となった川口成彦。2人の名手が、ショ川口成彦パンの佳品と19世紀の銘器を介し、幸せな邂逅を果たす。まずは、スタインウェイを弾く江口が、「英雄ポロネーズ」ほかを。そして、川口が協奏曲第2番から「ラルゲット」ほかをプレイエルで披露。最後は「4手のための変奏曲」で“饗宴”する。立川市民オペラ2022 スペシャルガラコンサート3/20(日)、3/21(月・祝)各日15:00 たましんRISURUホール「2回のステージを両方味わう」というのも、オペラ・ファンなら“アリ”の豪華布陣だ。コロナ禍を受け、一年越しの開催となった昨春の「トゥーランドット」抜粋を成功させた立川市民オペラ。今年は、ソプラノ砂川涼子(3/20)やメゾソプラノ鳥木弥生(3/21)、テノール又吉秀樹(3/21)ら総勢15人の名歌手が日替わりで登場し、ヴェルディやプッチーニ、ロッシーニからビゼー、サン=サーンスまで、綺羅星のごときオペラの名旋律を歌い尽くす。昼のひととき、トークを交えて気軽に一流の演奏を楽しめる人気シリーズ。今回は「春休みスペシャル」と題し、東京交響楽団の首席奏者らによる木管五重奏とピアノの片山柊(しゅ朝岡 聡う)で、デュカスの交響詩「魔法使いの弟子」(浦壁信二編曲)を、フリーアナウンサーの朝岡聡の語りとともに。新米魔法使いの失敗で起こる大騒動が、生き生きと繰り広げられる。さらに、チャイコフスキーやドビュッシーなど、魅力的な調べもたっぷりと。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。江口 玲砂川涼子 ©Yoshinobu Fukaya片山 柊又吉秀樹プレイエル(1843年)・スタインウェイ(1887年)によるショパン&ショパン 江口 玲 & 川口成彦 ピアノリサイタル3/10(木)18:30 行徳文化ホールI&I埼玉会館ランチタイム・コンサート 第52回 春休みスペシャル 東京交響楽団メンバーによる《魔法使いの弟子》3/29(火)12:10 埼玉会館土曜ソワレシリーズ《女神との出逢い》 第299回 吉野直子& 白井 圭 ハープ & ヴァイオリン デュオ・リサイタル3/5(土)17:00 フィリアホール3/15(火)19:00 東京文化会館(小)無伴奏ヴァイオリンの夕べ(9夜)古橋綾子 ヴァイオリンリサイタル3/25(金)19:00 高崎芸術劇場 音楽ホール4/6(水)19:00 豊洲文化センターホールチェコ・プラハでも研鑽を積み、群馬交響楽団の中核を担う一方、ソリストとしても活躍するヴァイオリンの古橋綾子。ライフワークとして取り組む「無伴奏の夕べ」の第9夜は、バロック期のヴィルスマイヤーから始まり、テレマン「ファンタジア第7番」やバッハの「シャコンヌ」を経て、ロカテッリ、パガニーニ、イザイ、レーガーと時代を下る壮大な無伴奏の系譜を辿る。月の310年メモリアル 三木 稔の世界 & 委嘱初演ティンパニとマリンバの魅力
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