eぶらあぼ 2022.1月号
48/125

45フレッシュ名曲コンサート「北欧への誘い」バッティストーニの熱く起伏に富んだグリーグ&シベリウス文:林 昌英1/30(日)15:00 新宿文化センター問 新宿文化センター03-3350-1141 https://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/ 新宿文化センターと東京フィルハーモニー交響楽団による毎年1月の公演は、同楽団首席指揮者アンドレア・バッティストーニの指揮によるイベントとして定着。第6回目となる2022年1月は「北欧への誘い」と題して、フレッシュなソリストたちとともに、北欧の人気作曲家グリーグとシベリウスの名作による公演を開催する。 プログラムは4曲。まず、シベリウスの胸躍る名品、「カレリア」組曲で開始。続いてはグリーグの代表作、ピアノ協奏曲と「ペール・ギュント」第1・第2組曲。合わせものとストーリーものを得意とするバッティストーニだけに、前者ではあふれるパッションとリリシズム、後者では劇の情景が浮かんでくるような描写力と感情表現と、いずれも特別な名演を実現してくれそうだ。最後はシベリウスの代表作、交響詩「フィンランディア」。バッティストーニによる北欧ものはどちらかというと稀少演目だったが、本作だけは以前から取り上げて凄まじい演奏を聴かせており、この日も感動的な“剛演”になること間違いない。 グリーグ2作のソリストも注目。協奏曲のピアノは、20年東京音楽コンクールで最高位(第2位)を受賞した大崎由貴。熱きマエストロとともに、美しくも情熱的なグリーグを聴かせて、その実力を存分に知らしめてくれるだろう。「ペール・ギュント」の〈ソルヴェイグの歌〉に登場するのは宮地江奈。18年に二期会《後宮からの逃走》の難役ブロンデを務めるなど期待のソプラノで、その清澄な歌唱も楽しみ。第19回東京音楽コンクール 優勝者&最高位入賞者コンサート年の初めに相応しい新しき才能の競演文:山田治生1/10(月・祝)15:00 東京文化会館問 東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 https://www.t-bunka.jp 東京文化会館で毎夏開催されている「東京音楽コンクール」。2021年は6月末から8月末にかけて「第19回」が開催され、木管、声楽、弦楽の3つの部門が実施された。その優勝者&最高位入賞者のコンサートが来る1月10日に同館でひらかれ、若く優れた才能を披露する。司会進行は元・テレビ朝日アナウンサーの朝岡聡。 木管部門で第2位(最高位)に入賞したクラリネットの亀居優斗は、東京藝術大学卒業後、東京佼成ウインドオーケストラのメンバーとして活躍中。このコンサートでは、20世紀イギリスの作曲家フィンジのクラリネット協奏曲でその卓越した音楽性をアピール。 声楽部門第1位はソプラノの梶田真未。梶田は東京藝術大学卒業後、桐朋学園大学大学院の修士課程で学んでいる。プッチーニ《トスカ》より〈歌に生き、愛に生き〉、ドヴォルザーク《ルサルカ》より〈月に寄せる歌〉、ワーグナー《タンホイザー》より〈厳かなこの広間よ〉と、イタリア語、チェコ語、ドイツ語という異なる言語の名アリアに挑戦、実力を披露する。 弦楽部門第1位のヴァイオリンの福田麻子は、東京音楽大学大学院の博士課程に在籍中。第18回の同コンクールで第3位に入賞している。18年には日本音楽コンクールに第3位入賞を果たすなど入賞歴は華やかだ。今回、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を弾き、名曲中の名曲で実力の真価を示す。 バックを務めるのは下野竜也指揮の読売日本交響楽団。日本の音楽界を牽引するマエストロと日本のトップクラスのオーケストラが、3人の若き音楽家たちをサポートする。梶田真未左より:アンドレア・バッティストーニ ©上野隆文/大崎由貴/宮地江奈福田麻子亀居優斗 ©Ayane Shindo

元のページ  ../index.html#48

このブックを見る