17コンサートは無料。全コンサート9,000円という「全公演おまとめ券」も!)という破格値で販売するという、この時代ならではのハイブリッドなスタイルで新しい楽しみ方を提供する。 音楽祭は7月23日から8月10日まで、全17回のコンサートはすべてミューザ川崎シンフォニーホールで行われ、レギュラー出演している首都圏8つのオーケストラに加えて、群馬交響楽団もゲスト参加するというラインナップだ。ホールアドバイザーの小川典子によるファミリー向けコンサート「イッツ・ア・ピアノワールド」も開催(7/24)。小川と2台ピアノ・コンサートで共演するジャズ・ピアニストの国府弘子は「サマーナイト・ジャズ」(7/26)で人気ヴォーカリストの阿川泰子ほかと共演。オルガニストの椎名雄一郎ほかによる「真夏のバッハⅤ」(8/9)やレギュラー出演している昭和音楽大学のオーケストラ(8/5)など、バラエティ豊かなラインナップは例年通りである。指揮者ジョナサン・ノットがリモート参加 中でも注目されるのは東京交響楽団によるオープニングコンサート(7/23)だろう。本来なら指揮台に立つはずだったジョナサン・ノットが国外からリモートで出演し、ベートーヴェンの「英雄」交響曲を指揮するのだ。ライヴ出演ではなくあらかじめ録画した映像と東響との共演になるが、ノット自身がリハーサルをするように事前に細かな指示を伝えるというので、これは前代未聞の新しいリモートワークになる予感が。“生誕250年”のベートーヴェン作品など充実のラインナップ ベートーヴェン・イヤーの今年を反映して、交響曲や協奏曲を取り上げるオーケストラも多い。N響は広上淳一の指揮で交響曲第8番を(7/25)、東響は秋山和慶の指揮で「運命」「田園」の2作品を(7/30)、群響は高関健の指揮で交響曲第2番と第4番を演奏(8/1)。さらに新日本フィルが久石譲の指揮で交響曲第7番を(8/4)、日本フィルが梅田俊明の指揮で交響曲第1番を披露する(8/8)。 また尾高忠明と東京フィルは田村響(ピアノ)ほかをソリストに迎えて三重協奏曲を(8/2)、渡邊一正指揮の神奈川フィルは清水和音を含む3人のピアニストをソリストに迎えてピアノ協奏曲のみ(第1番、第4番、第5番「皇帝」)のプログラムを組む(8/6)。 ジョナサン・ノット ©K.Miura小川典子 ©S.Mitsuta国府弘子阿川泰子椎名雄一郎広上淳一 ©Masaaki Tomitori秋山和慶 ©N.Ikegami高関 健 ©Masahide Satoi久石 譲梅田俊明 ©K.Miura
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