22 音楽専門アプリや動画チャンネルから配信されているコンテンツは、音質にこだわって収録されているものがある。たとえばベルリン・フィルのDCHであれば、CDと同様のクオリティの録音データが、鮮明なハイビジョン映像とともに配信されている。もちろんステレオで収録されているので、きちんと再生すれば、オーケストラの楽器の位置や、歌い手の息遣いまでもが感じ取れるほど、臨場感あふれる高音質で楽しむことができるのだ。 ところが、昨今のテレビは薄型でスタイリッシュなのだが、音の出所であるスピーカーが小型化され、下方向に設置されるなど、必ずしも音質を追求した作りにはなっていない。音楽鑑賞をするにはザンネンな音になっている場合がある。 テレビの映像とともに、せっかくの高音質データをしっかり楽しむには、やはり外付けのスピーカーから音を出したい。お手持ちのコンポなど、オーディオ機材のスピーカーとテレビを接続すれば、より高音質で鑑賞できる。そこでオススメの入門編の機材が、DAC搭載アンプだ。 この日はTEACのAI-301DA-SP(写真上)を実際にATC SCM11という比較的コンパクトなスピーカーに接続し、ベルリン・フィルのDCHを試聴した。「ラトルがR・シュトラウスとベートーヴェンを指揮」という番組で、今年の3月7日に演奏されたベートーヴェンのオラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」を再生。 よい音でテレビ鑑賞する〜DAC搭載アンプの導入TEACブランド担当部長・景井裕二さん(左)の案内で、コンパクトなアンプの威力を体感。TEAC(ティアック) DAC搭載プリメインアンプ「AI-301DA-SP」ネット配信の音をスピーカーから流すには、まずはデジタル情報をアナログ情報に変換し、それを増幅させるという仕組みが必要になる。それを一台でやってくれるのが本製品だ。価格も3万円台とリーズナブル。テレビとスピーカーとの間にこれをつなぐだけなので、複雑な配線もいらない。
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