eぶらあぼ 2020.10月号
125/169

1221月の見もの・聴きもの2021年1月の曽そし雌裕ひろかず一 編〔Ⅰ〕オーストリアウィーン国立歌劇場1月1、3(昼夜2公演)、5日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 指/C.マイスター、演出/O.シェンク、出/G.ニーグル/J.シュナイダー(3日昼)、C.ニールント/L.エイキン(3日昼)、J.シュメッケンベッヒャー/H.P.カンメラー(3日昼)、C.ボック/S.ハウツィール(3日昼/5日)、M.ローレンツ/T.エーベンシュタイン(3日昼)、M.ヘスラー/C.ウンターライナー(3日昼)、R.ミューレマン/D.ファリー(3日昼)1月2(昼夜2公演)日 フンパーディンク:ヘンゼルとグレーテル 指/C.マイスター、演出/A.ノーブル、出/C.ウンターライナー/B.ダニエル(夜)、S.ハウツィール/R.ハングラー(夜)、V.ヴェレーズ/S.ヴェレシュ(夜)、S.ザメチュニコヴァ/V=L.ベッカー(夜)◎1月6、9、12、15日 ドヴォルザーク:ルサルカ指/T.ハヌス、演出/S=E.ベヒトルフ、出/P.ベチャワ、E.ツィトコーワ、E.ソロドヴニコフ、K.オポライス、M.ボヒネック1月7、10、13、16日 プッチーニ:蝶々夫人[20年9月プレミエ] 指/P.ジョルダン、演出/A.ミンゲッラ、出/A.グリゴリアン、N.ベイナルト、M.プエンテ、B.ピンハソヴィチ、A.ジョヴァンニーニ1月11、14、19、22、28日 ヴェルディ:ナブッコ指/P.カリニャーニ、演出/G.クレーマー、出/P.ドミンゴ/E.アマルトゥヴシン(22/28日)、F.デ・トマソ、R.ザネッラート、A.ピロッツィ、S.ヴェレシュ1月17、20、23日 R.シュトラウス:サロメ 指/A.ソディ、演出/B.バルロク、出/J.シュナイダー、T.A.バウムガルトナー、M.ビュストローム、E.ニキーチン1月24、27、30日 モーツァルト:フィガロの結婚指/P.ジョルダン、演出/J=P.ポネル、出/A.シューエン、F.ロンバルディ、L.オルダー、P.スライ、V.ヴェレーズ1月26日 E.シュロットBr1月31日 プッチーニ:トスカ 指/P.G.モランディ、演出/M.ヴァルマン、出/S.ヨンチェヴァ、R.アラーニャ、A.マルコフウィーン・フォルクスオーパー1月1(19:00)、28(19:00)日 J.シュトラウスⅡ:こうもり 新校訂演出/H.ツェドニク1月3(17:00)、6(17:00)日 フンパーディンク:ヘンゼルとグレーテル 演出/K.デンヒ1月4(19:00)、8(19:00)、11(18:00)、18(19:00)、22(19:00)日 ベナツキー:姉さんとぼく演出/R.マイヤー1月5(19:00)、9(19:00)、14(19:00)、24(16:30)、31(18:00)日 F.ロウ:マイ・フェア・レディ(ミュージカル) 演出/R.ヘルツル1月7(19:00)、10(19:00)、15(19:00)日 モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ 演出/A.フライヤー1月12(11:00)、16(18:30)、23(19:00)、29(18:30)日 R.ロジャーズ:サウンド・オブ・ミュージック(ミュージカル) 演出/R.ドゥセ◎1月17(19:00)、20(19:00)、25(19:00)日スッペ:地上の悪魔[20年12月プレミエ] 演出/H.ホルストコッテ1月21(18:00)、26(19:00)日 モーツァルト:魔笛[20年10月プレミエ] 演出/H.メイスンアン・デア・ウィーン劇場★◎1月19(19:00)、21(19:00)、23(19:00)、26(19:00)、28(19:00)、30(19:00)日マスネ:タイス[プレミエ] 指/L.フセイン、演出/P.コンヴィチュニー、出/N.シュヴァリエ、J.ワグナー、R.サッカ、C.リッポ、演奏/ウィーン放送響◎1月25(19:00)日 J.A.ハッセ:カヨ・ファブリチオ(演奏会形式) 指/M.パストゥスカ、出/M.E.チェンチッチ、ワン・ニャン、S.ジェロスム、D.イドリソワ、B.デ・サ、演奏/{oh!}オルキエストラ・ヒストリチナ1月29(19:30)日 F.ベッシュBr シューベルト:冬の旅(演出付) 演出/I.ケルクホーフェ、共/M.マルティノーpウィーン・フィル[会場:無印=ムジークフェライン(ウィーン)、(SZG)=祝祭大劇場(ザルツブルク)]◎1月1(11:15)日 R.ムーティ指揮(ニューイヤー・コンサート) J.シュトラウス・ファミリー他の音楽1月14(19:30)、15(19:30)、16(15:30)、17(11:00)日 P.ジョルダン指揮 シェーンベルク:浄められた夜(弦楽合奏版)、R.シュトラウス:アルプス交響曲◎1月23(19:30)(SZG)、27(19:30)(SZG)、30(19:30)(SZG)日 D.バレンボイム(23/30日)/A.アルティノグリュ(27日)指揮 → 〔ザルツブルク・モーツァルト週間〕参照ウィーン響[会場:(KH)=コンツェルトハウス(ウィーン)、(MV)=ムジークフェライン(ウィーン)、(GRZ)=シュテファニエンザール(グラーツ)、(SZG)=祝祭大劇場(ザルツブルク)、(BRZ)=祝祭劇場(ブレゲンツ)]1月1(20:00)(KH)日 M.