71コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報今月の注目公演公演情報ぶらPAL■第11回浜松国際ピアノコンクールの 開催概要・出場者募集要項発表 2021年11月に行われる第11回浜松国際ピアノコンクール(主催:浜松市/公益財団法人浜松市文化振興財団)の概要が発表された。同コンクールは1991年にスタート。以降3年に一度開催されている。ラファウ・ブレハッチ、チョ・ソンジンをはじめ、多くの入賞者たちがその後著しい活躍を見せており、世界屈指のピアノコンクールのひとつに数えられる。 第11回の開催期日は、21年11月12日から29日までの18日間。演奏動画ファイルによる予備審査(エントリー期間:2021.2/1〜3/31)を経て、6月末までに出場者が決定する。予選は、例年通り第1次から第3次まで行われ、第2次予選では日本人作曲家(川島素晴)による新作が課題曲となっているほか、第3次予選ではモーツァルトのピアノ四重奏曲も課題曲に盛り込まれている。本選はピアノ協奏曲による審査で、高関健指揮東京交響楽団との共演。第1位入賞者には、賞金300万円と金メダル・賞状が贈られるほか、優勝者ツアーとして日本や海外でのソロリサイタルや主要オーケストラとの演奏会の機会が与えられる。 審査委員長は、前回に引き続き小川典子(日本)が務め、ダン・タイ・ソン(ベトナム)、アレクサンダー・ガブリリュク(オーストラリア)、ポール・ヒューズ(イギリス)など11名の審査委員が各国から参加する。 今年開催予定だったエリーザベト王妃国際コンクール ピアノ部門やショパン国際ピアノコンクールが新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期されており、リーズやヴァン・クライバーンも含め、著名コンクールがひしめく2021年となる。浜松国際ピアノコンクールhttps://www.hipic.jp■武満徹作曲賞 2022~24年度審査員 決定 東京オペラシティ文化財団は、武満徹作曲賞の2022〜24年度の審査員を発表した。毎年一人の作曲家が審査員を務めるというユニークな特徴をもつオーケストラ作品のコンクールである同賞は1997年に始まり、世界的な現代作曲家たちが審査に当たるなかで、多くの意欲的な作品誕生の場ともなってきた。 2022年度の審査員は、演奏至難なほどに複雑な音楽で知られるイギリス出身のブライアン・ファーニホウ。また、23年度は、いま世界で最も頻繁に作品が演奏されている日本人作曲家の一人である近藤譲が務める。24年度は、現代イギリス音楽界を代表する存在で、サントリーホール開館30周年記念にあたり委嘱作品が演奏されたことで日本でもその名が広く知られるようになったマーク=アンソニー・ターネジが登場。豪華な顔ぶれが続く。 なお、今年は5月にトーマス・アデスを審査員に迎え開催されるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で21年1月に延期となっている。21年度はパスカル・デュサパンが審査員を務め、5月に行われる予定。東京オペラシティ文化財団https://www.operacity.jp■訃報:イダ・ヘンデル ポーランド出身の世界的ヴァイオリニスト、イダ・ヘンデルが6月30日に死去した。96歳(諸説あり)。幼少時から才能を開花させ、ワルシャワ音楽院時代にはフーベルマン賞を受賞。ワルシャワで開かれた第1回ヴィエニャフスキ国際コンクールでは11歳にして第7位に入賞した。1936年にロンドンのクイーンズ・ホールでデビューリサイタルを開き、38年にはブラームスのヴァイオリン協奏曲を演奏したという記録がある。ロンドンへの移住後は演奏とともに録音活動も行なった。日本にも何度か訪れており、98年のサイモン・ラトル指揮バーミンガム市響来日公演に同行した。2013年にも浜離宮朝日ホールでリサイタルを開いた。■訃報:エンニオ・モリコーネ イタリアの作曲家で数々の映画音楽を手がけたエンニオ・モリコーネが、7月6日、ローマの病院で死去した。91歳。1928年ローマ生まれ。サンタ・チェチーリア音楽院でゴッフレド・ペトラッシに作曲を師事。60年代初めから映画音楽の分野で活躍。セルジオ・レオーネ監督との、いわゆる“マカロニ・ウエスタン”の音楽で知名度を上げた。その後、86年の映画『ミッション』で新境地を開拓、翌年の『アンタッチャブル』でグラミー賞受賞。88年の『ニュー・シネマ・パラダイス』で世界的な人気を得るなど、生涯に約500作品の映画音楽を手がけた。2015年、『ヘイトフル・エイト』で第88回米アカデミー賞作曲賞ほか。昨年は日本の旭日小綬章も受章した。
元のページ ../index.html#74