eぶらあぼ 2020.11月号
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103コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL演奏会」と変更、神奈川県民ホール、ミューザ川崎シンフォニーホール、カルッツかわさきの3会場で合計9公演実施されることが発表された。 シーズン開幕を飾るのは川瀬。アメリカの作曲家ケヴィン・プッツの交響曲第2番「無垢の島」(日本初演)とブルックナーの交響曲第4番を取り上げる(2021.4/17)。川瀬はこのほか、ショーソンの交響曲などフランスもの中心のプログラムも披露する(21.7/10)。5月には次期音楽監督の沼尻竜典が登壇。マーラーの交響曲第4番をメインに、三善晃のピアノ協奏曲(ピアノ:石井楓子)を演奏する(21.5/22)。その他、カーチュン・ウォン(21.9/11)、沖澤のどか(21.11/27)ら期待の若手指揮者が登場。そして、川瀬によるマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」でシーズンを締めくくる(22.3/5)。 定期演奏会以外にも、県民名曲シリーズ、音楽堂シリーズがそれぞれ全3回開催される。 また、創立50周年記念事業のひとつで、神奈川県内各地を巡る「神奈川フィル・フューチャー・コンサート」が今年からスタート。「神奈川県に密着した音楽活動」を掲げる神奈川フィルの新たな活動にも注目したい。 「常任指揮者としての7年間に悔いはない。最後だからと気負わずに臨みたい」と語る川瀬。川瀬と神奈川フィルが積み上げてきた7年間の成果を存分に味わえるシーズンとなりそうだ。神奈川フィルハーモニー管弦楽団https://www.kanaphil.or.jp■日本オペラ振興会が2021/22シー ズンラインアップを発表 イタリア・オペラを主軸とする藤原歌劇団、邦人オペラを広く発信する日本オペラ協会の2団体から成る日本オペラ振興会が来年度のシーズンラインアップを発表した。新演出と再演、全部で6作品。藤原歌劇団は《蝶々夫人》(2021.6/25〜6/27)、《清教徒》(21.9/10〜9/12)、《イル・トロヴァトーレ》(22.1/29, 1/30, 2/5)という重厚な3作。新国立劇場と東京二期会の共催となる《清教徒》は松本重孝の新演出、主演はダブルで佐藤美枝子と光岡暁恵が務める。《イル・トロヴァトーレ》も粟國淳の新演出により、キャストも小林厚子、笛田博昭、西本真子、村上敏明など強力な布陣で臨む。指揮は山下一史。 日本オペラ協会は、藤原歌劇団と合同で、池辺晋一郎が落語「死神」を題材に書いた《魅惑の美女はデスゴッデス!》とプッチーニ《ジャンニ・スキッキ》のカップリング上演(21.4/24, 4/25)。また、伊藤康英の人気作《ミスター・シンデレラ》を山本康寛、海道弘昭、鳥海仁子ほかの配役で取り上げ、コメディ路線を打ち出す(22.2/19, 2/20)。日本オペラ振興会 https://www.jof.or.jp■新日本フィルがふるさと納税型クラ ウドファンディングを実施 新日本フィルハーモニー交響楽団が、拠点とする墨田区と連携して、今年もふるさと納税型クラウドファンディング「音楽の力で人とまちを元気に」を実施している。昨年は、総額約3,900万円を集めており、過去の演奏録音のアーカイブ作成や「まちかどコンサート」開催などに役立てられている。 このプロジェクトは、いわゆる「ガバメントクラウドファンディング」と呼ばれる仕組みを利用したもので、支援者がふるさと納税サイトを通じて寄附金を支払うと、寄附を受けた墨田区がそれらを財源に、同楽団の活動に補助を行う。寄附を行った人は税金控除の対象となるほか、1990年代に小澤征爾指揮で行われた定期演奏会の音源を収録した非売品の特製CD(2枚組)や公演プログラム冊子(レプリカ)をリターンとして受け取ることができる。募集期間は12月31日まで。新日本フィルハーモニー交響楽団https://www.njp.or.jp■映画『劇場版 ヨナス・カウフマン   ウィーンコンサート』公開 ドイツ出身の世界的テノール歌手ヨナス・カウフマンの最新コンサートを収録した映画『劇場版 ヨナス・カウフマン ウィーンコンサート』(2020年制作)が公開される。10月28日発売のCD『ウィーン、わが夢の街〜オペレッタ&ヒット・ソングの魅力』(ソニー・クラシカル)収録曲のライブ・コンサートの模様を収めた映画作品で、コンサートの会場はウィーンコンツェルトハウス。ヨッヘン・リーダー指揮プラハ交響楽団との共演で、J.シュトラウスⅡの喜歌劇《ヴェネツィアの一夜》のアリア、そしてジーツィンスキー〈ウィーン、わが夢の街〉、シュトルツ〈プラーター公園は花盛り〉などウィーンをテーマにした曲が収録されている。また、ソプラノのレイチェル・ウィリス=ソレンセンと、レハールの喜歌劇《メリー・ウィドウ》より〈唇は語らずとも〉などの二重唱も披露。コンサート映像のほか、カウフマンがオーストリアの名所を訪れる様子やインタビューも収められており、ウィーンゆかりの名曲をいっそう楽しめる内容となっている。10月30日よりTOHOシネマズシャンテほか全国順次ロードショー。『劇場版 ヨナス・カウフマン ウィーンコンサート』公式サイトhttps://gaga.ne.jp/jonaskaufmann/

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