eぶらあぼ 2021.4月号
115/129

112普段着で気楽に名演に触れられると人気の「1コイン・コンサート」。第112回は仙台フィルや千葉交響楽団などのコンサートマスターを務める神谷未穂を招いて。ハノーファー音楽大学やパリ国立高等音楽院に学び、ソリストとしても国内外で活躍する気鋭のヴァイオリニストだ。ピアノの佐藤彦大を伴い、フランクの名ソナタに、サン=サーンス「ハバネラ」、クライスラー「ジプシーの女」と、音の花束を届けてくれる。月の4東京ニューシティ管弦楽団第138回定期演奏会りゅーとぴあ・1コイン・コンサート Vol.112「歌心と美音“ヴァイオリン”」ピアノ・エトワール・シリーズ アンコール! Vol.9河村尚子(ピアノ)高瀬真由子(ヴァイオリン)瀬崎明日香(ヴァイオリン) & 大萩康司(ギター) デュオリサイタル東京クライス・アンサンブルベートーヴェン250 第2回4/10(土)14:00 東京芸術劇場コンサートホール4/22(木)11:30 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館4/17(土)15:00 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール4/10(土)14:00 サントリーホール ブルーローズ(小)4/29(木・祝)14:00 王子ホール4/18(日)14:00 Hakuju Hall文:笹田和人神谷未穂 ©Fotofolly ヴァイオリンの瀬㟢明日香と、ギターの大萩康司。ともにパリ国立高等音楽院に学び、我が国の音楽シーンをリードする二人が、時に親密に、時に丁々発止のやりとりを展開する。生誕100年となるピアソラ「タンゴの歴史」をはじめ、ヴィターリ「シャコンヌ」、ボグダノヴィッチ「リチェルカーレ」と名曲を多彩に。「イタリアとスペインで生まれた2つの楽器には、兄弟のような響きと味わいがある」と瀬㟢は語る。瀬㟢明日香 ©Studio MaaR大萩康司 ©Shimon Sekiya卓越した技量と音楽性を備えた名手たちが、組み合わせや編成も自在に、秀演を聴かせている東京クライス・アンサンブル。昨年スタートした「ベートーヴェン250」の第2回は、ヴァイオリンの漆原朝子、ヴィオラの佐々木亮、チェロの河野文昭らが出演。「クロイツェル・ソナタ」の弦楽五重奏版をはじめ、弦楽四重奏曲第1番、ピアノ四重奏曲第3番と、興味をそそるラインナップへ対峙する。次代を担う俊英たちが競演する「ピアノ・エトワール・シリーズ」で、過去の出演者から「また聴きたい」との要望に応える「アンコール!」。第9弾は、ドイツを拠点に活躍する河村尚子。モーツァルト「幻想曲ニ短調」、シューベルトのソナタ第18番「幻想」、ドビュッシー「映像第1集」全3曲に、「夜想曲第20番」「幻想即興曲」「舟歌」とショパンの傑作を併せ、ピアノ作品の歴史を俯瞰する。 ©Marco Borggreve高瀬真由子は、イギリスでヴァイオリンを始め、多くの登竜門で入賞を重ねた実力派奏者。東京フィルの第2ヴァイオリンでフォアシュピーラーを務めている。今回のリサイタルは、ピアノの鈴木慎崇が共演。ベートーヴェンの第5番「春」とブラームスの第2番、ドビュッシーと3つの名ヴァイオリン・ソナタに、アラール「椿姫ファンタジー」を添え、柔軟な感性と確かな技巧で、音楽への熱き思いをほとばしらせる。クラシックの枠組みに捉われぬ柔軟な活動と、常に覇気みなぎる快演で、音楽の歓びを届け続ける東京ニューシティ管弦楽団。第138回定期は、名匠・大友直人を指揮に迎えて、シベリウスの交響曲第6番と「フィンランディア」を軸に。日本を代表する名手・清水和音の独奏で、生誕130年を迎えたプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番、芥川也寸志の佳品・弦楽のための三楽章「トリプティーク」を併せて披露する。大友直人 ©Rowland Kirishima清水和音 ©Mana Miki掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。

元のページ  ../index.html#115

このブックを見る