eぶらあぼ 2020.10月号
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108■第44回ピティナ・ピアノコンペティション 特級グランプリに尾城杏奈 全日本ピアノ指導者協会主催「第44回ピティナ・ピアノコンペティション特級」ファイナルが8月21日、サントリーホールで行われ、審査結果が発表された。グランプリを獲得したのは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を弾いた尾城杏奈。来場者及びオンラインの投票で決まる聴衆賞第1位には、森本隼太が選ばれた。結果は以下の通り。グランプリ&聴衆賞第3位:尾城杏奈(東京藝術大学大学院1年)銀賞&聴衆賞第1位:森本隼太(角川ドワンゴ学園N高等学校1年)銅賞&聴衆賞第4位:谷 昂登(桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)2年)入選&聴衆賞第2位:山縣美季(東京藝術大学1年) グランプリに輝いた尾城は、これまでに全日本学生音楽コンクール中学校の部全国大会第1位のほか、野島稔・よこすかピアノコンクールでは第3位に入賞している。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て東京藝術大学を卒業。現在、同大学院1年在学中。グランプリには褒賞総額120万円が贈られ、2021年に予定されている入賞者記念コンサートへの出演権が与えられる。 例年約45,000組が参加する同コンペティション、今年は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、多くの部門が開催中止となったが、この日行われた特級ファイナルは、座席数の制限など感染防止対策が施されたうえで有観客で実施された。また、YouTubeにてライブ配信も行われ、特級の再生回数はのべ10万人以上にのぼった。ピティナ・ピアノコンペティションhttps://compe.piano.or.jp■第5回高松国際ピアノコンクール概要 発表 2022年3月に香川県高松市で開催される、第5回高松国際ピアノコンクールの概要が発表された。同コンクールは06年の第1回以降、4年ごとに開催されており、これまでに、古海行子(日本)、ムン・ジヨン(韓国)、アレクサンドル・ヤコブレフ(ロシア)らが入賞している。 出場者の応募資格は1987年1月1日以降、2007年1月1日までの出生、応募期間は21年4月1日から9月20日まで。同年10月に、DVDファイルや動画データの映像による予備審査が行われる。12月までに結果が発表され、出場者が決定。22年3月15日から27日にかけて、サンポートホール高松大ホールにおいて予選及び本選が開催される。審査員長の岩崎淑や副審査員長の青柳晋のほか、エドワード・アウアー、ヴィンチェンツォ・バルツァーニ、ダン・タイ・ソン、パスカル・ドゥヴァイヨン、池辺晋一郎、ピオトル・パレチニら11名が審査員を務める。 予選は、第1次から第3次まで行われ、第3次審査では、課題曲のひとつに新進気鋭の作曲家・坂東祐大の委嘱作品が選ばれている。また、室内楽による審査では、川久保賜紀、松実健太、長谷川陽子らとの共演でピアノ四重奏曲を演奏。本選では、広上淳一指揮 瀬戸フィルハーモニー交響楽団との共演で、ピアノ協奏曲を演奏する。第1位入賞者には、賞金300万円と日本及び海外でのリサイタルやオーケストラとの演奏会の機会が与えられる。高松国際ピアノコンクールhttps://www.tipc.jp■映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』 公開 “三大テノール”のひとり、ルチアーノ・パヴァロッティ初のドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』(2019年、イギリス・アメリカ合作)が9月4日より全国公開されている。 監督は、音楽ドキュメンタリー『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』などを手掛けた名匠ロン・ハワード。三大テノールが表彰式より 尾城杏奈 © T.Tairadate

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