482台ピアノ協奏曲 新春コンサート精鋭ピアニスト5人がニューイヤーの扉を開ける文:飯田有抄2021.1/9(土)17:45 東京文化会館(小) 10/23(金)発売問 サポート・アーティスツ・アソシエーション050-3695-5678https://primesartists.wixsite.com/supportartists/ ピアノ協奏曲にはオーケストラパートもピアノで演奏する、つまり2台ピアノ版があることをご存知だろうか。独奏楽器とまったく同じ発音構造の楽器がオーケストラパートを担当し、たった2名で奏することで、息のぴったり合ったアンサンブルや対話のような掛け合いも生じる。そんな2台ピアノ版協奏曲を、個性あふれる5名の若手実力派たちが次々と共演するという、ユニークで華やかなコンサートが新春に開かれる。 登場するのは、川口成彦、黒岩航紀、務川慧悟、小林海都、實川風。いずれも国内外の権威あるコンクールで優勝・上位入賞経験があり、すでにそれぞれの活躍が目覚ましい注目のピアニストたちだ。曲目はバロックから近現代までとバラエティに富む。以下のデュオの組み合わせにも注目したい(括弧内はオーケストラパートの奏者)。J.S.バッハの第1番を川口(務川)、プロコフィエフ第3番を黒岩(實川)、モーツァルトの第17番を小林(川口)、プロコフィエフ第2番を務川(黒岩)、ラフマニノフの第2番を實川(小林)が披露する。それぞれの専門性や持ち味・強みを活かしつつ、互いに高め合うような高次元のアンサンブルが展開してゆくに違いない。使用される楽器はウィーンが誇るベーゼンドルファーの290“インペリアル”、そして最新型のフルコンサートグランドモデル280VCという倍音豊かな美しい響きの楽器だ。新春を瑞々しく華麗なるピアノ・アンサンブルで迎えたい。左より:川口成彦 ©Fumitaka Saito/黒岩航紀 ©Akira Muto/務川慧悟 ©HIPIC/小林海都 ©Yuki Ohara/實川 風 ©Hiromi Nagatomo雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第24回 望月哲也(テノール) & 青山 貴(バリトン)美声の競演をじっくりと味わい尽くすひととき文:宮本 明12/9(水)11:15 第一生命ホール問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 https://www.triton-arts.net これはうれしい! いま一番聴きたい男声二人の魅力がぎゅっと詰まった必聴のコンサート。望月哲也の透明で凛と響くテノール。青山貴のやわらかくノーブルなバリトン。声の美しさだけでも際立つ存在の二人が、聴く者の魂をゆさぶる深い表現で歌うのだから完璧だ。 オペラ二重唱の間に歌曲と《カルメン》のアリアをはさむプログラム。ヴェルディ《ドン・カルロ》の〈我らの胸に友情を〉は3度進行のハモりっぱなしで友情を誓い合う有名な二重唱。もう一曲、ビゼー《真珠とり》の〈聖なる神殿の奥深く〉はテノールとバリトンの二重唱のベストワン。二人にぴったりの美しい音楽だ。歌曲セクションの選曲センスもカッコいい。望月は山田耕筰の「雨情民謡集」。民謡風の節回しが芸術歌曲に昇華した名作。青山はラヴェル最後の作品の「ドゥルシネア姫に想いを寄せるドン・キホーテ」を。スペインの舞曲のリズムに基づいた作品なので、“民謡つながり”ということにもなる。 この二人、高校時代は同じ学校の合唱部の3年生と1年生。プレトークではそんな先輩・後輩キャラもじんわりと伝わってくるのではないだろうか。ピアノは名人・河原忠之。 平日お昼の60分で楽しめる第一生命ホールの好評企画「昼の音楽さんぽ」は、はからずも“ニュー・ノーマル”にも合致した安心サイズ。いろんな不安はいったん置いて、音楽に浸るひととき。そうだ! 10月にプレ運行の始まった東京BRTに乗って晴海へ行こう。青山 貴望月哲也 ©FUKAYA Yoshinobu auraY2
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