ホーネック指揮(年越しコンサート) ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 独/S.サトゥロヴァS、M.H.ラインホルトMs、M.シュミットT、T.ナツミBs-Br1月9(19:30)(MV)、10(19:30)(MV)、11(19:30)(GRZ)、12(19:30)(GRZ)、13(19:30)(GRZ)、14(19:30)(BRZ)日 A.アルティノグリュ指揮 マーラー:花の章、ベルク:ヴァイオリン協奏曲(9/10/11/12/14日)/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(13日)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」独/B.スクリデvn【本文中の記号】★=プレミエ[新演出]公演、◎=注目公演 テレビ中継も行われる1月1日の「ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート」。2021年は日本にもファンの多いムーティの指揮だが、ウィーンに行きたくても、ドイツやオーストリアは今のところ日本からの入国を無条件では認めていない。年明けまでに劇的な変化があるかどうか…。ちなみにフランスやスイスは日本人の入国も今やOKになっているが、ご承知のとおり、日本への帰国時に空港でのPCR検査やその後の14日間の隔離ないし待機が課されたまま。ドイツへの入国が難しい現況にあっては、1月末に始まるティーレマン指揮のワーグナー「リング」(ドレスデン・ゼンパーオーパー)も諦めるしかないのか。個人的には、超ベテランのシュトルックマン演じるアルベリヒが興味をそそる。ワーグナーではユロフスキーとロンドン・フィルによるセミ・ステージ形式での「リング」ツィクルスも要注目。 ツィクルスという意味合いでは、ミンコフスキがフランス・ヴェルサイユのオペラ・ロワイヤルで上演するモーツァルトのダ・ポンテ3部作(フィガロ、ドン・ジョヴァンニ、コジ)も見落とせない。前述の通り、フランスであれば、日本からも(たとえ観光目的であっても)入国は可能。ただ「行きはよいよい帰りは怖い」(日本帰国時の14日間待機)というわけだ。 ところで、1月は、大野和士がハンブルク州立歌劇場でヴェルディの「アイーダ」を振る。この公演とともにメゾソプラノの脇園彩が登場するシャンゼリゼ劇場での声楽コンサート(11日)、現代音楽演奏で頭角を現しつつある中村麗(ピアノ)が起用されたベルリン放送響の「ウルトラシャル・ベルリン」公演など日本人演奏家の活躍が目立つ。「ウルトラシャル・ベルリン」とは現代音楽に特化した音楽祭で、本文ではその一部公演しか紹介していないが、ベルリン・ドイツ響の2公演(カメンセク指揮、ツァグロゼク指揮)はいずれも要注目。ついでに、ベルリン・ドイツ響でメッツマッハーの振る「わが祖国」も面白そうなコンサート。 他にオペラでの注目公演は、ザルツブルク・モーツァルト週間でシフの振るモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、ラトルが登場するベルリン州立歌劇場のモーツァルト「イドメネオ」(27/30日)、コンヴィチュニー新演出によるマスネ「タイス」(アン・デア・ウィーン劇場)、ペトレンコがベルリン・フィル定期で演奏するラフマニノフ「フランチェスカ・ダ・リミニ」(演奏会形式)、ライプツィヒ歌劇場のR.シュトラウス「カプリッチョ」プレミエ、チューリヒ歌劇場でバルトリの出演するヘンデル「アルチーナ」、同じ劇場でゲルハーヘルの出演するヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」、病気と闘いながらも指揮活動を続けるジェームズ・レヴァイン指揮のベルリオーズ「ファウストの劫罰」(フィレンツェ歌劇場。マルグリート役のクレバッサも重要)、サロネン指揮のR.シュトラウス「エレクトラ」(演奏会形式。テアトロ・レアル)、ストヤノヴァ、バルチェッローナを揃えたパリ・オペラ座のヴェルディ「イル・トロヴァトーレ」、ソプラノのハンニガン歌い振りのプーランク「人間の声」(フランス国立放送フィル公演)、ファジョーリ出演のヘンデル「アグリッピーナ」(オランダ国立オペラ)あたりは、みな要注目公演。 オーケストラでの注目公演は、メータ、レヴァインの超ベテラン2人(前者はバイエルン州立管とバイエルン放送響、後者はフィレンツェ五月音楽祭管)、ペトレンコ指揮ベルリン・フィルのコルンゴルト「交響曲」、マケラ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ケント・ナガノ指揮チューリヒ・トーンハレ管のブリテン「戦争レクイエム」、ラトル指揮ロンドン響のエルガー「ゲロンティアスの夢」等々。ザルツブルク・モーツァルト週間でのヘンゲルブロック、プルハー、ビオンディなども注目公演。(曽雌裕一・そしひろかず)(コメントできなかった注目公演も多いので本文の◎印をご参照下さい)

元のページ  ../index.html#125

このブックを見る