eぶらあぼ 2021.7月号
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43夏休み子ども音楽会2021 上野の森文化探検子どもから大人まで満足する恒例のサマー・イベント文:笹田和人7/25(日)11:00 14:00 東京文化会館(小)問 東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 https://www.t-bunka.jp 親子でワクワクの詰まった“音の冒険の旅”へ出かけて、コロナ禍のイライラなど吹き飛ばしてしまおう! 楽しいトークを交えつつ、選りすぐりの名曲を素晴らしい響きの中で味わえる室内楽コンサート「夏休み子ども音楽会2021 上野の森文化探検」が、東京文化会館小ホールで開かれる。 ステージには、東京都交響楽団のメンバーによる弦楽四重奏と、2007年に第5回東京音楽コンクールのピアノ部門で第1位と聴衆賞に輝いた、ピアニストの山田剛史が登場。東京文化会館を本拠地とする都響の精鋭たちと、国内外で活躍する気鋭の名手が、この日のために集結し、瑞々しいアンサンブルを聴かせてくれる。 幕開けは、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第1楽章で華やかに。誰もが一度は耳にしたことのあるはずのパッヘルベル「カノン」や、音の遊びがおもしろいハイドンの弦楽四重奏曲第38番「冗談」の終楽章を聴き、「白鳥の湖」などチャイコフスキーによる三大バレエ音楽からの魅力的な旋律を堪能。次にはストラヴィンスキー「火の鳥」の大冒険を経験し、最後は“ロマン派の室内楽の粋”とも言えるシューマンの傑作「ピアノ五重奏曲」の壮麗な響きに酔いしれる。 なお、来場者には、上野動物園や東京都美術館、東京国立博物館など、上野公園内周辺の8つの文化施設へ無料・割引料金で入れる「上野1dayパス」(公演当日のみ有効)が渡される。さらに、演奏会パンフレット持参で「上野のれん会」加盟の17店舗でサービスを受けられる特典も嬉しい。もちろん大人だけでも入場可能。“五感”を刺激する夏の一日だ。山田剛史 ©平賀正明雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第26回 アンサンブル・ミクスト(木管五重奏)夏のお昼に瑞々しい木管五重奏を堪能文:柴田克彦8/25(水)11:15 第一生命ホール問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 https://www.triton-arts.net お昼の1時間で本格的なクラシック音楽を堪能できる第一生命ホールの「雄大と行く、昼の音楽さんぽ」。今年はアンサンブルの魅力を楽しむシリーズが企画され、8月には木管五重奏の「アンサンブル・ミクスト」が登場する。2003年に当時の東京藝術大学の学生たちが結成した同グループは、N響の梶川真歩(フルート)、東京シティ・フィル首席の本多啓佑(オーボエ)、多方面で活躍する尾上昌弘(クラリネット)、嵯峨郁恵(ホルン)、中田小弥香(ファゴット)の実力派五人組。各地でのコンサートやアウトリーチ、CDやスタジオ録音等、幅広い活動を行っている。木管五重奏の魅力は、音色も特質も異なる管楽器が融合し絡み合う独特の響きと、同時に醸し出される各楽器の個性的な味わい。加えて当グループは、同門・同世代の息の合ったやりとりと生命力に溢れた瑞々しい演奏で聴く者を魅了する。 今回は、ロッシーニの《セビリアの理髪師》序曲、イベールの「3つの小品」、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」、ヒンデミットの「小室内楽曲」(op.24-2)という、お馴染みの名曲と五重奏の定番オリジナル曲を交互に並べたプログラム。ロッシーニでは明るく軽妙な音楽を、イベールでは粋なフランスのエスプリを、モーツァルトでは有名旋律で各楽器の妙技を、ヒンデミットでは近代の高度なアンサンブルを味わえる。すなわち1時間で木管五重奏の醍醐味を満喫できる内容だ。 これは一般ファンが身構えずして木管五重奏に触れる絶好の機会。山野雄大のトークで理解も深まるし、夏休み中でもあるので、子どもや学生を含むあらゆる層の聴衆に足を運んでほしい。左より:梶川真歩、嵯峨郁恵、尾上昌弘、本多啓佑、中田小弥香

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