eぶらあぼ 2021.11月号
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129コンサートギャラリーNew Release Selection新譜情報BooksぶらPAL海外公演情報今月の注目公演掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。愛知県立芸術大学出身の若手奏者らによって2002年に設立、尖鋭的なステージから啓蒙活動まで、幅広く活動する「愛知室内オーケストラ」。その音楽監督に22年4月、山下一史が就任する。新たなシェフと一足早く披露する、ストラヴィンスキー没後50年記念演奏会の第1弾。「八重奏曲」に、「ダンバートン・オークス」と「バーゼル」と2つの“協奏曲”、「管楽器のため」と「3楽章」と2つの“交響曲”を鮮烈に聴かせる。月の11岡田博美(ピアノ)フレッシュ名曲コンサート 角田鋼亮(指揮)日本フィルハーモニー交響楽団「悲愴」山崎伸子プロデュース 輝く若手演奏家による「未来に繋ぐ室内楽」Vol.6 タレイア・クァルテット愛知室内オーケストラ ストラヴィンスキー没後50年記念コンサート Part 1オーケストラ・アンサンブル金沢第448回定期公演 フィルハーモニー・シリーズ西久保友広(マリンバ&パーカッション)11/6(土)19:00 東京文化会館(小)11/23(火・祝)15:00 たましんRISURUホール11/9(火)14:00 フィリアホール11/8(月)18:45 愛知県芸術劇場コンサートホール11/24(水)19:00 石川県立音楽堂 コンサートホール11/12(金)19:15 トッパンホール文:笹田和人ロンドンを拠点に、国際的な活動を展開し、今年完全帰国したピアノの名匠・岡田博美。毎年のリサイタルでは、磨き抜かれた技巧と深い思索に裏付けられた名演で、聴く者を惹きつける。今回はドビュッシー「12のプレリュード」を軸に、幕開けにベートーヴェンのソナタ「月光」を置き、シューマンの「カルナヴァル」を挟み込んで。「彼はすべてを獲得している」と巨匠バレンボイムを唸らせた、独自のピアニズムが冴え渡る。©K.Miura我が国を代表するチェロの名手・山崎伸子がプロデュースするシリーズの第6弾。東京藝術大学在学中の2014年に、女性4人で結成された「タレイア・クァルテット」が登場する。「どう弾き分けるのか、期待は膨らむ」と山崎が言う、ストラヴィンスキー「3つの小品」とベートーヴェンの第10番「ハープ」を。さらに、山崎も加わり、「何回弾いても、素晴らしい発見がある」と評するシューベルト「弦楽五重奏曲」を弾く。山下一史 ©ai ueda読売日本交響楽団の打楽器奏者として活躍する一方、アンサンブル参加やソリスト活動、後進の指導にも力を注ぐ西久保友広。5回目の「マリンバ・リサイタル」は、2015年から西久保とデュオ活動を続けるユーフォニアムの外囿祥一郎と、マルチパーカッショニストの萱谷亮一を迎えて。外囿と共演の三善晃「5つの素描」や、萱谷との三木稔「マリンバ・スピリチュアル」に、多彩なソロ作品を交え、響きの小宇宙を創出する。©木村敬一第一線オーケストラの豊潤なサウンドと、気鋭の若手演奏家の鮮烈な音色を味わう「フレッシュ名曲コンサート」。今回は、角田鋼亮指揮の日本フィルハーモニー交響楽団と、昨年は東京音楽コンクールを制するなど、国内外の登竜門で実績を重ねるヴァイオリンの前田妃奈が登場。旋律美と華麗な技巧を併せ持つサン=サーンス「協奏曲第3番」を前田のソロで愉しみ、チャイコフスキー最後の交響曲「悲愴」に身を浸す。角田鋼亮 ©Hikaru Hoshi前田妃奈これぞ、円熟の極み。オーケストラ・アンサンブル金沢の11月の定期には、指揮の秋山和慶とヴァイオリンの前橋汀子、日本の楽壇を牽引してきた2人の“レジェンド”が降臨する。ステージ前半はベートーヴェンで、「エグモント」序曲と、前橋をフィーチャーしての協奏曲を披露。そして、第2楽章での8分音符の規則正しい歩みから、「時計」の愛称を持つハイドンの交響曲第101番を。ウィーン古典派の粋を堪能したい。秋山和慶前橋汀子 ©篠山紀信

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