eぶらあぼ 2021.7月号
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97コンサートギャラリーNew Release Selection新譜情報BooksぶらPAL海外公演情報今月の注目公演月の7大塚直哉 レクチャー・コンサート オルガンとチェンバロで聴き比べるバッハの“平均律” Vol.6 聴くバッハ、そして観るバッハ小山実稚恵(ピアノ) 真実の響きを求めて ベートーヴェンとの対話橘高昌男(ピアノ)日下紗矢子(ヴァイオリン) & 日下知奈(ピアノ) シューマン ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会 + 3つのロマンスTOKI弦楽四重奏団2021園田隆一郎のオペラを100倍楽しむ方法 Vol.137/11(日)14:00 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール7/24(土)15:00 所沢市民文化センター ミューズ アークホール7/16(金)19:00 東京文化会館(小)7/15(木)19:00 王子ホール7/30(金)19:00 新潟/越後妻有文化ホール 段十ろう8/3(火)19:00 浜離宮朝日ホール 他7/18(日)15:00 藤沢市民会館文:笹田和人掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。ソリストとしてはもちろん、ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラなど、楽団のリーダーとしても活躍するヴァイオリンの日下紗矢子。その姉で、やはりソロ活動の一方、卓越した室内楽奏者としても知られるピアノの日下知奈。そんな2人の名手が、シューマンの室内楽の粋のひとつである、ヴァイオリン・ソナタの全3曲と「3つのロマンス」に対峙し、阿吽の呼吸で、その魅力を浮き彫りにしてゆく。ヴァイオリンの岩谷祐之と平山真紀子、ヴィオラの鈴木康浩、チェロの上森祥平と、国内外で活躍する名手で組織、先鋭的な活動を続ける「TOKI弦楽四重奏団」。今回は、ヤナーチェクの第1番「クロイツェル・ソナタ」やバーバー「アダージョ」など弦楽四重奏曲はもちろん、ヴィオラの島田玲をゲストに迎え、ドヴォルザークの第3番とレフラー、2つの弦楽五重奏曲も。時代や国、編成も多彩に、室内楽の奥深さを堪能する。日下紗矢子日下知奈橘高昌男は、東京藝大からジュネーヴやパリに学び、イル・ド・フランス国際ピアノコンクールを制して、モダン・古楽の両面から、ピアノという楽器の魅力を追求し続けてきた名手。今回はモダン・ピアノと対峙し、ベートーヴェンのソナタ第12番「葬送」と「エロイカ変奏曲」、シューマン「幻想小曲集」、リスト「バッハの名による幻想曲とフーガ」と、彼が愛する佳品を通じ、ドイツ・ピアニズムの真髄を体現する。音楽的な技巧や謎掛けに満ちたバッハの「平均律クラヴィーア曲集」。歴史的鍵盤楽器の名手・大塚直哉がオルガンとチェンバロを弾き分けながら、多彩なゲストとのトークを交え、この傑作の真髄に迫る好評シリーズ。第6弾は、音楽の視覚化に取り組む気鋭の映像作家、大西景太を迎えて。第2巻の第13番~第18番を取り上げ、フーガをテーマにした新作映像や制作過程など、目と耳の両面から魅力を掘り下げる。大塚直哉 ©E.Shinohara大西景太わが国きってのオペラ指揮のスペシャリストで、藤沢市民オペラ芸術監督の園田隆一郎がピアノと解説を担当、傑作の“聴きどころ”を紐解くシリーズ。今回は、園田とは初共演となる、人気ソプラノの森麻季を迎えて。ヘンデル《ジュリオ・チェーザレ》やロッシーニ《セミラーミデ》、ストラヴィンスキー《放蕩者のなりゆき》などからの古今の名アリアを、卓越した音楽性に裏付けられたクリスタル・ヴォイスで味わう。園田隆一郎 ©Fabio Parenzan森 麻季 ©Yuji Horiメモリアル・イヤーが去った今だからこそ、その真の魅力をじっくり味わいたい。楽聖・ベートーヴェンが、キャリアの初期から様々な創意工夫と実験を重ねた末に、ようやく辿り着いた境地こそが、第30番~第32番の「後期三大ピアノ・ソナタ」。わが国最高の人気ピアニストの一人であり、卓越したベートーヴェン弾きとしても知られる小山実稚恵が、心を込めて佳品たちと対話し、滋味あふれる“真実の響き”へ肉薄してゆく。©Hideki Otsuka

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