eぶらあぼ 2020.4月号
200/207

197コンサートギャラリーチケット発売情報News & TopicsNew Release Selection新譜情報TV&FMBooks海外公演情報ぶらPAL今月の注目公演公演情報ユニークな試みだ。来年の巨匠アルフレッド・リード生誕100年を記念し、東京室内管弦楽団が、志村健一指揮で臨む「オーケストラによる吹奏楽」。まずはリードの「エル・カミーノ・レアル」やロースト「カンタベリー・コラール」、保科洋「復興」ほかブラスの傑作を管弦楽版で。さらに、吹奏楽版でも愛奏されるストラヴィンスキー「火の鳥」をオリジナル版で披露。これは、“サウンドを再創造”する挑戦かも。天才作曲家の音楽の本質に迫ろうと、研究者や愛好家で組織されて活動を続ける日本モーツァルト協会。第618回の演奏会(例会)は、パリを拠点に活躍する「ナフェア弦楽五重奏団」を迎える。2002年の結成以来、幅広い時代の作品を取り上げてきた彼らが、特に得意とするのがモーツァルト。今回は、ハ短調(K.406)と変ホ長調(K.614)の2つの弦楽五重奏曲を。さらに、ピアノの深沢亮子が加わり、ピアノ四重奏曲ト短調(K.478)を弾く。高橋治子は、イタリアでの国際打楽器コンクール・マリンバ部門で覇者となった、気鋭の実力派。今回は、河内琢夫への委嘱新作「黄金のトナカイ」の世界初演をはじめ、アメリカのケヴィン・プッツ「キャニオン」、内藤明美「森の記憶」と、“自然”で関連づけたマリンバ独奏作品を。さらに、ピアノ野尻多佳子を伴い、フランスのエマニュエル・セジョルネによる、抒情性に彩られた協奏曲(デュオ版)を披露する。東京室内管弦楽団 Winds meets Orchestra op.2~オーケストラで奏でる吹奏楽の名曲~松浦愛美(ピアノ) ベートーヴェンシリーズ「ルートヴィヒ物語」 第2章 春のソナタ札の辻クロスホール コンサートシリーズ椙山久美(ヴァイオリン)+上田晴子(ピアノ)協奏曲の夕べ ~アルバの想い出~日本モーツァルト協会 第618回演奏会ナフェア弦楽五重奏団高橋治子(マリンバ)4/25(土)14:00 ミューザ川崎シンフォニーホール4/19(日)15:00 大阪/アマービレホール4/18(土)16:00 静岡/札の辻クロスホール4/30(木)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール4/20(月)18:45 東京文化会館(小)4/19(日)14:00 トッパンホール志村健一©Stéphane Deroussent静岡出身で、精力的に活動を続けている名ヴァイオリニスト、椙山久美。東京藝大からウィーン国立音大に学び、ソロや室内楽で国内外の巨匠と共演を重ねている。今回は、故郷のクロスホールへ初登場。室内楽の名手としても知られるピアノの上田晴子との共演で、ラヴェルとフランクの名ソナタを核に、サン=サーンス、マスネ、ドビュッシー、ショーソンと、フランス・ベルギーの芳しき名曲を、艶やかな美音で紡ぐ。椙山久美上田晴子 ©三浦興一ベートーヴェンの生誕250年を記念し、ドイツで学んだ実力派ピアニスト、松浦愛美が取り組むシリーズ「ルートヴィヒ物語」(全7回)。独奏作品のみならず、連弾版の交響曲、ヴァイオリンやチェロとのデュオ作品も聴かせる意欲的なシリーズだ。第2回は、気鋭のヴァイオリニスト、東摩耶を迎えて。ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」、ピアノ・ソナタ第24番「テレーゼ」と、温かな陽光に満ちた佳品を弾く。©http://www.emoeye.com長く武蔵野音大で教鞭を執るフルートの名手・佐野悦郎は昨年、イタリアの「アルバ音楽祭」に教え子らとともに参加。巨匠マクサンス・ラリュー、その弟子のジュッゼッペ・ノヴァや東條茂子と共演した。そのノヴァと東條を迎えて、佐野が、音楽祭の興奮を具に伝えるステージ。チマローザ、ヴィオッティ、ヴィヴァルディ、テレマンによる2本の独奏のための協奏曲を中心に、フルート・オーケストラとともに披露する。佐野悦郎新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、公演やイベントの延期・中止が相次いでおります。掲載している公演の最新情報は、それぞれの主催者のホームページなどでご確認ください。

元のページ  ../index.html#200

このブックを見る