31第18回 東京音楽コンクール 2020 本選特別な年に繰り広げられる若き奏者たちの熱演文:長井進之介金管部門 8/25(火)18:00 弦楽部門 8/27(木)18:00ピアノ部門 8/29(土)16:00 東京文化会館問 東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 https://www.t-bunka.jp 東京音楽コンクールは日本を代表するコンクールの一つとして、これまでピアニストの北村朋幹やヴァイオリニストの成田達輝、クラリネット奏者の吉田誠をはじめとする国際派ソリストに加え、パリ管弦楽団やNHK交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団に東京佼成ウインドオーケストラなど、国内外の一流団体のメンバーとして活躍する人材も数多く送り出してきた。 2015年の第13回からは国際化のためリニューアルし、招聘審査員の増員や参加者の国籍・居住地の不問、予備審査(音源審査)の廃止といった変更のほか、弦楽にコントラバス、金管にテューバが追加された。その結果、多くの海外参加者が増え、近年ではイタリアやカザフスタン、韓国など各国からの参加者の優勝も見られる。国際的コンクールとしての地位を確立し、入賞者たちはそれぞれに音楽家として輝かしいキャリアを歩み続けている。第18回となる今回は、ピアノ、弦楽、金管の三部門で実施され、すでに第1次予選が終了、第2次予選が8月19~23日、そして本選が8月25~29日に行われる。 本選出場者は梅田俊明指揮の新日本フィルまたは東京フィル、角田鋼亮指揮の日本フィルとの共演でその実力を競う。今年は新型コロナウイルスの影響で多くの公演やコンクールが延期や中止、オンラインでの実施を余儀なくされている中、ホールでの開催の実現というのは非常に意義深いことであり、参加者にとっても特別の想いがあるはず。ぜひ若き演奏者たちの熱演、そして今後を見届けたい。雄大と行く 昼の音楽さんぽ 第23回 住谷美帆 サクソフォン・リサイタル注目のサクソフォニストの多彩な音色を堪能する1時間文:オヤマダアツシ11/11(水)11:15 第一生命ホール問 トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 https://www.triton-arts.net 若い世代からサクソフォンの注目すべきプレイヤーが次々と登場している今。国内外のコンクールをいくつも制覇し、ソロ・リサイタルからアンサンブル、「ぱんだウインドオーケストラ」などの吹奏楽や国内のオーケストラで幅広く活動している住谷美帆は、常に何をするかを注視したい筆頭のサクソフォニストだといえるだろう。 11月11日のランチタイム、音楽ライターとして活躍中の山野雄大によるナビゲートで東京・晴海の第一生命ホールが行っているコンサートシリーズ「雄大と行く 昼の音楽さんぽ」へ登場する彼女は、ヒンデミットのヴィオラ・ソナタをはじめとする意欲的な選曲で、その豊かな音楽性と演奏テクニックを披露する。プログラムにはショパンやJ.S.バッハの親しみやすい曲から、フランク・マルタンの「バラード」や、愉快なジャズ・テイストあふれるルディ・ヴィードフの「サックス・オ・フン」といったサクソフォンのオリジナル曲までが並び、この楽器の多彩な音色が楽しめる約1時間のコンサートだ。共演はリード希亜奈(ピアノ)。 加えてこのシリーズは、演奏だけではなく音楽家の人柄も垣間見える親しみやすいトークも魅力のひとつ。「名前は見たことがあるけれど、演奏は?」と気になる方、サクソフォンの音色に魅了されている方、平日昼のコンサートに新しい楽しみを見出している方。銀座からもほど近い晴海のコンサートホールで、ぜひ新しい発見の喜びを味わってほしい。左より:梅田俊明 ©K.Miura/角田鋼亮 ©武藤 章/第17回ピアノ部門本選の模様(ピアノ:秋山紗穂) ©堀田力丸
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