eぶらあぼ 2021.11月号
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67Private Note Live PREMIUMBohemianist MasahiRo 無伴奏ヴァイオリンライブ11/27(土)19:00 サントリーホール ブルーローズ(小)問 Private Note Artists 090-4845-3348https://privatenoteconcert.wixsite.com/officialwebsiteBohemianist MasahiRo(ヴァイオリン)独自の旅路を歩むさすらいの圧倒的パフォーマンス取材・文:林 昌英Interview Bohemianist MasahiRo(ボヘミアニスト マサヒロ)。2009年東京オペラシティにてコンサートデビューしたヴァイオリニスト。自身の作・編曲作品を中心に演奏活動を行い、アルバムもリリース。自作の「バラード」はApple Music (日本) でトップ10入り。そして、今秋にはサントリーホールにて無伴奏公演を予定。というプロフィールは紹介されているが、その不思議な名前は苦い体験から生まれたという。 「4歳からヴァイオリンを続けていて音楽の道に進みたかったけれど、医者の家系だったことで諦めざるを得なくなり、受験もうまくいかなかった。結果が出ない状態で無為に過ごし、適当に時間を潰して…何の身分も無いことを痛感する日々で、自分はボヘミアンだという気持ちになっていきました。もともとジプシー音楽にシンパシーを感じていたこともあり、ヴァイオリニストとボヘミアンをかけあわせた造語“ボヘミアニスト”と名乗ることにしたのです」 その後、音楽の道に進む決意をし直し、夜間学部のある普通の大学に通いながら昼は練習、途中から音楽の仕事も入り始めた。仕事も順調に進んでいくなか、決定的な経験をする。 「ハンガリーを訪れたとき、添乗員さんの計らいで演奏の場が準備されて、弾き始めたらかなりの盛り上がりで、お客さんにサインまでする事態に(笑)。翌日にはブダペストの有名なジプシー楽団のメンバーと酒場で演奏して、こちらもうまくいきました。この体験は本当に大きかったです」 卒業後は様々なアルバイトをして過ごすなか、日本のあるオーディションで「独自の情熱、絶対に人に負けないものを持つ新進演奏家」として選ばれた。その審査をしたピアニストの斎藤真理恵は、彼のパフォーマンスにほれ込み、その後共演を重ね、本公演では監修を務めている。新たな理解者も得て、独自のライブで成功を重ねながら、サントリーホールブルーローズ公演に至った。 「レパートリーは暗譜で150曲以上。その瞬間ごとに一番表現したいものを弾くので、最近はプログラムを作らない。だから“リサイタル”じゃなくて“ライブ”なんです。今回はクラシックの殿堂で、自分の思いをヴァイオリンで主張できる。ある意味挑戦ですが本当に楽しみです」 監修の斎藤も「彼の演奏はロマでもクラシックでもない、“マサヒロというジャンル”としか言いようがない。成熟してきた彼をサントリーホールでぜひ聴いてほしい」と熱心に語る。 ボヘミアニストという名の裏にあるのは、自由への限りない希求。全体で約90分予定の“ライブ”で、周囲や聴衆を引き込む、命がけのパフォーマンスを炸裂させることだろう。どりーむコンサートVol.119 私の好きなチャイコフスキー抒情美あふれるチャイコフスキーの2大名作に浸る文:長谷川京介 今年開館30周年を迎えた府中の森芸術劇場が主催する「どりーむコンサート」は、著名な指揮者とオーケストラ、豪華ソリストによる名曲コンサートとして、長年にわたり聴衆を魅了してきた。第119回となる今回は、東京交響楽団とその名誉客演指揮者・大友直人が登場、ソリストは人気・実力ともに日本を代表するピアニストの一人、仲道郁代が出演する。 コンサートのタイトルは「私の好きなチャイコフスキー」。抒情的で美しいメロディーを次々と生み出し、誰からも愛される作曲家チャイコフスキーの華11/20(土)14:00 府中の森芸術劇場 どりーむホール問 チケットふちゅう042-333-9999 http://www.fuchu-cpf.or.jp/theater/仲道郁代 ©Taku Miyamoto麗なピアノ協奏曲第1番と、名曲の宝庫「バレエ音楽『白鳥の湖』~大友直人セレクション」が演奏される。仲道と大友はピアノ協奏曲第1番を共演したこともあり、息の合った演奏が繰り広げられるだろう。「白鳥の湖」はチャイコフスキー自身が選曲したとされる組曲版が演奏会ではよく取り上げられるが、指揮者によって多少の変更が加えられることも多い。大友が「白鳥の湖」の数多い佳曲の中から、どの曲を選ぶのか興味深い。大友直人 ©Rowland Kirishima

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